巡礼路の街 ル・ピュイ・アン・ヴレイ

公開日 : 2012年09月14日
最終更新 :
筆者 : 堀 泰子

フランスには4本の巡礼路があり、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として、1998年に世界遺産登録されています。北から「トゥールの道」パリのサン・ジャック(聖ヤコブのフランス語名)の塔を起点。フランス中部の「リモージュの道」ヴェズレーにあるサント・マドレーヌ聖堂を起点。ル・ピュイ・アン・ヴレイを起点とする「ル・ピュイの道」、そしてプロヴァンス地方の「トゥールーズの道」アルルのサン・トロフィーム聖堂を起点とします。今回はサンティアゴ・デ・コンポステーラにいたる巡礼路として古くから栄えたヴレ地方のル・ピュイ・アン・ヴレイを紹介します。

P1410537.JPG

街に近づくとまず驚くのが岩山の上に建物がある不思議な風景です。この溶岩からできている岩山の中でも有名なのが82メートルのサン・ミシェル岩山峰。頂上にはサン・ミシェル・デギュイーユ礼拝堂があります。(ROCHER ET CHAPELLE ST-MICHEL D'AGUILHE )950年頃、フランス人としては初めてサンチアゴ・デ・コンポステーラに巡礼したル・ピュイの司教が、帰国後記念して建てたもので内部の壁画やカラフルなモザイクの入口が特徴的な建築様式です。石段で頂上まで上ることが出来ます。

P1410543.JPG

また巡礼者が通る地として11世紀以降急激に栄えた旧市街には中世ゴシックとルネサンス様式の建物が多く残っています。現在でも巡礼の旅人を街のあちらこちらで見かけます。巡礼のシンボルであるホタテ貝の貝殻をバックパックや杖にさげていることが多いので、すぐに気がつくと思います。

P1410546.jpg

その他の見所としては大聖堂の背後にそびえる岩山で、頂上に高さ16メートルの巨大な聖母子像「ノートルダム・ド・フランス」が立つコルネイユ岩山 ROCHER CORNEILLE。頂上からは ル・ピュイの風景を一望することができます。 有名な黒いマリア像を祭ってあるノートルダム大聖堂 CATHEDRALE NOTRE-DAME。5世紀ごろに建てられた聖堂を増改築して19世紀に今の聖堂となりました。オリジナルは1794年に焼失しまいましたが、資料に基づき忠実に再現された黒いマリア像のほかにもフレスコ画、彫刻など見る物が多く、ユネスコ世界遺産にも1998年に指定されいます。またレースの街として有名なこの街には今でもボビンレースを編む人びとの姿をみることができます。レース作りやお土産に購入したい方は特産のレース店が軒を連ねるダブル通りがおすすめです。

※アクセス

鉄道/パリまたはフランス各地からTGVの場合はサン・テティエンヌ駅着後、同駅で在来線に乗り換えて1時間30分

※観光局

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。