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オーストラリア/メルボルン特派員ブログ 加藤 伸美 さん

オーストラリア・メルボルン特派員が現地からオセアニア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2020年11月12日

時を刻む5つのアーケード


時を刻む5つのアーケード

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メルボルンの中心部は東西に長い長方形で、南端に沿ってヤラ川が流れています。中心となるのは南北を貫くスワンストン通りで、いまでこそコロナウイルスの制限措置の余波で人影もまばらなままですが、それまでは朝から深夜まで観光客や留学生でにぎわっていました。その大通りの裏側に縦横無尽に伸びる路地や19~20世紀前半に造られたアーケードは、歴史の息づく町・メルボルンならではの名所のひとつにもなっています。すべて歩いても2時間弱ですが、今回はとくに5つのアーケードを紹介します。



■ひっそりとノスタルジック


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メルボルンの玄関口、フリンダース・ストリート駅。フリンダース通りとヤラ川に挟まれる形で位置する駅舎は北側に3つの改札があり、真ん中の地下にある改札がそのまま「キャンベル・アーケード」からカフェ横丁のデグレイブ通りにつながっています。1956年のメルボルン・オリンピックの際に作られ、サーモンピンクのタイルの壁と黒い大理石の柱がノスタルジックな気分にさせてくれます。おもに通勤客が利用するため、ラッシュアワーを除いてはひっそりとしていますが、コーヒースタンドや美容室、レコード、アクセサリー、ミニコミ雑誌などの個性的な専門店が並んでいます。新進アーティストらの作品が展示されている「ダーティー・ダズン」と呼ばれる壁面のディスプレイ・ウインドウを眺めながら進んでいくと、何やらほんのりと甘い香りがしてきます。匂いに誘われるままに突き当りの階段を上がると、ベルギーワッフル・スタンド「ワッフル・オン」があります。


■Campbell Arcade:248 Flinders Steet, Melbourne VIC 3000




■アーティストが集まる
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キャンベル・アーケードのなかほどにある有名なコーヒースタンド「カップ・オブ・トゥルース」を左に曲がると、スワンストン通りに出られます。駅を右手に見ながら歩き、目の前の角にゴシック建築の荘厳なセント・ポール大聖堂が見えてきたらスワンストン通りです。フリンダース・ストリート駅を背に進み、フリンダース小道の最初の角にあるのがニコラス・ビルディングで、1階がL字形の「カテドラル・アーケード」です。1926年、ハリー・ノリスという建築家によって建てられたシカゴ・スタイルの10階建てのビルで、エレベータ―はメルボルン最古といわれています。ステンドグラスのヴォールト(アーチ形)が美しい1階にはカフェやブティック、2階から上には各種アーティストのスタジオやギャラリーがテナントとして入っています。アーケードの名前の由来は、向かい側のセント・ポール大聖堂(カテドラル)に由来します。


■Cathedral Arcade: 37 Swanston Street, Melbourne VIC 3000




■市内初のエスカレーター
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スワンストン通りをさらに北上し、ヨーロッパのハイブランドが並ぶコリンズ通りの角にあるのが「マンチェスター・ユ二ティ・アーケード」で、こちらもコリンズ通りとスワンストン通りを結ぶL字形です。1932年の大恐慌時代に建てられた12階建てのマンチェスター・ユニティ・ビルディングの1階にあり、向かい側の市庁舎とともにメルボルンのアイコン的建物です。アールデコが美しいネオゴシック様式のアーケードで、2階へ通じるエスカレーターは市内で初めて設置されました。店舗の入る1階は、オーストラリア産大理石の壁にモザイクの床、3基のエスカレーターのドアはブロンズ製で重厚感があります。上階にはビジネスや建築家のオフィス、歯科医、宝石店のほか、住居としている人も。毎月1回日曜日には、ビル内のカフェでの朝食または昼食付きのツアーもあります。


■Manchester Unity Arcade:220 Collins Street, Melbourne VIC 3000




■最も美しく最も有名
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コリンズ通りに出たら右に折れて西へ向かい、ショッピング・アーケードをいくつか過ぎると「ブロック・アーケード」があります。イタリアのミラノにあるショッピングモール、ヴィットーリオ・エマヌエーレをモデルとして1893年に完成したもので、市内では最も美しく最も有名なアーケードです。1850年代に始まるビクトリア州のゴールドラッシュの栄華を象徴するアーケードとしても知られ、当時のままのガラスの天蓋、モザイクの床、錬鉄の装飾など贅が尽くされています。アーケード内にはかつて上流階級の女性のために開かれたサロンがカフェとして続く「ホープトン・ティー・ルーム」、チョコレート専門店「ヘイグ」(本店はアデレードですが、筆者のイチオシのチョコレート店です!)のほか、宝石店や仕立服店、ガラス装飾店などが並んでいます。アーケードツアーのほか、市内観光ツアーのコースにもなっています。


■The Block:282 Collins Street,Melbourne VIC 3000





■ロイヤル・アーケード
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ブロック・アーケード奥のヘイグに突き当たると、西側のエリザベス通りに出るアーケードの続きとリトル・コリンズ通りへ向かうブロック・プレイスに分かれます。カフェやレストランのアルフレスコが並ぶブロック・プレイスを抜けると、「ロイヤル・アーケード」の入口です。1870年、コンテストで採用されたイギリスの建築家チャールズ・ウェッブによるイタリア様式のデザインで、オーストラリア最古のアーケードです。ガラス製の天井に照らされた内部は明るく、ゲーム、魔術、マトリョーシカなど個性的な専門店の2階部分はアーチ形の飾り窓が目を引きます。リトル・コリンズ通りへの出口手前には、名物の仕掛け時計を挟んで守護神「ゴグとマゴグ」がおり、正時に鐘を鳴らします。また向かいのバーク通り側の出口手前には、時間の神様クロノスが見下ろしています。


■Royal Arcade:335 Bourke Street Mall,Melbourne VIC 3000




〈参考サイト〉
https://whatson.melbourne.vic.gov.au/things-to-do/campbell-arcade
https://manchesterunitybuilding.com.au/
https://whatsonblog.melbourne.vic.gov.au
https://www.visitvictoria.com
https://theblock.com.au/
https://www.hiddenmelbourne.com.au/block-arcade
https://royalarcade.com.au/history/

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  • 特派員プロフィール
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    メルボルン特派員
    加藤 伸美 さん
    神奈川県藤沢市出身。1999年に結婚を機に来豪し、パース、シドニー、メルボルンと転居。以来ライター兼翻訳者として働きながら、実はパティシエへの野望を抱いて資格を取得。大昔に旅行記、少し昔に翻訳児童書を出版。数年前から学生時代の続きとして海外旅行を再開し、おもに現地発着ツアーへの参加を趣味としている。特技は似顔絵ケーキ作りで、オーストラリアのスイーツに造詣が深い。
    Instagram: https://www.instagram.com/noboo2017/ DISQUS ID @disqus_5AFVjJFvWv

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