桜前線北上の終わり
沖縄から始まった桜前線の北上は、4月末にようやく津軽海峡を渡り、昨日5月13日に根室の桜の標本木で開花したのが確認されました。内地では、夏日になったと騒いでいるのに、今頃、桜前線の終結など、旧聞で、だれも関心を抱かないかも知れませんね。しかし、北海道の人達にとっては、雪解けから始まり、ようやく春から初夏への気持ちの切り替えができる出来事でもあります。
残雪の中から、雪割草が頭を持ち上げて、春の陽光を感じ取ると、先を競うように、フキノトウ、福寿草、ヤチブキ、エンゴサク、水芭蕉、カタクリなどが咲き出します。しかし、未だ周りの木々は固い蕾のままで、肌寒い寒風が流れいます。木々の若芽が萌え出すまでは、木々の間にも充分な陽の光が差し込みます。この短い間が、これらの雪割草たちの晴れ舞台なのです。
寒々とした森の木々の中で、いの一番に名乗りを上げるのが、コブシの花です。
赤子の拳に似ていることから、コブシの名前が付けられたとも云われる如く、可憐で色のない森の中では際立ってその存在感を示してくれます。千昌夫の「北国の春」を思わず口ずさみたくなります。
桜前線の北上は、同時にまた渡り鳥達の北帰行が始まるときでもあります。
雪解けが進み、田圃や畑などに少しでも水が溜まるようになると、冬眠していた小動物も動き出します。遠いシベリアまで帰るコハクチョウやカモなどの渡り鳥にとっては、小休止をして英気を養う格好の季節なのです。
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