幸せならコーヒーを一杯あげよう!ナポリの古き良き伝統「カフェ・ソスペーゾ」
最近足しげく通っているcartoreria(文房具屋さん)があります。イタリアの文房具屋さんにもとてつもない魅力があるんです。次回その記事も書きますね。
さて、私がよく行く老舗のcartoreriaの目の前に新しくオープンしたカフェもなかなか魅力的。カードを買ってそのカフェでコーヒーを飲みながら書く時間はリラックスできるひととき。
サンタキアラ教会の前をスパッカナポリに沿って少し行ったところ、Benedetto Croce通り16にあるBar Mexico 1959。
このバールの魅力は何といってもコーヒーが美味しいところ!豆から挽いて、こだわりを持ったエスプレッソを淹れてくれます。私のお気に入りはカフェ・ブラジリアーノという、冷たいミルクと泡立てたミルクの間にエスプレッソを挟んだもの。
朝ご飯に食べたブリオッシュも美味しかったです。三時のおやつにマフィンも美味しそう。今日は売り切れだったけれど、ホワイトチョコのマフィンが人気!
レジで注文して、お会計を先に済ませてから、自分で席に飲み物を運べばテーブル料金はとられません。テーブルの数は少ないですが、混まない時間帯(ランチ直後が一番混みます)に行けば、のんびりできます。wifiもあります。
前置きが長くなりましたが、このバールでは昔からの良き習慣「Caffe sospeso」を行っています。ナポリの中央歴史地区ではこれを行っているバールがほとんど。この「カフェ・ソスペーゾ」というのは、何か良いことがあったり、嬉しい知らせが届いた時に、レジで自分のコーヒーを払う際に次に来るお客さんのコーヒー代と二杯分の料金を払い、次に来る誰かに幸せをおすそわけしてあげるシステム。
とっても素敵なシステムだと思いませんか?次に来るお客さんのお顔を見るわけでもなく、知らない人が知らない人に幸せを分けてくれるなんて。当たった人も嬉しいですよね。1930年頃から既に始まっていたというこの風習、食べ物やお金に困っている人にこのコーヒーを回すようにもなったそうです。
「カフェ・ソスペーゾ」は「ピッツァ・ソスペーゾ」や「リブロ(本)ソスペーゾ」にまで派生して、ヨーロッパに広まっていきました。
治安の悪いナポリは、かつてはとても紳士的な街だったのです。その名残は今も至る所で発見することができます。旅先で嬉しいことがあったら、「カフェ・ソスペーゾ」を実行みてはいかが?
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