巡礼路の街 ル・ピュイ・アン・ヴレイ
フランスには4本の巡礼路があり、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として、1998年に世界遺産登録されています。北から「トゥールの道」パリのサン・ジャック(聖ヤコブのフランス語名)の塔を起点。フランス中部の「リモージュの道」ヴェズレーにあるサント・マドレーヌ聖堂を起点。ル・ピュイ・アン・ヴレイを起点とする「ル・ピュイの道」、そしてプロヴァンス地方の「トゥールーズの道」アルルのサン・トロフィーム聖堂を起点とします。今回はサンティアゴ・デ・コンポステーラにいたる巡礼路として古くから栄えたヴレ地方のル・ピュイ・アン・ヴレイを紹介します。
街に近づくとまず驚くのが岩山の上に建物がある不思議な風景です。この溶岩からできている岩山の中でも有名なのが82メートルのサン・ミシェル岩山峰。頂上にはサン・ミシェル・デギュイーユ礼拝堂があります。(ROCHER ET CHAPELLE ST-MICHEL D'AGUILHE )950年頃、フランス人としては初めてサンチアゴ・デ・コンポステーラに巡礼したル・ピュイの司教が、帰国後記念して建てたもので内部の壁画やカラフルなモザイクの入口が特徴的な建築様式です。石段で頂上まで上ることが出来ます。
また巡礼者が通る地として11世紀以降急激に栄えた旧市街には中世ゴシックとルネサンス様式の建物が多く残っています。現在でも巡礼の旅人を街のあちらこちらで見かけます。巡礼のシンボルであるホタテ貝の貝殻をバックパックや杖にさげていることが多いので、すぐに気がつくと思います。
その他の見所としては大聖堂の背後にそびえる岩山で、頂上に高さ16メートルの巨大な聖母子像「ノートルダム・ド・フランス」が立つコルネイユ岩山 ROCHER CORNEILLE。頂上からは ル・ピュイの風景を一望することができます。 有名な黒いマリア像を祭ってあるノートルダム大聖堂 CATHEDRALE NOTRE-DAME。5世紀ごろに建てられた聖堂を増改築して19世紀に今の聖堂となりました。オリジナルは1794年に焼失しまいましたが、資料に基づき忠実に再現された黒いマリア像のほかにもフレスコ画、彫刻など見る物が多く、ユネスコ世界遺産にも1998年に指定されいます。またレースの街として有名なこの街には今でもボビンレースを編む人びとの姿をみることができます。レース作りやお土産に購入したい方は特産のレース店が軒を連ねるダブル通りがおすすめです。
※アクセス
鉄道/パリまたはフランス各地からTGVの場合はサン・テティエンヌ駅着後、同駅で在来線に乗り換えて1時間30分
※観光局
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