南イタリアの家族の深い絆

公開日 : 2016年11月12日
最終更新 :

 イタリアは家族の絆がとても深い国ですが、南に行けばその傾向はますます強まります。ナポリやシチリアは特に家族・親戚との関わりが深く、血の繋がりは信頼関係を築く大切な要素となります。家族の長となるおじいさんを「ドン」と呼び、オペラのように古語の敬語「Voi(あなたたち)」の形式で話します。ミラノに行った時にマエストロに向かって「Voi」の形式を使ったところ、「あなたはナポレターナだね」と言われました。この古い形式の敬語は南イタリアに残る風習のようです。

 先日夫のおばあちゃんの90歳のお誕生日を、親戚一同がサプライズで集まってお祝いしました。ドン・アルベルト(夫のおじいちゃん)と、おばあちゃんに対する家族の敬愛をつくづく感じた一日でした。五ヶ月の息子も初めてドン・アルベルトに抱っこしてもらいました。おじいちゃん・おばあちゃんとその二人の娘さんはナポリから車で2時間半ほどのアグロポリというところに住んでいます。

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 4人兄弟の一番上にあたる私の義父を筆頭に、伯父さん叔母さん家族とその子供も全員が集まりました。クリスマスや復活祭などでも集まる家族なので、私もよくお世話になっています。伯母さんはシェフなのでお料理がとっても上手。困った時には必ず助けてくれる、普段なかなか会えなくても大切な人達。

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 私のお姑さんは、知り合って40年経ってもそのお義父さんのことをドンの敬称で呼び、Voi siete(あなた方は〜)の敬語を使っています。私は孫の嫁にあたるので、親しくTu(あなた)で接していますが。ドンを中心に家族がまとまる、古き良き家族像が今でもきちんと守られているのが南イタリアの良いところ。

 クリスマスや復活祭、お誕生日会などでみんなが集まる時、その仲間入りをしたことを嬉しく思う瞬間です。

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