パルマにて(最終回)
ここはパルマの中心にあるガリバルディ広場です。12月になると他の町と同じようにクリスマスのイルミネーションがつけられます。
毎年12月8日にはクリスマスツリーが飾られます。
今年は楽器のイルミネーションでした。
パルマは作曲家ヴェルディ、指揮者トスカニーニの生まれた町でもあります。
ヴェルディは郊外のロンコレという村で、トスカニーニはパルマのチェントロ(中心地)で生まれました。それぞれ生家が博物館になっていますので、ぜひ訪れてみてください。
パルマにいらしたらぜひ味わっていただきたいものとしては。
やはりパルミジャーノ・レッジャーノ。日本でも簡単に手に入るかもしれませんが、この土地で食べるパルミジャーノ・レッジャーノは格別です。また山で作ったパルミジャーノ・レッジャーノ、赤牛のパルミジャーノ・レッジャーノ、ブルーナ牛のパルミジャーノ・レッジャーノ、40ヶ月以上の熟成されたものなど、なかなか日本では食べる機会のないものをいただいてみるのも面白いと思います。
そして、プロシュット・ディ・パルマ(パルマハム)、トルテッリと呼ばれるラビオリもパルマ名産です。
こちらはパルマ名産アノリーニ。(ANOLINI)レストランで、このメニューのないところは、まずないと思います。
アノリーニ、もしくはカペッレッティ(CAPELLETTI)と呼ばれることもありますが、同じものです。ただ、パルマの中でも牛肉、仔牛肉、豚肉のミックス煮込みとパルミジャーノ・レッジャーノを詰めたもの、馬肉煮込みとパルミジャーノ・レッジャーノ、パルミジャーノ・レッジャーノだけを詰めたものなど、それぞれの家庭、レストランによって違うのも興味深いところです。
スープに入っていますので、寒い冬に食べると格別です。
お土産には、やはりパルミジャーノ・レッジャーノが喜ばれますが、だいたい最低の大きさが500gと大きいのと重いので、軽くて、持ち運びしやすいパルマならではのものをご紹介しましょう。
スミレの花の香りのキャンディー。
スミレの花の香りの石鹸。
パルマは昔ナポレオンの2番目の奥様、マリア・ルイージャに統治されていました。マリア・ルイジャは、町の人たちにとても愛される優しい心の持ち主でした。町には現在でもマリア・ルイージャの好きだった黄色の建物が多く、この優しいニュアンスの黄色はジャッロ・ディ・マリアルイージャ(イタリア語でマリアルイージャの黄色)と呼ばれて、建物の色を決める時の1色として人気があります。そのマリア・ルイージャ愛したスミレの香り。オーデコロン、石鹸を販売するボルサーリというお店は、1870年からパルマのガリバルディ広場近くに小さな店を構え、ショーウインドーもその当時のもの。昔のパルマを思い起こさせるこのお店で、マリアルイージャの愛したスミレの香りを感じてみてください。
写真はパルマ郊外自宅から丘を撮ったものです。
なんでもないこんな風景の中で、パルマ産の発泡酒マルバシアやランブルスコでアペリティフをしたりというゆったりした旅も素敵だと思います。
イタリアにはどんなに小さな町に行っても、いえ、小さければ小さいほど素敵なものが残されているように思います。イタリアが1つの国に統一されたのが1861年、それまで小さな町が独立していました。現在のような交流もなかったので、郷土料理も残り、方言もかなり残っています。観光地を回る中にこういう小さな町をひとつ加えると一味違った旅が味わえるのではないでしょうか。
今回が最終回となりますが、音楽、食と世界的に知られる小さな町パルマで、そしてさらに郊外の小さな村でのんびりとしてみたいなと足を伸ばしていただけたら幸いです。
ありがとうございました。
2018年が皆様にとって素敵な年となりますように、そして素敵な旅ができますようにお祈りいたします。
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