メモリアルデー 〜アメリカの休日
5月の第4週目の月曜日はメモリアルホリデー。したがって3日間を利用して、バケーションに出かける人も多い。 私も久しぶりにシアトルのホストファミリーの家にお邪魔した。
ところでメモリアルデーに何をするか、「せっかくタカコが来たのだから新しい水族館にでも行くか、もしくは航空博物館」という家族の話し合いの中で、高齢のおじいさんが、
「メモリアルデーなんだ。 セメタリー(墓地)に行くべきだよ」
との一言で、墓参りとなった。
今まで何の気なしに祝日をからめた3連休としか考えていなかったメモリアルデーだが、これは戦没者の追悼記念日なのである。昔は南北戦争の戦士を弔うものだったらしいが、それがあらゆる戦没者を弔うもの、今では一般に亡くなった人の墓参り、言うなれば日本のお盆のようなものとなった。
さて、メモリアルデーに初めて墓参りを体験した私。 セメタリーについてびっくりしたのはアメリカのロイヤリティーの象徴ともいえる星条旗の列。 ひとつひとつの墓にも国旗が飾られている。 名前、および生まれから没した年号まで刻まれている石碑。 「セービング プライベート ライアン」など映画でよくみるシーンがそこにあった。
このような墓でもひときわ目立っていたのが、中国系移民の墓。 柵が設けられて中にはベンチとテーブル付の墓もある(!) 中国系移民の墓は個別ではなく(日本と同じように)家族が眠るため、規模が大きいのだとホストファミリーが説明してくれた。
確かにアジア人も座って祈っている光景もちらほらと見かけた。 しかし墓の数のわりには全体的に参拝者が少ない気もした。 年代とともにメモリアルデーの意義も失われていくのだろうか。 そういう意味では日本も、お盆に墓参りに行く人の数も減っているのかもしれない。 伝統が受け継がれていかなくなるのはちょっと寂しい気もする。
写真は息子の死を追悼するおじいさん (右上)
セメタリーでは戦争時の服、銃などの即席展示場もあったりする(左下)
おびただしい星条旗が出迎えるセメタリー(右下)
英国庭園式のセメタリー。こんなところに葬られたい(?!) (左上)
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