イタリア大統領から表彰された世界一のピザ

公開日 : 2019年07月01日
最終更新 :

みなさん、こんにちわ。ナポリ特派員のパドゥーラ恵です。

イタリアに住み始めて5年が過ぎ、ナポリに住んで2年ほどになります。最近はピザを食べる機会が多くなり、評論家ではもちろんありませんが、「最近オープンした新しいピザ屋さんに行ってみよう」とか、「ここのピザの生地はモチモチで美味しいね」とか、ピザって日常生活にとても溶け込んでいます。もちろん息子も大好き。今夜はピザ食べに行くよって言うと、「ピザだー!やったー!」と大喜びです。

でも今日のピザは特別です。世界一のピザと言っても過言はありません。

2017年末にユネスコの無形文化遺産に認定されたピザ職人の技。ピザ業界ではその名を知らない人はいないと言われるピザの名職人フランコ・ペペさんのピザ屋、Pepe in Grani (ペペ・イン・グラニ)に行って来ました。

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ナポリから車で約一時間程行くと、小さな町Caiazzo(カイヤッゾ)に、彼のお店があります。私が初めて行ったのは5年ほど前。あまりにも美味しくて、口当たりが軽くて、初めてペロリとピザを一枚食べてしまったのがこのピザでした。

その当時もお店はいつも行列で、有名人が来ていたり、世界中のジャーナリストが取材に来ていたり、彼の知名度は右肩上がり。テレビ、雑誌の取材、数々の賞を受賞しています。

また、「イタリアのピッツェリアにもミシュランの星を!」という活動が最近盛んですが、最もミシュランの星にふさわしいといわれているのがこのフランコ・ペペと言われていますし、世界トップ50のピザの中で第1位を二年連続獲得しているのも納得です。

そして、最近イタリアで敬意のある賞、イタリア大統領から勲章( e' stato conferito onorificenza di cavaliere)を受章しました。この賞は本当にすごいです!フランコペペさん、あとは何が残っていますかって程、様々な賞を貰っているんです。

さて先日お店に伺ったのは平日でしたが、小雨が降り続いているというのに、お約束のように行列です。彼はこの行列の緩和策として、一部のテーブルは予約可にしてその代わりにサービス料(食事代の約20%)として支払うという方法を作りました。なので私達も予約ですんなり店内へ。

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今日は食事をする前に特別にと、別室、いわゆるVIPルームに案内してもらって新しいサービスの形として紹介してもらいました。この部屋は個室で8人迄、フランコペペ本人から目の前でピザを焼いてもらってお食事する部屋だそうです。この部屋にはピザと一緒に嗜むシャンパンもセレクションされている事とのことだそうです。

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改めて自分たちの席に移動して今回もDegustazione(おまかせメニュー)で、様々な種類のピザを少しずつ食べました。

先ずは、L'AnaNascosta 完熟パイナップルを棒状にして、それをprosciutto(生ハム)で包んで、Grana Padano DOP (グラノパダノチーズ)のクリームソースを揚げピザの中に入れ、polvere di liquirizia (リクイッズィア甘草の粉)をまぶします。

ふわふわした揚げピザと生ハムとパイナップルの甘酸っぱさのバランスがなんとも言えない美味しさです。

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そして彼の代表作である、margherita sbagliata(間違えたマルゲリータ)です。本来のマルゲリータピザは、先ずは最初にトマトソースが塗られ、モッツァレラチーズと最後にバジリコの葉が乗りますが、彼のマルゲリータは名前のようにちょっと違います。まずはモッツァレラチーズ、その上にトマトのソースとバジリコのソースでデコレーションされています。

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そして、Marinara(マリナーラ)は、地元で採れた新鮮なトマトを使った、ジューシーな粗切りトマトで作ったソースにガーリックの風味が隠されていて、アンチョビのマリネの上には揚げたバジルの葉が乗っています。トマトの美味しさがダイレクトに感じるピザです。

次に運ばれて来たのは、この季節らしく、新鮮なグリーンピ-スのクリームと、溶けたチーズ、蒸したグリーンピースとそら豆、最後に玉ねぎのフリットです。

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そして、冷たいブラータチーズの上に、ローストポーク、プチトマトのグリル焼き、セロリを薄くスライスして冷水にさらしたもの、polvere di liquirizia (リクイッズィア甘草の粉)がまぶしてあります。ピザはあつあつで、ふわふわなのに、冷たいブラータチーズの組み合わせはとても美味しかったです。

黄色い方は、カルボナーラのレシピとほぼ一緒で、チーズ、卵、カリカリベーコンを細かく砕いたものが乗っています。

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チーズの上に、細長く切ったブレザウラ(脂肪が少ない赤身肉のサラミ)に、砕いたクルミと、サラダ葉です。

デザートももちろんピザ!小さめの揚げたピザに、マスカルポーネチーズクリームと、杏子のソース、ローストした様々なナッツ類と、ミントの葉でさわやかさを演出していました。

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そして、細長くした揚げピザに砂糖をまぶして、はちみつのシロップと、オレンジの皮を細かくスライスしたものと、揚げて細かくしたローズマリーが散らばっています。

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そして息子用には普通のマルゲリータピザです。子供用で小さめだったので、ほぼ完食してしまいました。

さて恒例のトイレチェックですが、二階と一階にトイレがあります。一階のトイレの方にはおむつ交換台もありますし、とても広々とした空間でした。

そして、彼のアイディアの素晴らしい所は、この小さな街カイヤッゾに世界中から取材に来る方々の為に、宿泊ルームを彼のお店の最上階に作って提供していることです。

一度見せていただいた事がありますが、ホテルの一室と同じようなモダンな作りで、リビングルームには大きなテーブル、もちろんここでピザを食べるんでしょう。そして取材後様々な記事となった雑誌等がその部屋に沢山残されていました。美味しいピザはもちろんですが、このようなアイディアや気配りが世界中からのピザファンを魅了しているんでしょうね。私の主人は彼の大ファンであり、友人関係でありますが、いつもとても気さくで、とにかく自分のピザに対する情熱がすごくある人です。

お店の入口入って左手すぐにはピザを焼いている大きな窯があるキッチンです。ここで一日何百枚も焼いているんですね。

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そしてその横にはこんなかわいいTシャツが!お土産でいかがでしょうか?

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一度食べたらピザの美味しさに納得するに違いありません。是非一度食べてみて下さい!

店名 Pepe in grani (ぺぺ イン グラニ)

住所 Vico S. Giovanni Battista. 3 , 81013 Caiazzo(CE) Italia

火曜日~日曜日 18:30~24:00(月曜日休業)

6月、7月、8月、9月は除く日曜日のランチも営業

Telefono +39 0823 862718

info@pepeingrani.it

http://www.pepeingrani.it

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