プラハからバス1本! 日帰りクルムロフ旅行記

公開日 : 2019年12月18日
最終更新 :

みなさんこんにちは!

12月を迎えたプラハではクリスマスマーケットがあちらこちらで始まり、お祭りのような雰囲気になってきました。

今回はプラハからの日帰り旅行にうってつけの町、チェスキークルムロフについてご紹介します。

1992年にユネスコの世界文化遺産に登録され、「世界で一番美しい町」というフレーズとともに語られるチェスキークルムロフ。プラハからバスで3時間ほどで行けるお手頃さから、プラハへ訪れる人々にも人気の観光地です。

1.jpg

プラハからクルムロフへ運行しているバス会社は、RegioJetとFlixBusの2社のみです。両バス会社の特徴は、RegioJetは早朝から深夜まで運行していること、FlixBusは価格が安いというもの。私は普段から使い慣れており、価格の安いFlixBusを利用しました。

発着駅はプラハに数駅とクルムロフに2駅あります。特にプラハでの発着駅や時間帯によって値段が変わってくるので、ご自身の宿の場所や旅程を考慮して決めると良いでしょう。朝早い時間は通常より2ユーロほど高くなっていることがあります。

クルムロフ遠征当日、FlixBusはeチケットが利用できるので、バス停にて乗車前にそのQRコードを係員に見せます。あとはバスに揺られてクルムロフに到着するのを待つだけ! フリーWi-Fiと充電(プラグタイプかUSBポートタイプのどちらか)完備なので大変快適に過ごせます。

いざバス停に到着し、中心部まで10〜15分ほど歩くと、映画のセットのようなかわいらしい町並みが出迎えてくれます。

2.jpg

左手前に見える建物の独特な模様は"スグラフィット"というだまし絵技法です。壁が浮き上がっているように見えるこの幾何学模様はプラハでも見ることができますが、クルムロフの町にはとりわけ多く感じます。観光に来た方々も壁の前で写真を撮っていたりと、スグラフィットの建物は「インスタ映え」スポットでもあるようです。

このスグラフィットをもっと見たい方にはチェスキー・クルムロフ城がおすすめ! お城というだけあって町中で見るよりも手が込んでいるスグラフィットを飽きるほど見ることができます。

3.jpg

門をくぐりお城の敷地に入ると、これでもかとびっしり描かれたスグラフィットを見つけました。この塔は博物館の入場チケットとセットになっており、登るとかわいらしいクルムロフの町並みを一望できます。長い階段を登るので、体力に自信のある方はトライしてみてください。

塔を左手に臨みながら内部へ歩みを進めると、小広場にもスグラフィットが。

4.jpg

数日間クルムロフに滞在した中で、ここが一番凝っていたと思います。

360度みっちり描かれたスグラフィットに囲まれ、異世界の気分を味わうことができます。

城内ツアーの集合場所もここです。

アーチをくぐりまた先へ進むと、ようやくクルムロフの絶景に辿り着けました。

5.jpg

ここからはクルムロフを象徴する丸みを帯びたヴルタヴァ川と入り組んだ赤屋根の家々を望めます。

6.jpg

このように城壁の窓を額縁のようにすると、絵画のような1枚を撮ることができます。絵画といえば、20世紀初頭のオーストリアの画家・エゴン・シーレはこのクルムロフの町並みを愛し、何枚も作品を残しています。そのうちの1枚がこちら(ウィーンのレオポルド美術館で撮影したもの)。

7.JPG

訪れた際には、シーレの見た景色にじっくり浸ってみてください。

シーレがどのような作品を残したのかについては、エゴンシーレ・アートセンターで知ることができます。お城を出て川を渡りながら歩くこと6分、白いスグラフィットの壁が目印のエゴンシーレ・アートセンターへ。

8.jpg

こちらでは彼の作品のレプリカやシーレに影響を受けたアーティストの作品を見ることができます。先ほどご紹介した作品はじめクルムロフを描いた作品のレプリカがずらりと並び、一度に見られるのでおすすめです。また、その名の通りシーレに特化した施設なので、シーレについての多くの情報を展示から得ることができます。私は以前ウィーンで彼の作品を見たのですが、シーレについてはあまりよく知らなかったので大変勉強になりました。

こちらのシーレ・センターではシーレについての展示に加え、チェコにゆかりのある現代美術作家の展示も継続的に行なっています。

9.JPG

こちらは展示空間をまるごと使った作品。このほかにも外観からは想像できないほどたくさんの展示室があり、見応えがあります。

また、こちらのシーレ・センターでは2020年4月から日本人アーティストの展示が始まるそうです。クルムロフに訪れた際に訪れてみてはいかがでしょうか。

シーレセンターを出るとあたりはすっかり暗く、広場に行くとクリスマスツリーと少しの屋台が出ていました。

10.jpg

この時期出る屋台ではホットワインや夜食を楽しむことができます。特に休日の夜には多くの人でにぎわい、お祭り気分を味わえます。クリスマスシーズンには是非お立ち寄りください。

以上、今回のテーマはチェスキー・クルムロフについてでした。クルムロフには、ほかにもたくさんの見どころがあるので、またいつかご紹介したいと思います。それでは。

【FlixBus】

問い合わせフォーム : https://www.flixbus.co.uk/service/additional-help

TEL : +49 30 300 137 300


【Státní hrad a zámek Český Krumlov(チェスキー・クルムロフ城)】

営業時間 : 4〜5月と9〜10月は9:00~17:00、6~8月は9:00~18:00(いずれも12:00~13:00は昼休み)、(月)と11月〜3月は休業

TEL : +420 380 704 711 (予約専用ダイヤル +420 380 704 721)

住所 : Státní hrad a zámek Český Krumlov, Zámek 59, 38101 Český Krumlov

【Egon Schiele Art Centrum(エゴンシーレ・アートセンター)】

営業時間 : (火)〜(日) 10:00〜18:00、(月)休館

TEL : +420 380 704 011

住所 : Široká 71, 38101 Český Krumlov

筆者

プラハ特派員

ART SURVIVE BLOG

チェコを中心としたヨーロッパのアートシーンや、アーティストサバイブ情報などを発信中です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。