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アメリカ/ニューヨーク特派員ブログ 青木 多佳子

アメリカ・ニューヨーク特派員が現地から北米地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2015年11月27日

ストライキでフライトがキャンセルになったら。。


ストライキでフライトがキャンセルになったら。。

今年のルフトハンザは乗務員ストライキが多かった。
今週も実施される予定だったと聞いたが、なんとか回避されたらしい。
実は、運悪く私もこのストライキによるフライトキャンセルの憂き目にあった。11月7日土曜日のことである。その場合、どのように対処するか体験談を記しておこう。

10月の終わりから、11月初めの2週間、久しぶりにヨーロッパ一人旅を堪能した。
かねてより行ってみたかった英国中部のハワース。「嵐が丘」のモデルとなった廃墟まで歩き、ディーゼル機関車にも乗り、そしてマンチェスターから一挙プラハへ。夜行列車でクラクフに行き、さらに夜行列車でブダペスト入り。ここまでは何事もなく順調で、さあ、明日はニューヨークへ帰る日、WEBチェックインでもしよう。

と前夜にルフトハンザのサイトにアクセスしてみたら。

「貴女のフライト、ブダペストからフランクフルトまでのLH1339便はストのため、キャンセルになりました。代替えのフライトは、空港か、お電話いただければ対処します」

とのメッセージ!

私のフライトは午後2:35分ブダペスト出発でフランフルトでの乗り換え。そのあと、5:20PM発JFK行きでニューヨークに戻るはずだった。が、最初の短距離のフライトがキャンセル。そのあとのJFK行きは通常運行となっていた。フランクフルトに行けない以上、乗り換えは不可能だ。

代替えを探したとしても、まずその日のフライトは無理だろう。
携帯電話もなく、ホテルではないアパートメントタイプのアコモデーションにいる今、
明日は乗れないとわかっていても空港に行って交渉するしか手立てはない。

やれやれ。

こうして次の日。あらかじめWEBで予約していた乗り合いリモでブダペストの空港へ向かう。
到着したのは12時過ぎ。すでにターミナルの一角に長だの列ができていた。ここがキャンセルになった乗客用の列らしい。

STRIKE WAITING.jpg

列はチェックインカウンターではなく、反対側のカスタマーサービス用デスクに続いている。どうも、国内線や近場のフライトは、チェックインカウンターでも代替えを調べてくれているようだが、オーストラリアやアジア、アフリカ、私のように米国へ向かう乗客がいったんドイツ国内で乗り換える場合、接続フライトを探さなくてはならない。この時間からすると今夜はブダペストに1泊する必要があり、ホテルの手配も依頼しなくてはならない。そのための手続きで、皆このカスタマーサービス用に並んでいるらしい。

到着してから2時間近く経った。飲み物とサンドイッチが提供される。ストライキによるこういったサービスは、普段から行われているものなのだろう。

strike1.jpg

それにしても、列はいっこうに進まない。デスクには、同じアジア人グループが1時間以上もはりついている。

私の前の女性が、「ちょっと、同じ人がデスクにずっといるのはどういうわけ?」 と係員に文句を言っているが、応えはなし。

しばらくしてカウンターに座って応対していた男性が、私たちの並んでいるほうにやってきた。

「かなりのフライトがキャンセルになり、対応が遅れています。もし、アナタがチケットを旅行代理店で購入したのなら、そちらに電話してみてもらえませんか?」

いや、通常こういうイレギュラーなケースは、空港コントロールのはず。商用のお客さんがやむなく、払い戻しをして別のアライアンスの航空券を購入するなら話は別だが、ホテルの手配も含めてすべて手配は空港でやってもらわなくてはいけない。
天候によるキャンセルは免責があるものの、ストライキによるキャンセルは紛れもなく航空会社の責任である。

「さっきから、電話しているのに誰も出ないのよ」

と先ほどの女性がため息をつく。そんなわけで、係員の指示通りに電話しようとする人なぞいなかった。

そうこうするうちに、並んでいる列に女性係員が近づき、個別対応を始めた。順番に関係なく。
ここまで埒があかなければ、私も図々しくこの係員を呼びとめ
「私もニューヨークへ帰るんだけど、フライトを探してください!」
とお願いする。

リストに名前を載せてもらって、あとは順番に名前が呼ばれるのを待つ。
私の番になり、名前を呼ばれたのでスーツケースを列に残したまま、チェックインカウンターまで行った。

男性係員が言う。

「早朝のミュンヘン経由でもいいですか?」

ほかに代替えがなさそうなのはWEBで調べてわかっていたので承諾した。
彼から搭乗券を受け取る。

「預け入れ荷物は、ミュンヘンでピックアップしなくてもいいのですか?それとミュンヘンからJFKまでの搭乗券は?」

「あ、それは明日ね。荷物?もちろんJFKまでスルーだから大丈夫だよ」

こうして、宿の手配もしてもらい、階下のリムジン乗り場へ向かう。
渡されたバウチャーにはホテルの名前が印字されており、「EXPO」というところに印がついていた。昼に市内から空港へ乗った相乗りリモに再び乗り(往復リモのチケットはそこでヴァウチャーと引き換えに受領)空港を離れ、ホテルに向かう。空港の近くと思いきや、30分も離れた、コンファレンス系ホテル。チェックインできたのは夕方5時半だった。ディナーは6時から。

この場合、ホテル代、空港の送迎代、食事代が航空会社によって負担される。
6時15分にレストラン会場に行くと、そこにいたのはほとんどルフトハンザキャンセル組の乗客ばかりだった。
STRIKE RETAURANT.jpg

前菜のスープとメインとノンアルコールの飲み物が1本ついてくる。
strike soup.jpg

あら、デザートはないのかしら。

他の乗客が「デザートメニューは?」と聞いていた。

「ありますが別料金になります」

なるほど。一応最低限の食事だけが、コンプリメンタリーで提供されるらしい。

デザートはパスして、部屋に戻る。
部屋もなかなかシックで、ビジネス客向けという点では、アメリカのホテルと雰囲気が似ている。
今回の旅では、B&Bから、パブ経営のホテル、ボートホテル、アパートメントホテルなど独特のアコモデーションを利用してきたので、久しぶりに普通のホテルでの滞在となる。
階上には、サウナとジャグジー、フィットネスセンターの設備もあった。

STRIKE HOTEL ROOM.jpg

さて、次の日は朝4時25分の迎えのため、朝食なしでの出発となった。
空港内は早朝にもかかわらず、すでに大勢の旅行客が列をなしている。

ここでひとつ衝撃的なことがおこった。

チェックインカウンターで女性係員が

「アナタは、ルフトハンザの職員?」

「? いえ、ちがいますけど、何かーー?」

「この搭乗券にはシートアサインがないわ。スタンバイなの。誰かキャンセルが
出たら乗れるけど。」

「えーっ」

確かに気がつかなかったが、よくみれば「STANDBY」と書いてある。

うかつだった。昨日の係員は一言も「スタンバイ」「ノーギャランティー」とは言わなかったので見落としていた。
フランクフルトからJFKまでの航空券をもらえなかったのはそういうことだったのか。

とりあえず、「WAIT LIST」のタグをつけて預け入れ荷物は引き取ってくれたが、この先どうすればいいか。とりあえずはゲートまで行ってみるしかない。

ゲート番号が決まるまでそれから20分。決まったとたん、一目散にゲートを目指してダッシュする。

「あの、私昨日からずっと並んでようやく搭乗券を受け取ったのですが、スタンバイとはいったいどういうことでしょう」

意気込んで話し始めたら、

「あーもうシート番号決まっているので乗れますよ」

と用意されていた搭乗券に取り替えてもらえた。ついでにミュンヘンからJFKまでの搭乗券もそこで受け取る。

全身の力が抜けた。さすがにやきもきしながらもう1泊ブダペストーーというのはごめんだった。ストは始まったばかりだ。

こうして散々な目にあったルフトハンザのストライキ騒動だったが、乗り換え地点のミュンヘンの空港は目を見張るほど、すばらしい施設が整っていた。

MUC WINDOW.jpg
一面大きなガラス張りのゲート。

MUC jihan.jpg
ルフトハンザ乗客用の無料ドリンク

MUC ARENA.jpg
コンピュータやTVスクリーンのある旅のサポートエリア

MUC DUTY FREE.jpg
充実したデューティーフリーストア

MUC GATE.jpg

さすがはドイツの航空会社。ルフトハンザのターミナル全体がまるでラウンジのようだった。

私のフライトは米国行き。 シェンゲン協定から外れるのでエスカレータで上階ターミナル「H」へ行き、出国審査を受ける。こうして搭乗したときはようやく米国に戻れる安堵感でいっぱいだった。

私の体験から、ストライキでフライトがキャンセルになったらーー

1)空港で代替えを探してもらうのが1番。(特にフライトが翌日のため宿泊が必要になる場合)
2)もらったチケットにシート番号が書かれている(スタンバイ)かどうかを確認
 もしスタンバイで納得できない場合は、確実に乗れるフライトを探してもらう。

の2点である。安全第一はもちろんのこと、なんのハプニングもなく旅を終わらせたいものである。

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カテゴリー 交通・鉄道・航空 旅行・ツアー・ホテル
2015年11月27日
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      青木 多佳子
      大好きなヨーロッパに住むはずが、うっかり(!)オハイオの大学院へ入学。気がつけば17年もの米国暮らし。現在はトラベルコーディネーター兼ライターとしてNYを徘徊中。根っからの旅人間で、訪問した国は45ヵ国。米国も西のシアトルから北のバーハーバー、南はキーウエストと、森林、砂漠、海辺、渓谷、ひなびた街を歩きまわる。マリンスポーツをかねてカリブ海の島々にも出没中。旅の基本スタイルは自由気ままな「おひとり様」+α(?)。ご連絡はこちらまで。 DISQUS ID @takakoaoki

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