テロの悲惨さを忘れずに 〜トリビュートWTCビジターセンターで遺品を公開
昨年9月18日にオープンしたWTC(ワールドトレードセンター)の遺品展示会場に初めて足を踏み入れた。場所はテロ跡地、グラウンドゼロのすぐ横にある。ビジターセンターと言ってもかなり狭いところで、一階と地階のみだが、展示の内容はどれも重いものばかり。 100年も前の歴史的展示物ではなく私たちがいつも身近に持っているもの、たとえばメトロカードやクレジットカード、ドアのキー、フォークといった日常品。そういったものがゆがんだり、折れ曲がったり、不自然な姿になっているのは、見ていて何か胸のつまる思いがした。ぼろぼろの消防士の服もしかり。これを着ていた人は助かったのだろうか。なかでもユナイテッド航空機の窓枠の残骸は、爆発がどんなに凄まじいものだったかを物語っている。まるで何十世紀も海の底に沈んでいたかのような鉄の塊と化しているのだ。
在りし日のWTCのドキュメンタリーは、この高層ツインタワーとともに時代を生きてきたニューヨーカーにはなつかしくも悲しい映像であるかもしれない。展望台で初デートをしたとか、あるいは家族の誕生日でちょっとふんぱつして展望レストランに行ったとか、人それぞれいろいろな思い出があったにちがいない。行方不明者を探すおびただしい貼紙の再現は、当時のニューヨークがどんなにつらい日々を迎えていたか、外から訪れる人も身にしみて感じることだろう。
階下は記帳台が設けられ、英語のみならず日本語やスペイン語など思い思いに感じたことを書き連ねている。グラウンドゼロを眺めるだけでなく一歩足を踏み入れてより事件の概要を心に刻みつけたいなら、このセンターを覗いてみることをお勧めする。
Tribute WTC Visitor Center
120 Liberty Street New York, NY 10006
TEL: 212-393-9160 EXT. 138
時間:10時AM−6時PM (火、日は12時N-6時PM)
入場料:任意だが10ドルが望ましいとされる
(10ドルで、跡地周辺の徒歩ツアーにも参加できる。時間は平日1時と3時。週末は12時、1時、2時、3時)
サイト: www.tributewtc.org
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