愛煙家にはかなり厳しいメルボルンのタバコ事情

公開日 : 2017年01月07日
最終更新 :

メルボルンのタバコ事情は、一言で言うと、「愛煙家にとってはかなり厳しい」ということになります。今の職場に入社した30年前、事務所内の私の席の周りでは3人の人がタバコを吸っていました。毎日モクモクとした空気の中で仕事をしていたわけですが、現在のクリーンな状況を考えると、その頃の光景は信じられないほどです。今、職場では屋内は完全に禁煙で、屋外でも所定の場所以外での喫煙は禁じられています。クリーンな空気に慣れてしまったので、二度とたばこの煙が充満した職場では働けないと思います。こうした建物内での禁煙は、オーストラリアに限らず、今や世界的に一般的な傾向にあると思いますが、メルボルンには、もう少し細かい規制があります。

注記 :オーストリアでは、州毎に定める法律が多く、喫煙関係もその一つです。そのためこのブログの内容はメルボルンというよりは、メルボルンの州であるビクトリア州での喫煙に関する法律ということになります。

【喫煙が禁じられている場所】

・自宅以外の建屋内

・電車、市電、バスなどの公共交通機関内

・ホテル全館、全室

 注記 : 一部喫煙者用の客室のあるホテルもあり、バルコニーやベランダで喫煙できるホテルもあります。

・レストランやバーなどの飲食店

・フェスティバルなどで食べ物を取り扱っている露店などでは、露店から10m以内。

 ただし、この屋外での喫煙禁止令は、今年2017年8月1日から有効になります。

また、ビクトリア州では、青少年や高齢者のような弱者がタバコの副次的な被害を受けないよう、更に次のような場所での喫煙が禁止されています。

・学校などの教育機関、病院などの医療機関、政府の諸機関の建物の入り口付近4m以内

・幼稚園、小中高等学校の園庭や校庭

・公共のプール

・監視人がアテンドしているビーチ

・電車や市電、バスなどの公共交通機関の駅や停留所

Quit.JPG

このほか、政府は、「Quit(やめる)」という機関を作って、タバコを止めるよう、テレビやラジオでキャンペーンを実施したり、禁煙教室などを積極的に開いてより多くの人がタバコを止めるよう勧めています。その効果あってか、Quitの調査によると、喫煙者の率は1980年が36%だったのに対して、2001年は23%、そして2013年には更に13%にまで減っています。

このような禁煙運動に合わせ、タバコの値段は日本よりもかなり高くなっています。

Tabako price.JPG
20170107_135905-COLLAGE.jpg

さて、ブログを大体書き終えて、この内容に関する場面を写真に収めようと近くのエリアのショップや公共の建物、公園などを30分ほど車で廻ったのですが、タバコを吸っている人を一人も見かけませんでしたし、禁煙呼びかけのポスターも見かけませんでした。唯一見つけたのが、近くのショッピングセンターの入口に貼ってある禁煙のロゴです(写真参照)。このロゴの下には入口から5m以内の喫煙を禁止するというコメントが書いてありました。規制ではショッピングセンターの入口付近の喫煙は禁止されていないのですが、経営者が敢えて規制を適応し、更に入口からの距離も実際には4m以内で良いのですが、自主的にさらに1m増やして5mにしたようです。禁煙キャンペーンのポスターを見かけなかったのは、タバコを吸う人がかなり減って、もうあまりキャンペーンを展開する必要がなくなったからだと思います。以上のように、メルボルンはタバコを吸わない人にとっては天国ですが、愛煙家にとってはかなり厳しい所だと思います。ただ、タバコを止めたいけどやめられない人にとっては、励みになるところのように思うのですがいかがでしょうか。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。