ポンピドゥー・センター6階のブックショップがリニューアルオープン、アートとサステナブルと利便性が共存

公開日 : 2021年06月29日
最終更新 :
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美術館のショップって、どこか心惹かれませんか? 特に現代美術館に併設したミュージアムショップは、普段使いで用いてもおしゃれなグッズがそろっていて、私もついつい買ってしまいます。

パリ市内中心部にあるポンピドゥー・センター。ここにはヨーロッパ最大の近現代美術コレクションを誇るを誇る国立近現代美術館が入っています。その同館6階にある企画展スペースのブックショップを、フランスのデザインスタジオ「Studio5.5」が再デザインし、今年2021年にリニューアルオープンしたというので行ってきました。

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国立近現代美術館はポンピドゥー・センター内で、おもに3フロアにわたり展開されています。4階と5階が同館のコレクションを展示する常設店スペース。6階が企画展(ギャラリ1およびギャラリー2)のスペースです。今回リニューアルオープンしたブックショップは、この6階にあります。

リニューアルの注目点は、デザインと持続可能性を両立させたこと。店内にあるすべての商品棚の脚に車輪が備えつけられ、移動を簡単にできるようにしました。色は4種類。ポンピドゥー・センターのイメージカラーを採用しています。

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企画展ごとに、グッズの種類や売り場イメージは変わります。広さや商品棚のレイアウトも、それにともない決める必要に迫られるはずです。固定式の商品棚だと、それらに対して融通を利かせることは難しいですが、車輪つきの商品棚を導入することで店内のレイアウトだけでなく、ブックショップ自体の広さも調節が可能となります。

商品棚そのものも、組み合わせにより、さまざまなディスプレーに対応できるようになっています。

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商品棚そのものが動くということは、棚ごと商品を移動させられるため、移動による商品の痛みを減らすことができます。さらに企画展のポスターなどが、すべてマグネットによって着脱が自由に。催し物が変わっても、ポスターなどの着脱で素材は汚れません。

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国立近現代美術館の展示物を見ていると、これが本当に60年、70年前に作られたものだろうかと思えるほど、いまの町なかにあっても遜色ないようなモダンなデザインが多いです。未来を先取りし、時代が変わっても変わらないよさを持つ収蔵品を展示する場所だからこそ、将来を考えた取り組みがより必要になるはずです。

・住所: Place Georges-Pompidou 75004 Paris

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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