サステイナブルなファッション賞をノルウェー皇太子妃が発表

公開日 : 2014年02月13日
最終更新 :
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 2月12日、ノルウェーの女性誌ヘンネ(HENNE)が主催するファッションイベント「ノーロイエ/Nåløyet 」が首都オスロのノルウェーデザイン建築センター「ドガ/DogA」で開催されました。今回大きな注目を集めたのは、環境にも人にも優しいとされるファッションに貢献したデザイナーに贈られる「緑の賞」で、ノルウェー皇太子妃であるメッテ・マーリット妃(写真中央)によって初の受賞者が発表されました。

Photo & Text: Asaki Abumi

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 2004年から毎年開催されているこのイベントは、各分野で最も活躍をしたデザイナーを称えるものです。2014年は通常のファッション賞とアクセサリー賞に加えて、「最もサステイナブルなファッションの実現に貢献したデザイナー」に贈られる「緑の賞」部門が設けられました。

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 緑の賞の発表をしたメッテ・マーリット妃とレイラ・ハフジさんは以前から親交が深く、皇太子妃は受賞者の名前を発表する前に「嬉しいことに、受賞者は私が大好きな、誇りに思っている女性です」と微笑みました。

 ブランド「LEILA HAFZI」は1997年にノルウェーのスタヴァンゲルという町で設立して以来17年間、環境や動物に優しく、工場で働く人々の労働環境を配慮するなど、道徳的・人道的なファッション道を貫き通してきました。

 ノルウェーはもともと外見よりも内面に重点を置く文化傾向が強いといえる国で、隣国の北欧スウェーデンと比較しても「ファッション」のイメージがあまりありません。とくに昨年頃からは海外での労働環境条件が不透明な衣料各社を、一部のメディアやファッション関係者が批判をするケースが目立ちました。ファッションの祭典であったオスロ・ファッション・ウィークもその本質を数年前から批判されるようになり、2014年からのイベントは中止。また、一部の毛皮ブランドのコートを着用する来場客の入店を断る店が出るという出来事も話題を集めました。

 ノルウェーの女性誌が「緑の賞」を新しく設けたことは、ここ数年の国内のファッション業界の変化を反映してのことなのかもしれません。皇太子妃が訪れたことからもその重要度の高さを感じます。「サステイナブルなファッション」は、今後のノルウェーの市場ではデザイナーにとって生き抜くための必要不可欠な要素となってくるのでしょうか、今後の業界の動向が気になるところです。

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