未完のゴシック様式大聖堂で聴くクリスマスコンサート♪
あっという間に今年も12月。クリスマスショッピングもラストスパートだ。ミッドタウンは連日大賑わい。メイシーズを始めとする大型店舗は、24日ギリギリまで連日連夜、営業時間を延長し、最後までショッピング客を呼び込む作戦だ。街のクリスマスイルミネーション、数々のクリスマスイベントとあいまって、マンハッタンは、24時間不夜城のごとくきらめいている。
さて、クリスマスを前にした数々のイベントの中で、ひとつ、教会のクリスマスコンサートに行ってみることにした。12月13日土曜日の夜7時。場所は、コロンビア大学に近いセント・ジョン・ザ・ディバイン大聖堂である。Wikiにもあるように、1万人を収容できる、世界最大のゴシック様式の教会だが、19世紀の建築から始まり今にいたってまだ完成していないのである。大戦や資金難など、いくつもの受難にさいなまれたようだ。それでも圧倒されるようなその概観は、もはや完成しているのではーーと思わせるほどの美しいたたずまいだ。場所は112丁目のアムステルダム街。
チケットは$50の自由席。ウエブサイトから簡単に購入できる。始まる3時間ほど前に購入したので、開始の1時間前からの「WILL CALL(窓口でチケット引き換え)」に自分の名前の反映されているか心配だった。念のため6時前の到着をめざす。
すでに、何人か、寒い中を入り口で待っている。6時とともに、大聖堂の重い扉が開き、受付で名前を告げるとすぐに、私の名前の書いたチケットを手渡してくれた。
そのまま会場となるホールへ。当たり前だが天井が高い。重くどっしりとした石柱、数々の絵画、彫刻に囲まれ、まるでヨーロッパにいるような気分だ。天井にもクリスマスの展示品(?)
恐竜のようにも見えるが。。
始まる15分ほど前になると、前方のロープで張られた指定席の人々も集まり始め、教会内はほぼ満席だった。カーネギーホールと違い、教会でのクリスマスコンサートのためか、聴衆のほとんどは白人。ついで私のようなアジア人。イスラム系、インド系の人々は宗教の違いか見かけなかった。
さて開始の挨拶とともに、聴衆も参加でクリスマスの歌を歌うのは教会のミサと似ている。続くオルガンやオーケストラとともに少年少女の合唱。そしてソプラノとテノールの歌声が教会いっぱいに響き渡る。中でも少年少女の清らなかな声と、ハープ奏でる美しい音色は、聴衆に天国にも昇った気分を味わわせてくれたに違いない。忙しい日々を生きる私たちに一時の安息の気持ちがおとずれる。
1時間15分程度で終わってしまったが、人々の心に染み入るような余韻を残してくれたクリスマスコンサートに感謝して、皆帰路に着く。私の隣に偶然座っていた日本人女性も「9月にNYに着たばかりなんです。このコンサート、すごくよかったですね。」と感動をひたりながら教会を後にされていた。
さて、終わってからあらためて教会を見学してみたが、内部もどこが未完なのかよくわからない。すべてにおいて完璧な大聖堂に見える。
ところで、上につるされた恐竜のような展示作品は、実は中国人アーチストによる「不死鳥」をイメージしたものだった。パネルの説明によると、この作品はマサチューセッツ州の美術館よりトラック11台で運ばれ、アムステルダム街を封鎖し、3日3晩かけて、組み立てられ、つるされたらしい。
マンハッタンには日本人の建築家になるビルも多いが、ここでもアジア人の活躍を間のあたりにして時代の流れを感じる。
ふだんでもこの大聖堂の見学は可能だ。最寄の地下鉄は、赤の1ライン。110丁目駅で下車。
教会のサイトはこちらから(↓)
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