【はじめまして】美術館のような美しいナポリ国立図書館より

公開日 : 2019年03月25日
最終更新 :

みなさん、はじめまして。ナポリ特派員としてブログを担当することになりましたパドゥーラ恵です。夫の仕事に伴い2017年からナポリに住んでいます。約300万人が暮らす南イタリア最大の都市ナポリから魅力たっぷりの最新情報と、そして2歳半の育児真最中の母親目線から、子供連れ旅行にも役立つ情報を発信していきたいと思います。

温暖な気候で過ごしやすいナポリ、三月に入り日差しも暖かくなってきました。

今日はアメデオ広場(Piazza Amedeo)から徒歩で国立図書館を目指します。

アメデオ広場へはナポリ中央駅から地下鉄2号線で3駅、またケーブルカーのキアイア線(Funicolare di Chiaia)でのアクセスがあります。タクシー乗り場もありますので徒歩で行く時間が無い方はここでタクシーに乗ってしまいましょう。渋滞にもよりますが10分弱で国立図書館へ到着します。

blog1_via_dei_mille.jpg

私は徒歩で約20分、ファッション関連のテナントや高級ブランド店などが立ち並ぶミッレ通り(via dei mille)を抜けて、プレビシュート広場(Piazza del Plebiscito)に向かいました。広場の一部は地下鉄工事のための柵がしてありました。さて、広場の向かえにある王宮歴史博物館に隣接しているナポリ国立ヴィットリオ・エマヌエーレ3世図書館を訪れましょう。

blog1_la_piazza_plebiscito.jpg

プレビシュート広場

blog1_biblioteca NEW.jpg

この図書館はなんといっても訪れるだけで、うっとりするほどの美しさに圧倒されるでしょう。入口で入館証に名前と住所を書いて、ロッカーの鍵をもらい、バックと貴重品はロッカーに入れます。携帯電話は館内持ち込み可能です。大理石階段を上っていくと中世様式の王宮の部屋がそのまま図書館になっており、美しい天井、古い木製の書架には沢山の古書が並んでおり、図書館というよりは美術館に来ていると言った方がよいかもしれません。多くの学生がこの素晴らしい空間で調べものやら勉強をしていました。

エルコラール遺跡から発見されたパピルスを今日は是非見たかったので、職員の方に聞いたら、通常展示はしていないとの事。予約が必要だし、それも不定期だと言われたものの、「何とか一分だけでも見れたら・・・」とお願いし、「じゃあ責任者に会わせてあげるから直接話して」と直談判成功。エレベーターで5階に行き迷路のような通路を通って責任者に会わせてもらい、幸いにもパピルスを見せてもらいました。ポンペイ遺跡と同様に約2000年前ヴェスビオ火山の噴火で消滅した都市、エルコラーノ遺跡から発掘された墨のように真っ黒になったパピルスの巻物数点と、世界で唯一の巻物をほどいた状態のパピルスを見ることができました。ほんの一部だけこの辺りにラテン文字が見えるんですよと教えて貰い、よくみると、確かにラテン文字が見えました! この時は心臓が高鳴りました。

blog1_papiros_avvolto.jpg
blog1_papiros_svolto.jpg

さらに他の部屋に移り、一番の宝物として紹介してもらったのは、うっすら浮かび上がった三角形の幾何学的模様。この時代から人々は数学的な知識も兼ね備えていたのですね。そしてテクノロジーの進化で今後は巻物の状態から文字をデジタル解読する予定だそうです。

blog1_papiros_disegno_geometrico.jpg

さらに子供向け図書室(Nati per Leggere) は毎週水曜日と第二土曜日に無料で公開しており、本好きの息子は大喜び。お気に入りの絵本は3週間まで貸出してくれます。そして、ナポリ居住者だけでなく観光で来ている人もパスポートなどの身分証明書があれば利用できます。スタッフがみなさん親切で子供の扱いにも慣れており、絵本の読み聞かせをしてくれます。また英語の絵本も何冊かありました。

blog1_legge_per_nati.jpg

子供図書室

図書館を後にし、卵城(Castel dell'Ovo)がある海岸通りを通って自宅に帰ります。見晴らしの良いこの海岸通りは、高級ホテルやピザ屋やレストランが立ち並び、ゆっくり食事を楽しみお散歩する人、ジョギングで汗を流す人など特に週末は観光客、地元の人がこの海岸通りを訪れ大変賑わいます。息子も思いっきり走っても歩行者天国なので安心ですし、子供向けのミニ遊園地、すべり台やブランコなどがある公園もすぐ近くにあります。

blog1_castel_dell

海岸通り卵城

「ナポリを見てから死ね」と古代から言われてきたように、沢山の魅力が詰まったナポリの街を今後もご紹介していきたいと思います。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。