フランスが段階的にロックダウンを緩和、新型コロナ制限措置まとめ【2020年11月28日〜】

公開日 : 2020年11月27日
最終更新 :
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新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、フランスで実施されている外出制限が2020年11月28日より順次緩和される予定です。同24日のマクロン大統領および同26日のカステックス首相が発表した、今後の制限緩和措置についてお知らせします。

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▲テレビ演説で制限緩和を発表するマクロン大統領

第1段階の制限緩和(2020年11月28日〜)

11月28日(土)朝から、閉鎖されていた書店、図書館、ギャラリー、芸術関連の商店(楽器屋など)や訪問サービスが、21:00閉店を条件に再開されます。バーやレストランは引き続き閉鎖です。

すべての外出には、同日以降も特例外出証明書の携行が必須です(書き方は過去記事「フランスは2度目のロックダウン 新型コロナ第二波の外出制限まとめ」を参照)。緩和は行われますが可能な限り家にとどまり、テレワークを続け、私的会合、家族の集まり、不必要な移動を控えることが推奨されます。散歩、運動などの目的での外出は、自宅から20km圏内において3時間まで認められますが、友人や家族の家を訪れることはできません。

フランス政府ウェブサイトに掲載されたリンクから、住所や施設名称を入力して20kmの範囲を調べることができます。

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▲パリのノートルダム大聖堂から20kmの距離を測った場合

屋外でのスポーツ(ランニング、乗馬、テニス、狩り、釣りなど)も認められます。成人のスポーツジムの利用や、集団スポーツは不可です。

第2段階の制限緩和(2020年12月15日〜)

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新型コロナウイルスの新規感染者が1日5000人、ICU(蘇生病床)の患者が2500〜3000人の水準に達していれば、10月30日以来実施されていた外出制限を12月15日から解除し、地域間の移動が可能となります。

映画館、劇場、美術館も再開します。映画、演劇は、最も遅くて21:00までの上映・上演が可能です。そのあと、帰宅の際には同演目の上映・上演時間が記載されたチケットの携行が必要です。

外出制限は解かれますが、12月15日からも夜21:00〜翌朝7:00の夜間外出禁止措置は実施されます。12月24日と12月31日は、例外として夜間も行動できます。家族や友人と集まってクリスマスを祝えますが、いつものような年末のお祝いを許すものではありません。この場合も、公の場での集会は認められません。

大人数による集会、催物場による宴会は引き続き禁止。テーマパーク、展示場も閉鎖が続きます。林間学校やキャンプ場なども閉じられます。スキー場ではリフトなどは使えませんが、山を訪れること自体は可能です。

第3段階の制限緩和(2021年1月20日〜)

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クリスマス期間中の新規感染者が1日5000人に抑えられれば、次の緩和措置が1月20日から導入されます。スポーツ施設とレストランの営業が再開され、夜間外出禁止の時間が短くなる予定です。フランス政府は、15日ごとに経過を観察し、緩和か強化かを決定していきます。

▲マクロン大統領のテレビ演説(2020年11月24日)

▲カステックス首相および関連大臣の記者会見(2020年11月26日)

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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