【2021年8月】新型コロナウイルスに対するフランスの対応

公開日 : 2021年08月11日
最終更新 :
筆者 : HIROMI

Bonjour こんにちは!

2021年8月9日以降、多くの施設においてワクチン・パスポート(フランスではパス・サニテールpass sanitaireといいます)の提示が必要となっています。

そこで具体的にどこで何が必要なのか、在仏大使館の情報をもとにまとめてみました!

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パス・サニテールは現在、11月30日まで必要と発表されています。

◇ワクチン・パスポートの提示義務対象施設◇

 ・バーおよびレストラン(テラス席含む)

 ・百貨店やショッピングセンター(8月16日から)

  フォーラム・デ・アール(1区)

  BHV(1区)

  ボン・マルシェ(7区)

  プランタン・オスマン(9区)

  イタリー2(13区)

  ボーグルネル(15区)

  モンパルナスセンター(14区)

  ヴィラップ(19区)

 ・セミナー。

 ・長距離移動のための交通機関(電車、バス、飛行機)。

 ・病院や高齢者施設等を訪問する同伴者、見舞客および患者(救急搬送される患者は除く)。

 ・娯楽イベント、フェア、見本市など(参加人数の規模を問わない)。

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また、12歳から17歳の未成年については、9月30日から提示義務が課されます。

現在、フランスの20%以上の12歳から17歳の未成年が一度以上の接種を済ませています。

◇違反した場合◇

一般客による衛生パスポートの不提示は€135の罰金となります。

施設側による確認怠慢は一時的な業務停止命令の対象となり、再発が確認された場合には、懲役1年と€9000の罰金です。

なお、衛生パスポートの偽装や、衛生パスポートの確認業務に携わる従業員などへの暴力行為に対して€135の罰金が科されます。

◇医療従事者へのワクチン接種の義務化◇

(1) 医療従事者対しては、本人の医療上の理由がある場合を除き、ワクチン接種が義務となります。

当該従事者は、9月15日までにワクチン接種を終わらせることが求められます(1回目のワクチン接種が終了している場合は10月15日まで)。

(2) ワクチン接種や陰性証明の提示を拒否する医療従事者は、停職処分の対象となる。

※注:法案に当初盛り込まれていた、検査で陽性となった者を対象とした10日間の強制隔離措置は、フランス憲法院の判断により削除されたが、政府としては無症状を含むすべての陽性者に対し、隔離に関する医療上の勧告を誠実に遵守することを改めて呼びかけています。

◆ ワクチン・パスポート(パス・サニテールpass sanitaire)とは

フランスでは、以下の証明書をもって衛生パスポートと認められています。

(QRコードが付されたデジタル証明書 あるいは QRコードが付された紙の証明書)

〇ワクチン接種証明書(EU共通フォーマット)

・ 2回接種が必要なワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ)の場合は、2回目接種から1週間経過後(国内活動)または2週間経過後(海外渡航)

・ 1回接種のワクチン(ジョンソン&ジョンソン)の場合は、接種から4週間経過後

・ コロナ罹患経験者は、ワクチン接種から1週間経過後(国内活動)または2週間経過後(海外渡航)(接種は1回のみ)

○ 文化・娯楽関連施設では72時間以内、入国に際しては72時間以内に取得したRT-PCR検査または抗原検査に基づく陰性証明書(EU共通フォーマット)、

○ 過去11日前から6ヵ月前の間に、RT-PCR検査または抗原検査に基づき新型コロナウイルスに感染していたことを示す証明書

医療専門家の監督下で行われる自己検査キットを用いた検査に基づく陰性証明書も導入される予定です。

なお、非EU圏の外国人がEUで承認されたワクチン(下記参照のこと)を外国で接種済みの場合、フランスの衛生パスポートを申請できるよう検討中であり、今後詳細を発表予定です。

注)ワクチン接種済みと認定されるための要件は以下のとおりです。

(1)欧州医薬品庁(EMA)に認められているワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカおよびジョンソン&ジョンソン)の接種

(2)ワクチン接種証明が有効と認められるための要件

・ 2回接種が必要なワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ)の場合は、2回目接種から2週間後

・ 1回接種のワクチン(ジョンソン&ジョンソン)の場合は、接種から4週間後

・ コロナ罹患経験者は、ワクチン接種の2週間後(接種は1回のみ必要)

◇日本人の入国について◇

フランス内務省によれば、日本からの入国については要件が緩和され、特段の理由なくフランスに入国することができます。

ただし、ワクチン接種済み(上記の、EUの認知しているワクチン)と認定されるか、フライト出発72時間以内に実施したPCR検査または抗原検査に基づいた陰性証明書が必要となります。

【参考】

●フランス首相府報道発表https://www.gouvernement.fr/sites/default/files/document/document/2021/08/communique_de_presse_-_m._jean_castex_premier_ministre_-_decision_du_conseil_constitutionnel_sur_la_loi_relative_a_la_gestion_de_la_crise_sanitaire_-_05.08.2021.pdf

●在仏日本大使館ウェブサイト: https://www.fr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

以上、2021年の8月のパリで生活するために必要となっているパス・サニテールの情報です。

日本の皆様もどうぞご自愛くださいませ。

それではまた、à bientôt!

筆者

フランス特派員

HIROMI

2018年より在仏。フランスにて妊娠、出産を経て現在子育て中。

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