イタリアのバールを楽しむメニューいろいろ

公開日 : 1998年11月17日
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今回もバールのお話。イタリアでは、友達とバールで待ち合わせしてお茶に1時間もかけるなんてことはめったにしない(時間をかけるのは食前酒を一杯やる時と、お天気のいい日のテラス席のバールでだらだらする時くらい。)ので、注文するのも飲むのも手早く行うのがポイント。でも外国の喫茶店でなにをオーダーしたらよいかは、慣れないと簡単なようでなかなかコツがつかめなかったりするものです。まずこちらでは習慣的に「この時間にはこれを飲む」みたいなことを決めて、毎日実行している人が多いので、バールに行く目的も明確で何を注文するかに迷いも見られません。店に入ると同時にみなメニューも見ずにオーダーします。たぶん日本のように数え切れない種類の清涼飲料水やコーヒーに囲まれて生活し、喫茶店でそのたくさんある中から試したことのないものをトライすることに小さな喜びみたいなものを感じてしまう社会と違うので、こちらの人たちは毎日バールで同じ物を飲むことを不満とも不思議とも思わないでしょうし、現実的にもそんなお客が大半だからバールの方でも外国風の変わった名前のコーヒーをメニューに工夫して追加するなんてことはあまりしないのでしょう。要するに私が言いたいのはバールのメニューはごくシンプルなもので、それを一通り覚えて、自分の習慣を作ってしまえば、バールに入った途端ウェイターのお兄さんに元気よくオーダーを聞かれても、オーダーにまごつくなんてことはないはずです。まずイタリアの朝に必須、コーヒーの種類の代表的な物を下に挙げてみました。エスプレッソ(御存知イタリアでカフェと言えば、小さくてとびきり濃いこれです。)カプチーノ(こちらも日本でおなじみとなりつつあるふっくら泡のミルクたっぷりのコーヒーです。これはこちらでは朝食、ほとんど午前中しか飲まれせん。)カッフェ・エ・ラッテ(泡のないカフェオレ)カッフェ・マッキャート(エスプレッソはちょっときつい、という方におすすめ。ミルク入りエスプレッソ)ラッテ・マッキャート(こちらはミルクにほんのちょっとコーヒーを入れたもの)カッフェ・デカフェイナート(カフェイン抜きエスプレッソ)これ以外の飲み物でポピュラーなものは、カッフェ・フレッド(アイスコーヒーのことですが、できあいを使用していることがほとんどで、砂糖入り、はっきり言ってまずいです。)テ・フレッド(アイスティーですが、ほとんどのバールでは、できあいのアイスティー、つまりスーパーでも売っているペットボトルに入った甘々のあれをついで出してくれます。ペスカ=桃の味か、リモーネ=レモン味かの選択を問われる場合もあります。)チョッコラータ・カルダ(イタリアのホットチョコレート。これもドロドロしてるくらい濃―い、飲み物と言うよりスプーンですくって食べる感覚です。コン・パンナでホイップクリームをたっぷりのせてくれます。)スプレムータ(フレッシュフルーツジュース。スプレムータの後に果物の名前をつければOKです。例:スプレムータ・ディ・ポンペルモ=グレープフルーツジュース)フルッラート(ミルクシェーク。こちらもフルーツ名を後ろにつけて)などがあります。もちろんこれ以外に、コカコーラやスプライト、オレンジジュース、ビールなど一般的な飲み物もあります。また水=ミネラルウォーターもれっきとした飲み物であることは、御存知のことと思います。また、夕食前にアペリティーボでいただくものとしては、以下の飲み物が一般的です。スプマンテ(イタリアの発泡性ワイン)クロディーノ(ノンアルコールで炭酸入りのオレンジ色のドリンク)サンヴィッテル(こちらもノンアルコールで炭酸入り、赤いドリンク)女性には上記の3種類のほかにフルーツベースのノンアルコールカクテルがたいていの店にありますから、それがお勧めです。アペリティーボの時間になると、いろんなおつまみがカウンターに並びます。これらはアペリティーボを飲む人たちだけへのサービス。食べ放題ですから、このおつまみだけで軽い夕食代わりになってしまうくらいです。それからバールにもワインやグラッパのような酒類もありますが、種類は少な目。やはりお酒はロカーレ・ノットゥルノに行って楽しむべきでしょう。

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