9月のお題 ノルウェーの"就職活動"
9月27日、オスロ大学では60の企業と、職を求める大学生たちが集まった大規模な就職活動イベントが開催されました。「就職活動」イベントといっても、夏休みのサマージョブ、アルバイトなど様々な雇用体制で企業は学生を求めています。
アルバイトも立派な職歴、「コネ」が大事
ノルウェーでは、日本でいう「アルバイト」も立派な仕事のひとつとしてみなされ、また「総合職」や「一般職」というカテゴリー分けもされていません。「コネ」も重要視されていて、「現在の職を友人などから紹介してもらって面接にこぎつけた」という社会人は多くいます。
オスロ大学の「キャリアセンター」では、職を探す学生たちの履歴書のチェックをしたり、面接の練習時間を設けたりしています。学生で「これからアルバイト探しに興味がある」という方は、一度キャリアセンターを訪れてみることをお勧めします。
外国人、留学生が一番必要とされる能力は「ノルウェー語」
「ノルウェーでは英語のみで生活ができる」と外国人が頻繁に口にするほど、驚くほど英語がペラペラのノルウェー人。移民や留学生は英語のみでコミュニケーションができてしまうことから、ノルウェー語を勉強するモチベーションが低い傾向にあります。しかし、それも「学生」、「日本人」というネットワークにいる間だけ。やはり、ノルウェーの社会に出て行くことを考えるならば、「ノルウェー語」は企業側から求められる第一条件となります。
ノルウェー語が話せない人はどのような職についているのか？
オスロ大学キャリアセンターのHPによると、ノルウェー語が話せない人々は以下のような仕事をしている傾向にあるようです。
●郵便配達
●倉庫業務
●大使館
●飲食店
●短期間の農業業務
●英語などのビジネス通訳
●観光業
●引越し関連業務
●プライベートサービス（ベビーシッター、ガーデニング、手仕事、メンテナンス業務、清掃業務など）
どこで仕事を探せるのか？
●オスロ大学の学生であればキャリアセンター
●アフテンポステン紙などの新聞広告
●NAV, FINN, Deltidsjobb.noなどのウェブサイト
●Manpower, Adecco, Proffice, Aetat jobbservice などのリクルート企業
●ショップのドア前などに張り出されている求人広告
●企業に直接コンタクトをとる
（情報参考元：オスロ大学キャリアセンターHP)
ちょっと「くだけた」ノルウェーの大学生の就職活動
日本の大学生と違って、ノルウェーの学生たちは「学業」を第一優先します。就職面接のために大学生が授業を頻繁に欠席するということもありません。日本人のように卒業何ヶ月前、まして何年も前から就職活動を開始するということもありえません。むしろ卒業したら、「ちょっと休憩」と海外にふらりと出て行く人もいます。面接時の格好も様々で、「ジーンズを履いて面接に行った」という人もいます。
日本の企業に比べて、ノルウェーの企業は大量採用をしたり、新人教育にお金や時間を使いません。狭き門となるので、学生は入社前からすぐに発揮できるような能力や知識が必要とされます、ですので学生時代にしっかりと「学ぶ」ことはとても重要なのです。「日本の学生がアルバイトやサークルに没頭している間、ノルウェーの学生は図書館で文献や教科書とにらめっこしている」というのが、筆者個人のイメージです。
国が違えば、文化、習慣、常識はここまで変わります。しかしながら、日本人にとってノルウェーで仕事を探すのはやはり大変なもの。くじけず、諦めずに、企業やお店のドアをノックしてアタックしていくことが大事なのかもしれません。
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