パリで防衛装備展示会「ユーロサトリ」が開催中

公開日 : 2014年06月19日
最終更新 :
KY1_1775.jpg

今月16日から20日まで、パリ北郊外ビルパントの展示場で防衛装備の見本市「Eurosatory(ユーロサトリ)」が開かれています。本国フランスをはじめ英国、イスラエル、米国など各国の軍事・セキュリティ関連企業が中心になりブースを出しているのですが、今回はその中に日本パビリオンができました。

日本からは三菱重工、日立製作所、川崎重工業など、国内大手企業も参加しています。日本国内では、今回のまとまった出展に賛否両論あるようですが、純粋に展示会として見ると、本物の軍事用車両やヘリコプターに乗り込めたり、銃に触れられたり、かなりの満足度は高いです。

KY1_1757.jpg

武器を情報として頭で理解するだけでなく、このような場所で実物を見たり触ったりすると、「ここでは普通に引き金引けるけど、もしこれに弾がこめられていたら人を殺せるんだな」とか、「戦場でこんな装甲車を目の前にして自分1人だったら、どうなってしまうのだろう」など、リアルに考えてしまいます。防衛産業はその国の最先端の科学技術が詰まったものです。そのため見ていてかっこいいと思う気持ちもありますが、実物に触れてみて、私はできれば使いたくないなと思いました。

KY1_1746.jpg

戦争が無いに越したことはないですし、世界から武器なんてものは無くなればいいと思います。しかし平和というのは、各国の利益と微妙な軍事バランスの上に成り立っている側面もあるわけです。悲しいかな、これだけ世の中に人間がいると平和なんて、そうそうやってきません。

武器輸出解禁に賛成でも反対でも、どちらの人も、とにかく一度実物に触れてみると、1つの経験になって良いと思います。そういう点でユーロサトリのような展示館は、防衛産業関係者以外でも楽しめる、見本市の1つではないでしょうか。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。