新ムンク美術館 人気ブラックメタルの展覧会
2021年10月に公式にオープンした新ムンク美術館
Photo: Munchmuseet
半年経った2022年4月には、観客の動員数が60万人を超えました。
ノルウェーの美術館では異例となる記録。
子どもの入場者も6万人と、アート教育と遊びの場にもなっています。
欧州からの観光客は戻ってきていますが、アジアからの観光客の姿はまだ少なめ。
これから増加するであろう観光の波を考えると、新ムンク美術館の記録の更新はまだまだ続きそうです。
2022年4月29日～9月28日までは「Satyricon & Munch」という新展覧会も始まりました。
ムンク美術館は13階建てで、「Satyricon & Munch」展は10階。
ほかの階では定番のムンク作品やほかのアーティストの作品が並んでいます。
北欧諸国ではブラックメタルが人気の音楽ジャンル。
ノルウェーのブラックメタルファンで、ノルウェー語を学ぶ人がいるほどです。
ノルウェーを代表するサテリコンとムンク美術館のコラボは異例中の異例。
悪魔崇拝などのイメージが強いバンドと伝統的な美術館のコラボは一体どうなるのかと、ノルウェーの美術や音楽好きならわくわくすること間違いない企画です。
Photo: Morten
感想を言うと、「期待以上にすばらしかった」。
個人的な予想で、バンドの黒白写真とムンクの暗い時代の絵を比較展示するのかなと思いきや、見事に予想を裏切ってくれました。
とにかく真っ暗の空間。お化け屋敷のような暗闇で、ふらふらしながら奥にあるイスに着席。
すると、遠くにあるムンク作品を鑑賞しようと、ゆっくりと歩く観客の姿と動きそのものが、観察しがいのあるアートになっていました。
暗いから、足元に気をつけて歩かなければいけない。
ゾンビのように慎重に歩く人の動きそのものが、サテリコンの音楽と溶け合って、まるで舞台のようです。
Photo: Munchmuseet
忘れられない、思い出に残る美術館体験となることは間違いなく、美術館として新しい方向性を探る姿勢も感じ取ることができました。
・チケット料金： 大人160ノルウェークローネ
※ネットで事前購入がおすすめ
・住所： Edvard Munchs plass 1, 0194 Oslo
ムンク美術館のショップ
ショップにも新しいグッズが大量に入っていました。
ミュージアムショップはどれだけ見ていても飽きません。おみやげ探しに最適の場所です。
Text: Asaki Abumi
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