文化財公開日 2 ホテル・マキシミリアン
文化財公開日、私にとっての二つ目のガイドツアーは、19世紀最後の豪華ホテルと言われるマクシミリアンホテルです。
このホテルは、レーゲンスブルクの主要駅からすぐにあります。目の前を通るのがマクシミリアン通り。
近代的に作られたのですが、極端に近代的すぎて、レーゲンスブルクの景観に合わないというのが正直なところです。
南側から見るとこんな感じです。ギリシアの建築を参考にした部分も見られます。色々な様式が混じっているのが、この時代の歴史主義建築の特徴なのだそうです。これは、19世紀から20世紀はじめごろの時期に、西洋の過去の建築様式を復古的に用いて設計された建築のことを言うのだそうです。
仕事で、何度かロビーに入ったこともあるし、宮本輝さんのドナウの旅人や、池田理代子さんのオルフェウスの窓でもこのホテルは登場するので、少しは調べて知ってはいたのですが、やはり芸術史家の説明を聞くと面白い。
19世紀にこのホテルが建てられた時代背景から説明は始まります。
馬に引かせた馬車がタクシーのように出回っている時代。
レーゲンスブルクが宗教的にもミックスした環境で、ヨーロッパ全体的には貧しいけれども、ここにはお金持ちの人、特にお金持ちのプロテスタントの人がたくさん住んでいたこと。
何かあるごとに大げさにお祝いとしてパーティーを開催することが頻繁にあった、などなど。
そんな中建てられたこのホテルも、ホテルとしての経営は最初からうまく行ったわけではなく、最初の数年で次々と5人もの所有者の手に渡って行ったこと、集客のために、オムニバスの停留所をホテルの前に設置させたこと、アメリカ軍が戦争中にここを拠点とした関係で、ホテル経営が中断され、古い書物が全て放棄されてしまったことなど、興味深い話を聞きました。
内部はこんな感じです。まず、朝食のビュッフェを食べる部屋。
こちらは、もっと大きな広間です。
客室に行く通路はこんな感じ。
有名人もたくさん泊まっているようですが、階段の壁にたくさん写真や署名、コメントが掲げられていました。
ちなみに、この建物は、南バイエルンで一番最初に文化財に指定された建物なのだとか。
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