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日本国内/奈良特派員ブログ 大向 雅

日本国内・奈良特派員が現地から日本地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


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興福寺の南を通る三条通の東の突当りには春日大社の一の鳥居が建っていて、ここから約1Kmの参道が始まるわけですが、これがなかなか味わい深い未舗装の参道なんです。

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たとえば鳥居をくぐり抜けたすぐに右側には影向(ようごう)の松というのが凛と立っています。この松はかつて春日大明神が翁(おきな)の姿で降臨されて万歳楽(まんざいらく)を舞われた地であり、芸能の神の依り代とされる木であることから、能楽舞台の後ろの鏡板に描かれている老松の原点だとか…。

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また、少し先にある春日若宮の御旅所(おたびしょ)では12月のおん祭りのときに神様が仮御殿に鎮座され、この芝生の舞台で田楽や舞楽が奉納されます。これが芝居の語源となったともいわれています。この他にも細かい見どころがたくさんありますが、今回は先に進ませていただきます。

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二の鳥居から先はおびただしいほどの燈籠が立ち並び、ただのお散歩道から一気に神聖なものへと空気が変わります。

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手洗い水を恵んでくださるのも鹿というこだわりよう。春日の神様が鹿に乗って来られたことから、神の使いとして神聖なものとして大切にされてきました。今では国の天然記念物に指定されています。手と口を清めたら横にある祓戸(はらえど)神社にお参りしましょう。

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祓戸神社というのは、本殿に向かう前に禊ぎをして清めるためのお社です。まずこちらで諸々の罪・汚れをお祓いしてから本殿へお参りするのが作法。しっかりと清めたかどうかは鹿さんが見てますから、くれぐれも手抜きにないように。

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こちらの朱が鮮やかな楼門が春日大社の正門となります。

春日大社の縁起は少々ややこしいですが、茨城県の鹿島より白鹿にまたがってやって来られた建御雷命(タケミカヅチ)が御蓋山(みかさやま)の山頂に降臨され、その後に千葉県の香取神宮のご祭神・布津主命(フツヌシ)をお迎えし、東大阪の枚岡神社から天児屋根命(アメノコヤネ)と比売神(ヒメガミ)の夫婦神を迎え入れて併せて祀り、山の中腹となる現在の地に四つの社殿を造営したのをもって創祀とされています。

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とにかく日本の神様の名前は漢字が難しいうえに、読み方もむずかしいときているので頭が痛くなりがちですが、この四柱(よはしら⦅神さまは柱と数えます⦆)の神さまは「古事記」「日本書紀」といった日本の歴史書の神話の中でも、かなり重要な場面で出てくるので、日本人ならばお名前くらいは知っておいて損はないと思います。

ちなみにタケミカヅチとフツヌシは共に天照大御神(アマテラス)の命を受けて出雲へ出向き、大国主命(オオクニヌシ)から地上界の国を譲り受け、現在の日本を秩序ある国として治めた神様として有名。

アメノコヤネは天岩戸(あまのいわと)にお隠れになったアマテラスを外に連れ出す計画を練るなどの手腕を発揮され、政治を守り導く神として活躍された神様で、ヒメガミは奥様です。また、この夫婦神は藤原氏の前身である中臣氏の先祖とされていますので藤原家の氏寺である興福寺を守る鎮守社としての意味合いが強いのも当然のことかもしれません。

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さて、こちらの参拝所でお参りして境内を抜けていくだけなら無料ですが、せっかく来ていただいたのなら、ぜひ受付で特別参拝の初穂料500円を支払ってでも回廊の内側に入って本殿の前で参拝しましょう♪


2017年9月21日

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奈良公園の中にそびえる五重塔や、阿修羅像を筆頭に天平時代から鎌倉時代まで数多くの仏像がおられることでも有名な、世界文化遺産・興福寺(こうふくじ)は奈良を観光する上では絶対にはずせないお寺のひとつだと思います。

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近鉄奈良駅から東へ、ほんの5分も歩かないうちに境内に入ることができますし、奈良公園の始まりに興福寺があるというイメージですが…興福寺とは、いったいどのようなお寺なのでしょうか?

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669年に藤原鎌足(ふじわらのかまたり)の病気平癒を祈願して、夫人の鏡王女(かがみのおおきみ)が山背(やましろ)国に建てた山階寺(やましなでら)が起源となります。その後一度は飛鳥に移されましたが、平城京遷都と共に、鎌足公の息子である藤原不比等(ふひと)公によって現在の場所に建立され、寺名も興福寺と改められました。

藤原不比等は文武天皇の妃である宮子の父であり、孫にあたる首皇子(おびとのみこ)が聖武天皇に即位されてからは天皇の外戚として絶大なる力を振るい、次々と伽藍を整備することで大寺院へと成長し、ついには官寺つまり国営のお寺となりました。

また、藤原家の氏神である春日大社と一体となることで、神仏習合という思想によってますます権勢をほこることとなったわけですが、そのような事はここまで来なくても少し本を読んでいただければ分かることです。

観光に来られる方々には実際に興福寺へ足を運んでいただいて、阿修羅像をはじめとする八部衆など、多くの宝物を間近で観ることで天平時代から脈々と受け継がれてきた人々の息吹がモロに伝わってくるのを、ぜひ体感して欲しいと思います。

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また特別公開時には南円堂や北円堂も開扉され、鎌倉時代にその名を轟かせた康慶と運慶親子の仏像が観られることもあります。鎌倉時代特有の眼に水晶をはめ込んだ玉眼や、その表現の豊かさを天平時代や平安時代の像と比べて頂けるのもまた興福寺ならではかも知れません。

尚、現在国宝館は約1年かけて修復工事のために、仏像たちは仮講堂にて当時を思わせるように並べられていますが、これまた公開の時期が決められていますので予めHPなどでご確認ください。

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また、現存する建築物は平安時代から幾度の兵火に焼かれてしまっているので創建時のオリジナルではありませんが、平城京のどこからでも、興福寺の五重塔が見えるようにしなければならないという建築基準も1300年間続いていることも驚きです。

実際に平城宮の中心にあたる大極殿からみても興福寺がかなり高い場所に建てられていることに気付いていただけたとき、藤原家がいかに権勢を誇っていたかということを初めて肌で感じて頂けるのではないかと思います。

このようにいたる所に残された当時の生の情報に触れて頂くことが、奈良観光の一番の楽しみ方ではないでしょうか。
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そして諸堂の拝観時間はあるものの境内は東西南北どこからでも自由に入れてしまう上に、24時間常に解放されているというのも他所の寺院ではなかなかできない事です。同じように東大寺や春日大社も境内は解放されていますので、喧騒のない夜になってから静かに歩いて頂くのも良いかもしれません。


2017年9月14日

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奈良観光のイメージは、何といっても東大寺の大仏さまや興福寺の五重塔、阿修羅像といった世界文化遺産と、天然記念物の鹿ちゃんたちが、沢山歩いている奈良公園のエリアだと思います。

1年間に国内外から数千万人もの観光客が、来られるわけですから、新大阪経由で来られたり、関西空港や大阪空港から奈良に来られる方もいらっしゃることと思います。一般的には、京都駅まで新幹線で来られてから奈良に入られる方が多いと思います。さてそこで今回は奈良の玄関口となる奈良駅について書きます。

実は、奈良駅というのは近鉄奈良駅とJR奈良駅の二つがあるのです。あまりご存じない方もおられるようですが、どちらも大阪や京都につながっていますので便利なのです。近鉄奈良駅とJR奈良駅から直線距離で、約1Km離れていますので、訪問先によっては、少々ロスが生じることもあります。


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まずは、近鉄奈良駅を利用した場合、駅では東の改札口が、圧倒的に多く利用されています。しかし、バスやタクシーを利用されるならば、西側の改札から出られた方が便利です。


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東側には、このように東大寺大仏殿を建てられたときに、尽力された行基(ぎょうき)というお坊さんの噴水があります。ちなみにこの行基さんのお顔の方角に大仏殿があります。


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東に徒歩で、登大路(のぼりおおじ)を5分も歩けば奈良公園が広がり、たくさんの鹿たちがお出迎え、その中には興福寺、東大寺、春日大社といった世界文化遺産の寺社や、秋に正倉院展が催される奈良国立博物館など、一日中歩いてもすべてを観て回れないほどの観光スポットとお店があり、奈良観光の中心的エリアを散策されるなら近鉄奈良駅が便利だと言えます。


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そしてJR奈良駅はというと、駅の周辺にホテルが、多いことや世界最古の木造建築ということで、有名な法隆寺や日本でも最古級の神社である石上(いそのかみ)神宮や大神(おおみわ)神社といったエリアへのアクセスが良いのが特徴です。


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2010年3月13日に高架駅として生まれ変わり、改札口は2階の1ヶ所のみなので分かりやすく、改札を出ると天井が格天井となっており、柱は吉野杉で組物を思わせる装飾が施されているのも実に奈良っぽいです。


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外に出ると1934年に、和洋折衷様式で建てられた二代目の駅舎が建っています。2003年まで実際に使われていましたが、現在では奈良市総合観光案内所として、再利用されています。駅前には、春日大社の表参道ともいえる三条通りが通っていますので、両脇に連なる奈良らしい土産物屋や専門店などを観ながらのんびりと歩いていただくのも良いものです。


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今回は、電車の駅について注目しましたが、奈良の観光に欠かせないのが、奈良交通のバスです。210円の均一料金で、市内を回る市内循環や土日祝日に奈良公園エリアと平城宮跡エリアの2つを循環する「ぐるっとバス」なども使い勝手が良いです。それらは近鉄奈良駅、JR奈良駅ともに停車するものが、多いですから安心です。

交通機関を上手に利用していただいて、奈良の色々な寺社や遺跡などを通して、悠久の風景を楽しんでいただけたらと思います。


2017年9月 7日
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    大向 雅
    京都奈良観光散策 雅流塾の代表 観光ハイヤーの経験と知識をもとに2014年に独自の観光ガイドシステムを立ち上げフリーランスの観光コンシェルジュ“たっしー&たー坊”として活動中 古都奈良にある神社・仏閣や名所旧跡を通して 古代より現在まで先人たちから受け継ぎ育んできた歴史と文化を分かりやすく伝えていきたいと思います。 DISQUS ID @disqus_YaoRmxkTzr

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