飲み会のマナー＆ルール

●自分のドリンクは自分で持参

ノルウェーではアルコールは高いので、自分のドリンク分は持参するのが常識です。学生はビール、金銭的に余裕がある社会人はワインを持参する人が多いかもしれません。特に学生はお金がないので、持参したドリンクはほかの人に奪われないように、常に自分のドリンクを手に持っている人もいます。

●ゲストがいる間は食器洗いはしない

日本人の間ではメンバーが仲がよければ仲がいいほど、お客さんがいる間に使い終わったグラスやお皿を洗い始めたり、ほかの人たちもそれを手伝ったりしますが、ノルウェーではゲストがいる間は食器洗いはあまりしません。これをした場合、「もう帰ってちょうだい」という嫌味なシグナルを送っていると勘違いされる場合もあります。

ただ、ゲストが日本人の割合が多い場合や、ノルウェー人たちが日本の習慣を理解してくれている場合は、食器洗いもOKですが、日本文化を一切知らないノルウェー人たちは、これをした場合とても驚きます（私は、すでに何度かやらかして、最初の頃注意されました・・）

●ゲストとして飲み会に呼ばれた際は、遠慮せずに騒ぐ→片付けは手伝わずに帰宅してもOK

日本人が多いと最後にみんなで片付けが始まることがありますが、ノルウェーでは基本招いたオーナーが後ほど片付けをするので、「手伝ったほうがいいのかな？」とあまり気にしなくても大丈夫です。その代わり、自分の家でパーティーなどをする際は、ちらかった片付けは基本自分でやる、と思っていたほうがいいかもしれません。

●よくあるパターン→思い切り騒ぐ→近所の人に注意される（時に口論となる）

シャイなノルウェー人はお酒が入ると、人が変わったかのようにフレンドリーになり、大騒ぎする人も。騒ぎすぎてピンポーンとチャイムが鳴って、ご近所の人に注意される光景を何度も見てきました（学生、社会人は関係なし）。注意されても、めげずに、また騒ぎ、またチャイムが鳴るというのはお決まりで、これが続くとドアの前で飲み会主催者と近所の人が口論を始めます。

ちなみに、自分たちが騒いだ時は注意されますが、周囲の人が騒いだ場合は遠慮せずにチャイムを押して文句を言っても大丈夫です。私の友人の中にはよく、「昨日、上の階の人がパーティーしてて、うるさくて眠れなかったんだよね。でも、文句言わないであげたし、これで私が今度パーティーする時は大騒ぎできるわ！」と、楽しそうに言う人もいます。

●引越しパーティーをする時は、事前に近所の人に知らせる

ノルウェーでは引越しをした後に、それをお祝いして「引越しパーティー」なるものが頻繁に開催されます。これは、仲のいい友人たちを招いて大騒ぎするので、確実にうるさくなります。私の周囲では引越しパーティーをする際は、「○月○日に引越しパーティーをするので、多少騒がしくなるかもしれませんが、お見逃しください。○○号室、主催者○○」というような内容の紙を玄関前や廊下に貼り出すパターンが多いです。誕生日パーティーの時にも、大人数になる時は、隣の部屋の人に口頭で伝えたり、廊下などにアナウンスを貼り出す時もあります。

●飲み会で新しい友だちをつくるコツ

私が以前フランスに留学していた時には、ほとんどの人がずっと立ったままで、いろいろな場所を歩きながら、多くの知らない人と話すことが普通だったのですが、ノルウェーではソファにずっと座ったままでそこから動かない人が多い印象を受けました。もともとシャイなノルウェー人は、同じ場所に座ったままで、前からの知り合いとだけと話しをしたい人が多いのかもしれません。会社同士の知り合い、学生時代の知り合い、国籍別など、自然とグループに別れてしまう時もあります。最初はためらうかもしれませんが、友人をつくりたければ、自分から動いて積極的に話しかけるのがいいかもしれません。

以上、私の体験をベースに書いてみましたが、「ノルウェーの飲み会は必ずしもこうだ！」とは限らないので、ひとつの例として参考にしていただければ幸いです。ノルウェーでの飲み会は、インターナショナルな人が多いか、日本人が多いか、日本文化を知っているノルウェー人が多いか、日本文化や習慣を全く知らない普通のノルウェー人が多いか、その割合でマナー＆ルールはかなり変わると思います。