フランスで気を付けたい列車のトラブル

公開日 : 2014年08月29日
最終更新 :
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日本人旅行者にとって海外で盲点になりがちなのが、列車の乗り換え時間。フランスに限らず海外全般に言えますが、日本の鉄道会社と比べこちらの運行ダイヤは遅れることがしばしばあります。日本だと1、2分でも遅延ですが、海外はもっと大らかです。

限られた休暇の中で色々な場所を訪れるため、旅程の乗り継ぎ時間をなるべく効率的にしようとする人は多いです。しかし日本のように常に定刻に列車が動くことは想定せず、余裕をもって組むことが、日程上のトラブルを防ぐコツといえます。

■表示はすべて外国語

海外での案内板は(まれに日本語表記されていることもありますが)、当然ですがほぼ現地語です。都市部だと英語の並記も多いですが、それでも日本人にとっては外国語に変わりありません。そのような環境において、制限された時間で目的の乗り換えホームなど情報の取捨選択をすることは、日本語以上に時間がかかります。

■緊急の場合はすべて現地語

列車が遅れている場合や何かトラブルが起きた時、車内放送は基本的に車掌が現地語でアナウンスされます。旅行者だと現地語に堪能でない人も多いでしょう。アナウンスを理解し、駅についてからもスムーズに行動できればいいですが、そのこと含め、現地の人より常に時間がかかってしまう点を頭に入れておきたいです。

■ストライキが多い

フランスで特に面倒なことの1つに、しばしば起きるストライキがあります。ストライキは労働者の権利ですし大切なことですが、旅行者にとっては旅程を考え直さざるを得ない厄介な出来事以外の何者でもありません。ストライキ以外にも電気系統の故障など、目的の列車が突然当日のダイヤから無くなったりすることは時々起こるので、1日で何都市も移動するような日程を立てるよりは、余裕をもったプランニングが肝心です。

■旅行者は目立つ

現地の人から見ると旅行者は自分たちが思っている以上に目立っています。何かのトラブルで次の都市へ乗り継げず、途中の町で泊まらなくなる状況になる場合もあるかもしれません。治安が良い場所であれば問題ないですが、もし運悪く治安が悪いところだと、深夜に大きな荷物を持って宿を探すのは、とても気が重いです......。そのためにも、次の目的地には比較的早い時間帯で着くよう旅程を組み、何か途中でトラブルがあったとしても、その後の列車でその町まで向かえるような余裕があると安心です。

■車内でも注意は忘れずに

駅構内では、スリなどから身の回りのものに気をつけていても、車内では比較的気を抜いてしまう人も多いと思います。長距離路線だと、現地の人でも車内で居眠りする人は多いですが、それでも貴重品は常に体から離さないような状態で過ごすことが、盗難などのトラブルを防ぎます。トイレなどに立つ際も、貴重品は必ず持ち歩きましょう。また降車の際は、座席ポケットに入れたものも忘れずに! その後、その列車が車庫に入り誰も乗らなかったとしても、忘れ物が高価な品だった場合、遺失物として回されることはなく、清掃などの職員が持ち帰ってしまうことは多いです。

(8月お題"気をつけたい旅のトラブル")

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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