魔法の緑の石けん「グリーンソープ」

公開日 : 2010年09月10日
最終更新 :
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 ノルウェー人は日本人に比べて頻繁に床を雑巾で水拭きします。その時に必ず使うのがグリーンソープ(Grønnsåpe"グルン・ソーぺ", 直訳すると"緑の石けん")。バケツにお湯と、キャップ約1杯分のグリーンソープを混ぜて、(雑巾がかなり湿った状態で)モップで床を掃除します。

 「掃除する時はグリーン・ソープ」。これはノルウェーの常識といえるでしょう。スーパーやコンビニでは必ず売られています。森林の香りがするので、密かにアロマテラピー効果も。これで掃除した後は多くのノルウェー人が部屋に入ってきた時に、「う~ん、グリーンソープの香りがする♪」とちょっと嬉しそうな顔をします。

 さて、何度もこれで床掃除をしていて、「グリーンソープ=掃除用洗剤」のイメージが頭にこびりついていた私。ある日、間抜けなことに足をどこかにぶつけて、親指が化膿。皮膚が切れたようで、血が出て、涙がでるほどに痛く、1週間以上まともに靴下も履けない状態でした。「治らないな~」と思いながら、先日サンダルを履いて友人の家に遊びに行ったところ、病院で看護師をしている友人のママが、私の足を見て、「あら!痛そう!グリーン・ソープで消毒したほうがいいわね!」と、せかせかとフットバスの準備をし始めたではありませんか。

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 「掃除用洗剤=強力なケミカルが入っていそう」と勝手に想像していた私は、「え!それ床を磨くときに使うものでは!?出血して腫れてる傷口にそんなケミカルみたいなものをつけるなんて怖い!」とかなり不安に。疑わしな表情全開の私に、その場にいた数人のノルウェー人たちが説明してくれました。ノルウェーでは「グリーンソープ=傷口の殺菌予防・感染対策」という常識もあるそうなのです。

 というわけで、早速グリーン・バスタブを試してみました。掃除用洗剤を傷口消毒に使うのは、変な感じがしたのですが・・・。傷口にしみることもなく、20分ほど足を漬けて終了。「傷が治るまで、毎日1回、20分くらいグリーンソープで消毒してね」と、看護師の友人のママにも言われました。

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 その後色々ネットで調べてみたところ、グリーン・ソープはなんと犬や猫のペットのシャンプーとしても日常的に使われているようです。人間にも動物にも、掃除にも使えるミラクル石けん!月に数回、自宅でのフットバス用に使用している人もいるとか。ただ髪や体を洗う場合はスーパーで売られているものではなく、ノルウェーのドラッグストア(アポテク)で人間用のグリーン・ソープ(Barnengens grønnsåpe/Barnengen flytende såpe)を購入したほうが安全のようです。髪や体をグリーンソープで洗う人はほとんどいないかと思われますが、軽い傷口程度で消毒するにはスーパーのグリーンソープで十分とのこと。

 普段当たり前にしようしている掃除用洗剤が、傷口の消毒やペットのシャンプーとしても使えることには本当に驚きました。このグリーンソープはスウェーデンなどでも普通に見かけられます。ノルウェーに滞在が長く、グリーンソープが自宅にある方、次回ケガをした際はぜひ試してみてください。

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