ファルネーゼ劇場でコンサート
前回ご紹介したパルマで見逃せないファルネーゼ劇場。
2011年にアッバード指揮、ヴェルディーのレクイエムで修復後のこけら落としをしてから毎年、1年に何回かコンサートを催しています。
ずっと全木造建築の1600年代に建築された劇場で音楽を聴いてみたいと夢の様に思っていたのですが、たまたま「バロック音楽をファルネーゼ劇場で」と題したコンサートがある事を知り、早速行ってきました。
夜の劇場も素敵です。
この通常の入り口からではなく、
ピナコテカと呼ばれる美術館から入ります。明るい照明の美術館から劇場へ。写真右手にある扉を入ると劇場です。
アンサンブルZEFIRO(ゼフィロ)というオーボエ2本、ファゴット1本、ヴィオローネ(チェロに似た楽器)、チェンバロで構成されたイタリア人グループが演奏するバロック音楽です。
1600年代末、オーボエとファゴットという楽器が音の多機能さ、ダイナミックさ、アーティキュレーション(音の継ぎ目を滑らかに明瞭に演奏できる)、カンタービレ(歌うように演奏でき)、輝きを持った人の声にも似た音が出せる楽器として大流行していたのだそうです。
その時期に作曲されたヘンデル、ビバルディー、プラ等の作品でした。
劇場が出来たのが1600年代初めですから、その時期と大きく離れていませんね。
客席はたった180席。贅沢です。
劇場の舞台で演奏されるのかと思っていたら、実際には客席となる場所にステージが設けられていました。
大切な劇場をいたわっての事でしょう。
2011年のアッバード指揮ヴェルディーのレクイエムとその後1回オペラ、ファルスタッフを舞台で演奏したのが唯2回の舞台での演奏だったそうです。
演奏に入ると、音が鳴った瞬間、ぴーんと張った空気に繊細な音が響きます。ヴィオローネとファゴットの音が入ると、お腹に来る深い重厚な振動を感じ、鳥肌が立ちました。
チェンバロのソロの演奏もあり、
単一な中にもふくらみのある音響を感じる事も出来ました。
コンサートが終わると、ピロッタ宮殿の光と陰の中世の世界からゆっくりと現実に戻ります。
1年に何回かこの貴重な体験をする事が出来ます。
その日を目指してパルマにいらっしゃるのも一生の思い出になるのではないでしょうか。
コンサート情報
http://www.parmatoday.it/eventi/location/teatro-farnese/
http://www.teatroregioparma.it/Categorie/default.aspx?idCategoria=15
今のところ次ぎの予定は出ていませんが、検索してみてください。
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