パリ・ブリュッセル間の格安タリス「イージー(IZY)」でヨーロッパ鉄道の旅

公開日 : 2016年04月04日
最終更新 :
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パリとブリュッセルを繋ぐ国際 高速鉄道タリス。欧州版新幹線とも言えるそのタリスに、ローコスト・トレイン「イージー(IZY)」が登場しました。営業路線はパリ・ブリュッセル間。車体のカラーリングも、通常のワインレッドから、白をベースにしたグリーンとパープルになっています。注目すべきは運賃で、なんと10ユーロから! これは乗らねばと、営業初日の始発に乗って、試してきました。

イージーの目玉は、その乗車形態。じつは立ち乗り切符があるんです。

欧州の高速鉄道の特徴として、日本の新幹線のような立ち乗り乗車は行われず、満席の場合は切符を購入できないのですが、イージーでは立ち乗り切符を作り、10ユーロという低価格で販売しています(1便につき10名まで)。立ち乗りの場合、通常のタリスだとバーにあたる車両(イージーでは営業していない)で、立ち乗りすることになります。ただし、立ち乗り切符を買ったとしても、もし乗車した便が満席でなければ、空いている席に座れます。

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席が保証されている切符も、通常のタリスと比べ安く設定されています。乗車口付近に設置された折りたたみ式座席であれば15ユーロ、2等(Standard)も19〜59ユーロとお値打ちです(1等にあたる3列シートのStandard XLは、Standard運賃にプラス10ユーロ)。子供料金は10ユーロです。

ちなみに通常のタリスの運賃は、パリ・ブリュッセル間の2等で29〜99ユーロ(1等は最大142ユーロ)です。もし数ヶ月前からスケジュールが決まっており、前もって購入できるなら、通常のタリスでも最安値は十分に安いです。

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イージーは、運賃が安い代わりに、様々な制限があります。例えば、キャビンバッグは35cm×55cm×25cmと27cm×36cm×15cmの2つまで。それ以上の大きさ、または数を持ち込む場合には、超過料金がかかります。パリ・ブリュッセル間の運行時間も、通常のタリスが1時間30分前後で繋ぐところを、イージーは在来線を使うため、2時間8分〜2時間30分です。車内にWiFiもありません。

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お金は少しかかっても早く快適な通常版タリスをとるか、少し時間がかかっても安いイージーに乗るか。旅の目的に合わせて使い分けたいですね。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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