オスロ特派員 新着記事
最近はマイナス10度を記録することもあるオスロ。北欧の冬に欠かせないファッションといえばウール。ウールのセーター、ウールのタイツ、ウールの帽子と、ノルウェーの人々はとにかくも「ウール」という言葉を暮らしの中でよく使い、ウール素材に身を包んでいます。
冬の暖房対策として、いつも履くタイツや靴下に重ねるのが、分厚いぽかぽかウールの靴下。現地の家庭にはいくつもある衣類です。値段が1000円以上するものが多く、分厚くて素材もいいので、一度買うと数年使うことができるためにコストパーフォーマンスがいい。
最後にいつ買ったのか覚えていない私のウール靴下ですが、さすがに穴があいてきたので、久しぶりに買い足そうと思いました。どうせならエコでサステナブルにこだわったものがいいなと思い、検索して調べた結果、私が今回購入したのは「北欧(ノルディック)ファッション・ウール」と書かれたこちら。
Pierre Robertというノルウェーのブランドで、おもにノルウェー、スウェーデン、フィンランドで展開しています。
今回購入したのは環境に優しいことにこだわったマークがついてウールの靴下「TYKKE ULLSOKKER」 。50%ウール、30%がリサイクルしたポリエステルでできています。89NOK(およそ1100円)。
郵便で届いた靴下はサステナ認証がされた紙袋に入っていて、プラスチックの袋など余計な梱包はありませんでした。
ノルウェーではウールは冬やスポーツには欠かせないもので、1年中スポーツショップなどでは入手可能でさまざまなデザインがあります。旅行が落ち着いてできる時期になったら、おみやげにウールファッションを候補にするのもありかもしれません。
写真・文:あぶみあさき
Photo&Text: Asaki Abumi
コロナ禍でお店に行く機会が減っているいま、地元の小さな飲食店を応援しようという郵便局の取り組みがコミュニティ支援の輪を広げています。ノルウェーの郵便局Posten(ポステン)が100%運営に関わっているAMOI(アモイ)という新事業では、地元のお店の商品を郵便局が自宅の玄関までまとめて宅配してくれます。
郵便局がこのように届けてくれます。自宅にいなくても玄関前に置いてくれます。
AMOIの何が特別かというと、宅配するブランドの希少性! 大手のスーパーももちろん自宅まで宅配してくれますが、大手のスーパーや飲食店ではなく、地域にある小さな飲食店の商品をメインに届けてくれるのです。実はAMOIが届ける顔ぶれを見ると、私が普段日本のメディアでおすすめして紹介している飲食店ばかりなのでびっくりしました。
スペシャルティコーヒーでオスロを代表する高品質のコーヒーを売るTim Wendelboe、Java、Solberg&Hansen、Supreme Roastworksのコーヒーやカフェが売るパン、ヴィーガンカフェなどのデザートやケーキ、サラダ、ほかにもドーナツやラーメンなどのスーパーの公式ウェブサイトでは注文できないブランドが勢揃い。
ほかの宅配サービスが宅配しない地域にまで来てくれるのが、普段から市民に手紙を届ける郵便局のフットワークの強さです。注文すると早いと翌日や2日後には届けてくれます。しかも複数のお店の商品を注文しても、まとめて段ボールで届けてくれるのです。
まだスマホ専用のアプリがないのが不便ですが、公式ウェブサイトから簡単に注文でき、参加する飲食店も続々と増えています。
段ボールを開けると、それぞれのお店の商品が紙袋に入っています。
私は最近は外出が激減して、飲食店に行くこともほとんどなかったのですが、このサービスがあるおかげでオスロの小さなお店の商品を買い、皆様にもお店の情報を届けすることができそうでうれしいです。
AMOIが宅配する飲食店はオスロ観光中に立ち寄ることが可能です。また観光ができる頃になったら、訪問候補にいかがでしょう。
■写真商品のお店
コーヒーはTim Wendelboe(瓶入りコーヒーのコンブチャ含む/住所:Grüners gate 1)、Solberg&Hansen(住所:フードホールのマートハーレン内 Vulkan 5)、Talormade(住所:ショッピングセンターPaleet内 Karl Johans gate 37 - 43
ドーナツはMy Ugly Baby(住所:Youngs gate 9)、Talormade
パイはThe Cupcake & Pie Co(住所:フードホールのマートハーレン内 Vulkan 5)
ラーメンはHrimnir-Ramen(住所:Maridalsveien 9A)
パンのオープンサンドイッチ、ヴィーガンケーキ、ヨーグルトはOslo Raw(住所:Skovveien 16)
文・写真:あぶみあさき
Photo&Text: Asaki Abumi
オスロにオープンした新しいパン屋さんが、ノルウェー在住の日本人の間で話題です。ノルウェーになかったパン屋さんのユニーク性は地元のメディアでも取り上げられています。
「Bread N Butter」のお店に並ぶパンは、メロンパン、日本の食パン、ソーセージパン、焼きそばパン、ミルクパン。お茶クッキー、チーズケーキ、チーズタルトなど……。ノルウェーのパン屋やスーパーではまず見つけることはなかった、日本ならではの「ふわふわ」パンや甘いパンがどかーと揃っています。すべてのメニューは公式ウェブサイトのこちらのページにて。
2020年のクリスマス前にオープンして以来、トルショブ地区にある小さなパン屋さんは地元民の間で人気で完売の日もあります。
ノルウェーのパンは茶色で、雑穀がたっぷりと栄養豊富、しかし「ふわふわ」とは言い難く、どちらかというとごっつり・ボリュームたっぷりのものが多めです。ふわふわとした日本ならではのパンのメニューを展開するお店が、この時期にオープンして経営が上手くいっているというのはなんだかうれしい出来事だとも感じます。
経営者はフィリピン出身ノルウェー育ちのご夫婦。普段はハンバーガー屋さんにパンを卸す仕事もしています。
「Bread N Butter」のチーズケーキなどの人気メニューは「うちでも売りたい」と希望するカフェが多いそうですが、お店のオリジナル性を維持するために、このお店限定で取り扱うメニューばかりだそうです。チーズケーキは日本人のお客さんの間でも一番人気とのこと。
トルショブは観光地ではありませんが、おしゃれで小さいお店やカフェが多い住宅街で、中心地からも簡単にアクセスできます。私の個人的なお気に入りはタルトとチーズケーキで、食パンがあれば家での調理も楽しめます。全部の味を試したわけではないので、また行こうと楽しみにしています。
また観光しやすい時期がきたら、パン好きな方はぜひチェックしてみてください。
■Bread N Butter
・住所: Selma Ellefsens Vei 6
・インスタグラム
文字・写真:あぶみあさき
Photo&Text: Asaki Abumi