NYCは74000台のエアコンを市民に提供【ニューヨークの新型コロナウイルス事情】

公開日 : 2020年05月16日
最終更新 :

ニューヨーク州の5地域は再開したが、ニューヨーク市は解除されず

2020年5月15日(金)予定だった外出禁止令解除は、ニューヨーク市については予想通り延長されました。再開基準を満たしたニューヨーク州5地域(セントラルNY、フィンガーレイクス、モホークバレー、ノースカントリー、サザンティア)は段階を踏んで、再開します。ニューヨーク州行政命令では、2020年6月13日(土)まで再延長としていますが、2020年5月15日クオモ州知事の記者会見では、ニューヨーク市を含む再開基準を満たしていないエリアは5月28日(木)まで再延長と述べています。ただし、ニューヨーク市の感染率は世界最多感染国全米において最多のため、5月下旬で再開することはなさそうです。

■参考記事

Governor Cuomo Announces Five Regions Will Begin Reopening Today-NY GOV 2020年5月15日

NYCは74000台のエアコンを市民に提供する

DSC_4880_3.jpg

 [Photos by Hideyuki Tatebayashi] Do not use images without permission.

2020年5月15日デブラシオNY市長の会見で、「夏に備え、病気への抵抗力が弱い市民が安全に過ごせるように、74000台のエアコンを提供する」と述べています。低所得によりエアコンを持たないニューヨーカーが多く、特に体力の弱い老齢者が熱中症にかかることを恐れるためです。

COVID-19 Heat Wave Plan(新型コロナウイルス熱波対策)

●NY市が74000台のエアコンを提供

●対象者は60歳以上の低所得者

●対象者は自宅にエアコンがない

●エアコンの設置は来週(2020年5月18日)以降

●エアコンの光熱費もNY市が補助

■参考記事

Mayor de Blasio Announces COVID-19 Heat Wave Plan to Protect Vulnerable New Yorkers May 15, 2020-NYC GOV

NY市では、すでに夏の自宅待機における熱中症対策が行われています。ということは、自宅待機は夏まで長引く可能性あり? LAは7月まで封鎖との話も聞いたので、それが真実だとすると、ニューヨーク市の解除は独立記念日(7月4日)以降になりそうな予感がします。

全米で144万3397名、アメリカは世界一の感染者数。

NY時間2020年5月16日午前 2:33:17 時点の、感染症研究のエキスパート米ジョンズ・ホプキンス大学Johns Hopkins Universityの公式ウェブサイトによると、世界の感染者数は454万3447名。アメリカの新型コロナウイルス感染者数は144万3397名で、世界最多の感染国。アメリカはダントツの1位で、2位のロシアの約5.6倍の感染者数。3位英国、4位スペイン、5位イタリア、6位ブラジル、7位フランス、8位ドイツ、9位トルコ、10位イラン。アメリカ、ロシア、英国の大国がワースト3を占めています。ロシアは死亡数が少なく回復数が多いのに対し、英国は死亡数が多く回復数が少ない、逆のデータが出ています。

日本の感染者数は現在1万6203名、死亡者数は713名、回復者数は1万338名となっています。日本はニューヨークのように、爆発的には増えていません。

【新型コロナウイルス感染国ワースト5】2020年5月16日

世界の感染者数 4,543,447名(死亡307,715名)(回復1,637,250名)

1.アメリカ 1,443,397名(死亡87,568名)(回復250,747名)

2.ロシア  262,843名(死亡2,418名)(回復58,226名)

3.英  国  238,004名(死亡34,078名)(回復1,049名)

4.スペイン  230,183名(死亡27,459名)(回復144,783名)

5.イタリア  223,885名(死亡31,610名)(回復120,205名)

日本 16,203名 (死亡 713名) (回復10,338名)

■参照記事

Johns Hopkins University. NY時間2020年5月16日午前 2:33:17 時点のデータによる

2020年5月15日現在 ニューヨーク州感染者数34万5813名

2020年5月15日付在ニューヨーク日本国総領事館の「総領事館からのお知らせ」メールによると、現在のニューヨーク州の感染者数は34万5813名。死亡者数は2万2304名。ニューヨークは世界の感染の震源地となり、アメリカは感染国ワーストワン(恐怖)。

ニューヨークシティで、感染者数が多い順番は、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、マンハッタン、スタテンアイランド。いずれも人口密集地であることから、感染者数が連日増加しています。私の住むクイーンズ区は、人種のるつぼニューヨークシティの中でも、特に多様な人種が集まるエリア。5万8000人を超え、感染率はNYCの中で約31%とトップ。しかもエルムハースト病院(Elmhurst Hospital,Queens,NYC)の医療現場の惨さが世界中に伝わっています。いわば、世界一の感染拡大地域で、私はまだ生き延びています(泣)。マンハッタン区の感染者数が少ないのは、お金持ちはすでに、セカンドハウスを持つほかの州や、他国へ移動済みだからです。( )内は前日の数。

クイーンズ区:58,516名( 58,084名)

ブルックリン区:51,581名( 51,095名)

ブロンクス区:42,519名( 41,980名)

マンハッタン区:24,832名( 24,525名)

スタテン島区:12,909名( 12,861名)

詳細につきましては、在ニューヨーク日本国総領事館の新型コロナウイルス関連情報で確認することができます。

5月15日現在、当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。( )内は前日の数

○ニューヨーク州:感染者数 345,813名(343,051名),死者数 22,304名(22,170名)

・感染者数内訳(主なエリア) 

ニューヨーク市:感染者数 190,357名(188,545名),死者数 14,521名(14,457名)

NY市の内訳

クイーンズ区:58,516名( 58,084名)

ブルックリン区:51,581名( 51,095名)

ブロンクス区:42,519名( 41,980名)

マンハッタン区:24,832名( 24,525名)

スタテン島区:12,909名( 12,861名)

ナッソー郡:38,864名(38,743名),死者数 2,499名(2,485名)

サフォーク郡:37,719名(37,544名),死者数 1,757名(1,745名)

ウエストチェスター郡:31,943名(31,792名),死者数 1,392名(1,380名)

ロックランド郡:12,637名(12,596名),死者数 434名(431名)

○ニュージャージー州:感染者数 143,905名(142,704名),死者数 10,138名(9,946名)

○ペンシルベニア州:感染者数 60,622名(59,636名),死者数 4,342名(4,218名)

○デラウェア州:感染者数 7,373名(7,223名),死者数 271名(260名)

○ウエストバージニア州:感染者数 1,441名(1,427名),死者数 62名(60名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:感染者数 14,009名(13,836名),死者数  1,109名(1,093名)

○プエルトリコ:感染者数 2,542名(2,427名),死者数 122名(117名)

○バージン諸島:感染者数 69名(69名),死者数 6名(6名)

■ 在ニューヨーク日本国総領事館

299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

筆者

アメリカ・ニューヨーク特派員

青山 沙羅

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。