北欧コーヒー競技会 Nordic Barista Cup 2013がノルウェーで開催

公開日 : 2013年09月08日
最終更新 :
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北欧5ヶ国のコーヒー競技会

 北欧5ヶ国のチームが実力を競い合い、そして世界中からのコーヒー好きが知識を交換し交流しあう競技会「ノルディック・バリスタ・カップ」。毎年、デンマーク、フィンランド、アイスランド、スウェーデン、ノルウェーで持ち回りで開催されており、2013年の開催地はノルウェーの首都オスロ。

 北欧出身以外のバリスタやロースターもこの大会には参加できる。今回は約26ヶ国の国から、210名のバリスタが参加した。参加者の半分以上は北欧出身で、25%がその他ヨーロッパ出身者、さらに25%が日本を含むアジアなどの国々からの参加だ。

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 ノルディック・バリスタ・カップは2003年に、ノルウェーとデンマークが、「ゲーム感覚で」どちらの国のコーヒーのレベルが高いか競い合うために開催された。初年度のその大会をアイスランドが観戦しにきていたが、翌年からこの大会に参加し、それから北欧5ヶ国が共に競いあうようになった。

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2013年度の優勝国はスウェーデン!

 優勝国を決める競技の評価は、マニュアルフィルター、エスプレッソ、マシンフィルターという3つのカテゴリーで決められる。今年はシグネチャードリンクやミルクベースのエスプレッソドリンクはない。北欧5ヶ国の各チームは4人で構成されており、会場の2階でセミナーなどの交流会が開催されている間、1階でエスプレッソなどを約200人分抽出しなければならない。その後、コーヒーが2階に運ばれ、出場するバリスタ達全員がカッピング(味見、テイスティング)をして、評価カードに1~10点の得点をつける。全5ヶ国のコーヒーをカッピングしていなければ、その評価カードの得点は総合点数に加算されない。

 そして、2013年度の北欧バリスタカップの優勝国は、スウェーデン! 2位はノルウェー、3位はデンマーク。また、最も優秀なロースターも選出され(競技に参加したのは8ヶ国から10ロースター)、フィルター部門でロシアのDouble B Coffee & Tea 、エスプレッソ部門と今年度のノルディック・ロースター2013は台湾のFika Fikaが栄光を勝ち取った。

※追記

 大会主催側のミスにより、優勝ロースター発表当日は、誤ってノルウェーのTim Wendelboeが表彰されてしまったが、数日後に主催者側が間違いを認め、台湾のFika Fikaが正式に優勝ロースターとして再発表された。

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 評価でもっとも重視される点が、「チーム力」、「クリエイティビティ」、そして「コーヒーの味」だ。また、毎年、コーヒー栽培国のなかで、もっとも注目すべき一カ国がピックアップされる。2013年度のフォーカス・カントリーは、「ブラジル」。よって、各国のチームにはブラジル出身のバリスタが1名参加している。各部門の競技では、ブラジルの豆が使用され、ノルウェーのスペシャリティコーヒーの最大大手「ソルベルグ&ハンセン」が焙煎した。

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 各セミナーでは、コーヒー関係者が、コーヒーと食べ物とアルコールの融合、コーヒーと水、オーガニックコーヒーなどについて、今注目すべきトピックについて意見を交わす。大会最終日には、オークションが開催され、コーヒー器具などの売上金はコーヒーを栽培する農家の発展などのために寄付される。

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写真:東京にも店舗がある、カフェ「フグレン/Fuglen」のオーナーであるアイナル・クレッペ・ホルテ氏(右側、青色のシャツ)も参加

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 この大会でもっとも重要とされているのは、どの国が優勝するか、どのカフェ、バリスタやロースターが一番優秀か、ということではない。コーヒーを愛する人たちが集い、知識と技術を交換しあう。そして、今後のコーヒーの未来と、農家の人たちにどれだけ貢献していくことができるか、意見を交し合う。

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写真: ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ2004年度の優勝者であるティム・ウェンデルボー氏(左)もカッピングにみんなと参加

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 異なる国籍、カフェやロースター出身であれ、テーブルの上に1杯のコーヒーカップがあれば、その壁はいとも簡単に取り外される。この大会は、「ただのコーヒー好き」が、コーヒーについて楽しく語り合い、交流する場ということを、会場の雰囲気を見ながら感じざるにはいられなかった。

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