【街角インタビュー1】芸術家のアトリエを実際に拝見!59 rue de Rivori
Bonjour こんにちは!
パリは昔から芸術家の住う町。
モンマルトルのカフェではダリが。ピカソが。モディリアーニが。モンパルナスではドガが。シャガールが。世界中から芸術家が集まり芸術談義に花を咲かせました。
現代でもパリは、芸術の都。
かつてのアトリエのように、芸術家の卵たちが切磋琢磨する場所があるのです。
シャトレ駅近く、にぎやかなリボリ通りにあるこの一見変わった建物もそのひとつ。
実はこれ、建物丸ごと芸術家たちのアトリエなのです。
見ている間にもたくさんの人が入っていきます。
受付を抜けてすぐ、所狭しと絵が描かれた踊り場が印象的です。フランス式一階からアトリエとなり、実際にここで作品がつくられています。
この建物の中で活動している芸術家のひとり、Crespin Basileさんにお話を伺いました。
Creepinさんは写真家を経たのち、写真を使っての芸術活動を始めて5年。このアトリエに入居して半年です。
どの作品もいまにも動き出しそうなな躍動感に溢れています。それでいてどぎつい印象を与えない、不思議な美しさを感じました。ダンサーやコメディアンのエネルギーを表現するために赤い色を用いることを選んだそう。
以前はトゥールーズで活動していました。ここはパリの中心、エネルギーを感じられる最高の場所だと感じ、このアトリエを選んだそう。
この建物はもともと芸術家たちの家であったわけではありません。
1999年、カレックス、ガスパール、ブルーノという3人の若者が打ち捨てられていた建物に入り込み、勝手に手直ししたのが始まりです。彼らは2ヵ月間掃除をし、アトリエとして使えるようにあらゆる整備を行いました。もちろん違法な侵入で、自身の頭文字をもじってKGBと名乗っていたそうです。
それでも彼らを受け入れたパリジャンたち。寛容というよりは好奇心のおかげ?
現在はパリ市の建物となり、常時30人の芸術家たちがアトリエとして利用しています。
この説明をしてくれたのは受付にいた彼女。
今年で20年を迎えるリボリ通り59番地。今までに500人以上の芸術家たちがここにアトリエを構えてきました。訪れた人は4万人を超えます。
入場は無料。階段や廊下は自由に写真を撮っても構いませんが、アトリエや作品は各アーティストごとに聞いて、許可を取る必要があります。邪魔にならないよう、騒がしくしてはいけませんが、作品について質問をすれば教えてくれる人が多かったです。
◆住所
59 Rue de Rivoli, 75001 Paris
メトロ1.4.7.11.14番線シャトレ駅11番出口より徒歩2分
◆開館時間
月曜日を除く毎日
13時から20時まで
館内では展覧会やコンサートも定期的に開かれています。
◆公式ホームページ(英語)
https://www.59rivoli.org/homepage/
芸術家が生まれるにはその街の雰囲気が大きく関係しているのではないでしょうか。
前衛芸術、アヴァンギャルドavant-garde の生まれたフランス。新しいものを即座に切り捨てない、まずはちょっと見てやろうかというパリジャン精神。こういった要素がたくさんの芸術家たちを育んできたのだと思います。
不思議な外観にわくわくするような内装。あなたも芸術家たちの秘密基地で新しい発見を探してみてください。
それではまた、à bientôt!
筆者
フランス特派員
HIROMI
2018年より在仏。フランスにて妊娠、出産を経て現在子育て中。
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