クイーン・リリウオカラニ

公開日 : 2010年09月06日
最終更新 :
筆者 : Satoko

今週末は、アメリカ人にとってはレイバーデーのウィークエンドですが、

ハワイアンの人々にとっても特別な週末なんです。

9月2日は、ハワイ王朝、最後のクイーン、リリウオカラニの誕生日。

この週末は、ハワイ島コナで、ハワイアンアウトリガーカヌーの

『クリーン・リリウオカラニ・レース』が行われました。

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Photo by Kona Times

ハワイアンのファミリーはお互いに行き来をして、

ビーチでパーティをしたり、キャンプをしたり、

思い思いの方法でこの週末を楽しみ、最後のクイーンを偲んでいます。

私の友達も、ハワイアンのご主人のファミリーに会いに、

ハナヘ家族で出かけました。

週末をキャンプしながら、家族と過ごすそうです。

クイーンリリウオカラニは、ハワイの民を守るために、

自らの身を犠牲にして、ハワイアンの人々が戦争へと向かわないよう、

苦渋の決断をしたクイーンです。

また、音楽の才能に長け、たくさんの美しい楽曲を世に残しています。

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皆様がよく耳にする、アロハオエもクイーンの作った曲です。

クイーンにまつわる、クイーンのために書かれた曲も、たくさんの人々によって作られ、

フラでも人気のナンバーがたくさんあります。

私が一番好きなのは、"Kaulana Na Pua"(カウラナ ナー プア)。

Ellen Kehoʻohiwaokalani という人がリリウオカラニのために作った曲です。

日本語に訳すと"有名な花々" となるわけですが、

花をハワイの民に喩えて作られた曲だそうです。

Kaulana nā pua aʻo Hawaiʻi

Kūpaʻa mahope o ka ʻāina

Hiki mai ka ʻelele o ka loko ʻino

Palapala ʻānunu me ka pākaha

Pane mai Hawaiʻi moku o Keawe

Kōkua nā Hono aʻo Piʻilani

Kākoʻo mai Kauaʻi o Mano

Paʻapū me ke one Kākuhihewa

ʻAʻole aʻe kau i ka pūlima

Maluna o ka pepa o ka ʻenemi

Hoʻohui ʻāina kūʻai hewa

I ka pono sivila aʻo ke kanaka

ʻAʻole mākou aʻe minamina

I ka puʻukālā a ke aupuni

Ua lawa mākou i ka pōhaku

I ka ʻai kamahaʻo o ka ʻāina

Mahope mākou o Liliʻulani

A loaʻa e ka pono o ka ʻāina

[alternate stanza:

A kau hou ʻia e ke kalaunu]

Haʻina ʻia mai ana ka puana

Ka poʻe i aloha i ka ʻāina

『英語訳』

Famous are the children of Hawaiʻi

Ever loyal to the land

When the evil-hearted messenger comes

With his greedy document of extortion

Hawaiʻi, land of Keawe answers

The bays of Piʻilani help

Kauaʻi of Mano lends support

All are united by the sands of Kākuhihewa

Do not fix a signature

To the paper of the enemy

With its sin of annexation

And sale of the civil rights of the people

We do not value

The government's hills of money

We are satisfied with the rocks

The wondrous food of the land

We support Liliʻuokalani

Who has won the rights of the land

[alternate stanza:

She will be crowned again]

The story is told

Of the people who love the land

**Wikipedia を参照させていただきました。

とてもとても、悲しい内容の歌詞です。

ハワイ語を理解できない人には、美しいメロディーが付けられたこの曲に

こんな意味が込められているとは、思いもよらないことでしょう。

私も初めてこの曲を聴いたときは、なんて綺麗な曲なんだろうと思ったものです。

英語の訳を聞くまでは・・・。

この曲をフラで踊る際には、やはりかなり気合を入れて、

感情を込めて踊らないと申し訳ないほどの曲です。

私のハラウのハワイアンの女の子は、この曲を学校のメーデーのイベントで

ソロで踊ることになり、涙を流しながら練習していたのを思い出しました。

私には恐れ多くて、到底無理、です。

私が今まで見た、"Kaulana Na Pua"の振り付けで一番印象的だったのが、

クムフラ サニー・チンのハラウのショウで見たもの。

ダンサー全員が、全身真っ白な衣装で登場し、観客に斜めに向かって立ち、

ステップを一切踏まず、手の動きと表情だけでこの曲を踊りました。

とても強い強い、メッセージを感じ、鳥肌が立ちました。

周りのハワイアンの観客たちの中には、ハラハラと涙を流している人たちも見られました。

マウイのラジオ局、KPOA でも、今週末はやはりいつになく、

リリウオカラニの作った曲が多く流れています。

クイーン・リリウオカラニ、今でもハワイアンの人々の心に住む、

優しく、強く、美しい、英雄なのです。

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