インドジュエリーが出来るまで...
皆様、遅ればせながら明けましておめでとうございます。
今年もインド・ムンバイの最新情報、オススメをたくさんお伝えしていければと
思いますので、引き続きよろしくお願いいたします...!
2012年最初の記事は、新年らしく煌びやかな話題から。
ここインドは人件費が安く、なおかつ昔から金や宝石の加工・研磨が有名であることから、
世界中から宝石が集まってくる国です。
また、インド人はとにかくジュエリーが大好きで、日本人が見たらビックリするほど、
頭から爪先までジャラジャラ!
ディワリなどのイベント時には宝飾品を新調する風習もあるようで、当然大都市ムンバイでも
金や宝石は膨大な需要があるんです。
そんなインドで先日、ジュエリー工房を見学することができました。
「ムンバイの有名な高級ホテルにお店を出している」と聞いていたので、てっきり大きな
工場のような場所で、たくさんの機械があるのかと思って行ってみると...
このような作業台が4~5台並んでいるだけの、8畳ほどのスペースで
職人達が作業をしていました。
このような場所で日々何十万、何百万といった価値のある宝石が出来上がっているんですね...。
今回はブルートパーズという石を使った指輪の製作工程を見せていただきました。
まずは金の塊を伸ばして、リングの部分を作ります。
作りたい大きさに応じて溝の幅を変え、輪を作っていきます。
リングを繋げるために繋ぎ目に薄い金属を入れることが必要だそうで、
これはその金属を溶かして完全なリングにしているところです。
道具はガスバーナーではなく、オイルランプの炎に細い管で息を吹きかけることで、
火をピンポイントに当てています。(あまりに原始的な方法でビックリしました...)
そのリングを熱いうちに"糸のこ"のようなもので溝を掘り、台座を乗せる部分を作っています。
この溝を掘るのも全て手作業...皆さん本当に器用です。
続いて台座の部分。こちらも石が乗る大きさに合わせて、小さな輪を作ります。
もちろん石はそれぞれ大きさが違いますし、ここで少しでも大きさがズレてしまうと、
完成した時に石が動いてしまいます。職人の腕の見せ所ですね。
こちらが先ほども登場した"糸のこ"。小さな輪に印をつけて、その部分意外を切り落します。
ここが石を乗せるためのツメになります。指を切ってしまいそうな細かい作業で、
見ているこっちがハラハラします...。
そしてそれぞれ出来上がったリングと台座部分を炎で付けると...
この通り!あっという間に指輪の形になりました!
そして専用の台(蝋の中にリングを埋めて固定する道具)を使って、慎重に石をはめていきます。
この後、もちろん更に細かい部分を削り、汚れを取り、研磨して...という工程がありますが、
私がこの日見ることができたのはここまで。実際にこのリングが商品として出来上がるまでには
もう1日かかるそうです。
なお、ここで作業している職人さん達は、学校へ行って技術を身に付けたわけではなく、
この作業場で先輩達の作業を見、真似ていく中でその技術を高めていくのだそう。
世代から世代へ、技術が受け継がれていくんですね。
今まで宝石にあまり興味が無かった私ですが、1つ1つの宝石がそんな職人達の努力の
結晶だと思うと、機械で作られた物より愛着を持って身に付けられそう...と少し欲しくなってしまいました。
インドの宝石、一生の宝物に1ついかがですか??^^
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