ナポリでお買い物
日本では各地方の商店街を活性化する運動が行われているように、大型ショッピングモールや品揃えの多いスーパーが増える中、小さな専門店が大きな悩みを抱えている昨今。
ナポリではまだこんな悩みは不要のようです。郊外にショッピングモールがいくつかオープンしたけれど、やはり根強いのは地元の商店街。毎朝必ずよく顔を知るお店で食材を買うというのがここのやり方。
八百屋さんで「トマトをください」というと、何のパスタを作るの?と聞かれ、ペペロンチーノだと答えると、真っ赤な「プンマロ」(ナポリのミニトマト)と一緒にバジルの葉をサービスしてくれます。
その横の果物屋さんで私の大好きなオレンジ色のプルーンを買おうとすると、今日はぶどうが美味しいよとすすめられます。
魚屋さんは新鮮な魚を店頭に並べて、その横の肉屋さんの店頭には毎日リアルな豚や鳥の胴体が並ぶので、私は目を背けて通ります。トラックから大きな数頭の豚が運ばれてきたところを、肉屋さんが背中にかついで運ぶシーンを見た時はなんとも言えませんでした。(私はベジタリアンなのです)
でも、こどもたちにはとてもわかりやすい食育になっているといえます。魚も肉も、きれいにパック売りされるわけではなく、ママのお買い物にくっついて行くと、その場で肉や魚をさばいて包んでくれるシーンを嫌でも目にすることになるのです。
さらにその横にはお花屋さん、目の前がピザ屋さん、横はお菓子屋さん。その横がパン屋さん。
スーパーよりも安く新鮮なものが手に入るため、ナポリっ子のお買い物は専門店が鉄則のようです。何よりもコミュニケーションが大切な日課なんだと思います。
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