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イタリア/ナポリ特派員ブログ 角南有紀

イタリア・ナポリ特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


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 「ナポリを見て死ね」とはイタリア語で「Vedi Napoli e poi muori」ナポリを見ずしては死ねない、ナポリをこれでもかという表現で讃えたフレーズです。
 そんなナポリを見るにふさわしい場所がポジリポ。ナポリのカンツォーネにもなっている、小高い丘のハイソな地区を指します。ポジリポから見るヴェズーヴィオ火山は圧巻。夜景も美しく、朝から夜遅くまで観光客と地元民がその美しさを見に訪れています。
 
 ポジリポには古代ローマ時代の劇場の遺跡が残っています。Pausilypon(パウジリポン)と呼ばれる考古学自然公園にはセイヤヌスの洞窟を通って辿り着きます。この洞窟は第二次世界大戦中には防空壕としても使用されたそうですが、完全に昔からの形で残っています。夕方から夜にかけては神秘的過ぎてゾクゾクするくらい。
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 紀元前1世紀に建てられたPausilyponの別荘の遺跡、ローマ劇場、会議室などが海を見渡す広い敷地に残っています。
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 その古代遺跡で様々なイベントが行われています。→http://www.napolike.it/suggestioni-all-imbrunire-2017-al-parco-del-pausilypon-programma
演劇、ピアノソロ、カンツォーネなど、いろんなジャンルの舞台を楽しむことができます。遺跡探索と夕涼みを兼ねてポジリポの丘を尋ねてみては?
住所:Grotta di Seiano, Discesa Coroglio, 36
information:https://www.suggestioniallimbrunire.org
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2017年6月24日

 昨年開催されたカラヴァッジョ展の大人気もあり、カラヴァッジョの作品に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。ナポリにも彼の名画を見られる場所があります。写実性と劇的な光と影、心にささる感情表現で、後に多くの画家に多大な影響を与えたと言われるイタリアバロック絵画最大の巨匠は、イタリアでも大人気の芸術家の一人です。

 しかしその強烈すぎた人間性は品位に欠けるとして非難を浴びることも少なくありませんでした。カラヴァッジョは1606年、35歳の時に喧嘩で一人の男と決闘、相手を刺し殺しローマから逃亡します。ナポリの次の逃亡先のマルタ共和国で『洗礼者聖ヨハネの斬首』を描き、これが認められ教皇より免罪されます。ですが一年も経たずして再度決闘し投獄されます。一度は脱走を試みるも数日後に逮捕、同作品の目前で斬首刑を宣告されます。享年38歳。

 その死の前に、ナポリでも作品を残していました。
 旧市街のスパッカナポリに平行するトリブナーリ通りをまっすぐ駅方向へ。Duomo通りを横断したらすぐのところに、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会があります。

 1602年に設立された慈善団体、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディアは、貧困者や病人の救済などの慈善事業を行っていました。1606年に聖堂が建設されると、当時ローマを追放されナポリに逃亡中だったカラヴァッジョに、団体は主祭壇に絵を描くよう依頼します。描かれた本作はマタイ福音書に由来する「慈悲の七つのおこない」。
 各場面をひとつの場面の中に配するという極めて斬新な構図が取られている。各場面は複雑に交錯しながらも、カラヴァッジョの自然主義的写実性で描写された誇張されない事象は明確に表現されており、わずか数ヶ月の滞在中に、圧倒的な知性と創造力によって描かれた本作は、ナポリ派の画家たちの間で大きな反響を呼び、カラヴァッジョ派の画家が、この町から多く誕生することとなります。
 『慈悲の七つのおこない』は、右部の≪死者の埋葬≫と≪囚人の慰問、食物の施与≫、中央の≪衣服の施与≫、左部の≪病気の治癒≫、≪巡礼者の歓待≫、≪飲物の施与≫とで構成されています。
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 ピオモンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会のオフィシャルサイト→http://www.piomontedellamisericordia.it
 チケット:大人7ユーロ(学生割引・65歳以上割引・家族割引・アルテカード割引あり)
 開館時間:月曜日〜土曜日 9:00〜18:00  日曜日 9:00〜14:30(閉館時間の30分前に入場締め切り)


 先日、夫がこのカラヴァッジョの絵画の下でコンサートをしました。ナポリ出身のピアニストAlberto Pizzoによる「InLucem」(ラテン語で”光の中で”の意)と題するピアノソロコンサート。
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 「慈悲の七つのおこない」をイメージした即興が演奏され、開場は不思議な光と影の世界に魅せられていました。私も二曲ゲスト出演させていただきました。
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 実はナポリに来てから、この作品を観たのはこれが初めて。このコンサートがきっかけで出会えました。「慈悲の七つのおこない」はここでしか見ることのできない作品で、小さなチャペルの中で見る絵画はますます幻想的です。
 ナポリの大聖堂から徒歩五分程の距離にあります。知る人ぞ知る、ナポリの秘蔵。旧市街観光の合間に覗く価値は充分あります。

 


2017年5月21日

 イタリアは家族の絆がとても深い国ですが、南に行けばその傾向はますます強まります。ナポリやシチリアは特に家族・親戚との関わりが深く、血の繋がりは信頼関係を築く大切な要素となります。家族の長となるおじいさんを「ドン」と呼び、オペラのように古語の敬語「Voi(あなたたち)」の形式で話します。ミラノに行った時にマエストロに向かって「Voi」の形式を使ったところ、「あなたはナポレターナだね」と言われました。この古い形式の敬語は南イタリアに残る風習のようです。

 
 先日夫のおばあちゃんの90歳のお誕生日を、親戚一同がサプライズで集まってお祝いしました。ドン・アルベルト(夫のおじいちゃん)と、おばあちゃんに対する家族の敬愛をつくづく感じた一日でした。五ヶ月の息子も初めてドン・アルベルトに抱っこしてもらいました。おじいちゃん・おばあちゃんとその二人の娘さんはナポリから車で2時間半ほどのアグロポリというところに住んでいます。
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 4人兄弟の一番上にあたる私の義父を筆頭に、伯父さん叔母さん家族とその子供も全員が集まりました。クリスマスや復活祭などでも集まる家族なので、私もよくお世話になっています。伯母さんはシェフなのでお料理がとっても上手。困った時には必ず助けてくれる、普段なかなか会えなくても大切な人達。
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 私のお姑さんは、知り合って40年経ってもそのお義父さんのことをドンの敬称で呼び、Voi siete(あなた方は〜)の敬語を使っています。私は孫の嫁にあたるので、親しくTu(あなた)で接していますが。ドンを中心に家族がまとまる、古き良き家族像が今でもきちんと守られているのが南イタリアの良いところ。
 クリスマスや復活祭、お誕生日会などでみんなが集まる時、その仲間入りをしたことを嬉しく思う瞬間です。
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2016年11月12日
2016年11月 4日
2016年11月 2日
2016年10月30日
2016年10月24日
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  • 特派員プロフィール
  • ナポリ特派員

    ナポリ特派員
    角南有紀
    東京芸術大学大学院修了後イタリアに国費留学。ナポリ国立音楽院修了。2012年サンカルロ歌劇場主催オペラ「ラ・ボエーム」に出演。同歌劇場専属ソプラノを経て、オペラやコンサートを中心に音楽活動をする傍ら、通訳や翻訳業を行う。ゴッドファザー、マケロニ等の映画の影響で南イタリアをこよなく愛す。現在イタリア生活9年目。ナポレターノと結婚し、一児の母。治安が悪く、ゴミ問題やスリが跡を絶たないナポリの街をいかに安全に楽しむか、そして「ナポリを見て死ね」の言葉の深さを伝えたいです。番組制作コーディネート・旅程コーディネートに関するお問い合わせはこちらへお願い致します。 DISQUS ID @yukisunami

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