世界遺産のパイプオルガン室で至福の和み イントラムロス上級編4
前回のイントラムロス上級編では、スペイン風のパティオでひっそり・ゆっくり和む方法を御案内しましたが、本日はちょっと格式高く敬虔な雰囲気の中で和んでみましょう。
イントラムロスの世界遺産、サン・オーガスチン教会のパイプオルガン室。聖歌隊の席で和む。
マニラはイントラムロスにある、ユネスコの世界遺産として1993年に指定されたサン・オーガスチン教会は、16世紀の創建当初はフィリピンらしくバンブーハウスの造りから始まり、二度の火災焼失を経てフィリピン初の本格的な石造りのバロック建造物として、17世紀初頭に再建立されました。
サン・オーガスチン教会の大聖堂。
19世紀半ばにマニラを立て続けに襲った二度の巨大地震にも耐え、マニラの大きな建造物の中で唯一崩壊せずに生き残り、それゆえ「奇跡の教会」として信心されるようになったといいます。その二度目の地震の時には、残念ながら向かって左側の鐘楼を失い、現在の右側のみの鐘楼を残す形になり現在に至っています。
サン・オーガスチン教会正面。
長い歴史を誇る教会を訪れると、多くの観光客の来訪にも関わらず、常に内部は静謐である種の緊張感を保ち、それゆえこの教会の格式の高さを感じさせ、同時にキリスト教徒でもない私にも敬虔な気持ちをもたらせます。その様な高い精神性を感じさせながらも、安らぎと和みを感じさせてくれる特別な場所がこのパイプオルガン室なのです。
パイプオルガン室
ここは幸運なことに一般に公開されており、パイプオルガンを間近で見学が出来たり、大聖堂をバルコニーから眺めたりもできますが、私が最も好きなのは、クアイア(聖歌隊、または聖歌隊の席そのものを指す)の大きな木製の椅子に座って時を過ごすことです。
クアイアに座って時を過ごす。
聖歌隊の為の楽譜台
パイプオルガン室のバルコニーから大聖堂を望む。
ここでは勿論食べ物や飲み物を摂ることは出来ませんが、そんなことがなくても、この静謐な雰囲気に浸っているだけで至福の時がどんどん流れてゆきます。出来れはこのパイプオルガンで、バッハなどではなく(やはりヨーロッパではないので)、ポピュラーな「アルビノー二のアダージョ」か、もしくは60/70年代のロック世代の私としては、プロコム・ハルムの名曲「青い影」などが奏でられていれば、この上なく幸せだろうと想うのですが。。。
向かい側のクワイア
バルコニーから見た大聖堂の天井。ヨーロッパによくある「トロンプ・ルイユ」(騙し絵)の手法が用いられていて興味深い。
大聖堂から見上げたバルコニーとパイプオルガン
パイプオルガン室の入口はちょっと分かりにくいかも知れませんが、一階の回廊の脇にある下の写真のちょっとミステリアスな階段を二階に上がって下さい。
ヒッチコックの映画にでも出てきそうな、レンガのドーム天井になった階段です。
ちょっと疲れたら、こちらのパティオでの休憩をオススメします。
かなり広いパティオが裏側にある。
飲み物・食べ物付きの休憩には、前回のイントラムロス上級編で御紹介したパティオのカフェがオススメです。通りを挟んだ向かい側ですので見学が終わったら是非どうぞ。
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カーサ・マニラのパティオとカフェ
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