モザイクで彩られたCluny-La Sorbonne 駅
フランツカフカが日記に書いた言葉です。
パリは文化の街。フランスのみならず世界中の作家をも魅了してきました。文学とは切り離せません。
市内を走るメトロでも作家の足跡を見つけることができます。
メトロ10番線Cluny-La Sorbonne クリュニー・ラ・ソルボンヌ駅もそのひとつ。
天井に無数に描かれたサイン。これは芸術家ジーン・バゼンによって作成された、作家、詩人、哲学者、研究者、王の名前なのです。本人の署名をモザイクで忠実に再現しています。
この駅はノートルダム大聖堂近く、パリの中心にあります。
そばにあるquartier latin カルチェラタンとはラテン地区ということ。その昔、ラテン語を共通語とし、学生たちが集ったことから名づけられました。
ラテン語は今は使われていませんが、ヨーロッパ の多くの言語の元となっている重要な言語です。
フランス語だけでなく、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語などはラテン語から生まれました。そのため単語や文法が似通っているのです。
フランス語がペラペラになったらイタリア語も簡単に理解できるかも、しれません。
学生の街ですから大学も多くあります。
駅の名前でもあるソルボンヌ。これはパリ第3大学、第4大学のこと。
実はパリにソルボンヌ大学という名前の大学は存在しません。通称そう呼ばれているのです。市内の区と同じく、大学も数字がついているだけ。9を除く1〜13まで存在していて、複合大学が多いため全く違うわけではないのですが、それぞれにカラーがあります。
文学が盛んな4はよりクラシカル、3は文学にとどまらず演劇や現代も研究するため、ヌーベル、新しい、ソルボンヌと呼ばれています。
日本のように大学が普段から開放されているわけではありませんが、9月のヨーロッパ 文化遺産の日などには内部を見ることもできます。
さて、天井に描かれたサインのいくつかを紹介します。
19世期の詩人、アルチュール・ランボー
彼の詩は日本のコマーシャルでも使われていますね。
ノーベル化学賞受賞者のマリー・キュリー
サントシャペルを建設したルイ9世、聖ルイ
ほかにも「風立ちぬ」の題名にもなった詩を書いた、ポール・ヴァレリーやフランス革命で有名なロベスピエールもいます。
この駅にきた際にはお気に入りの有名人の名前を探してみてください。
さて、来週から始まるストライキ。メトロでパリのエスプリを感じることになるのでしょうか。12月3日に詳細が発表され次第、情報を更新します。
それではまた! A bientôt!
パリの街について質問がある方はご遠慮なくコメントください。できるだけ早くお調べしてお返事差し上げます。
筆者
フランス特派員
HIROMI
2018年より在仏。フランスにて妊娠、出産を経て現在子育て中。
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