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ドイツ/レーゲンスブルク特派員ブログ 吉村 美佳

ドイツ・レーゲンスブルク特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2018年1月11日

アルトエグロフスハイム城


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アルトエグロフスハイム城

レーゲンスブルクから南へ12km、12世紀に造られたお城、アルトエグロフスハイム。
今回、ガイド付きツアー(ドイツ語のみ、2時間強)に行ってきましたのご紹介します。


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13世紀に造られたお城に17、18世紀に増築された、後期バロックの様式です。
18世紀には、神聖ローマ帝国の社交場としての中心を担いました。


1830年代には、トゥルン・ウント・タクシスのマクシミリアン・カール(当時トゥルン・ウント・タクシス郵便という独占事業を二代目として営んでいた)が譲り受けました。ところが、他にも90のお城や宮殿を所有していたこともあり、この建物の所有に興味がなく、その後5年で、地元の司教さんに売ってしまいました。
1989年になって音楽学校の所有下となりました。
1992年から、やっと大幅な修復工事が行われ、息を吹き返したのです。


普段は、吹奏楽やロックバンドなど、ありとあらゆるジャンルの音楽家が、プロ、アマを問わず、合宿をしたりする場所として好評。但し、毎月第一日曜日の午後は合宿を受け付けないで、代わりに一般の人に、「お城」という視点でガイド付きツアーを通じて公開しているようです。
実はこの私も、3年半前に2泊の合宿をしたことがあります。その時も、仲間内で希望者を募って、ガイドにつき、見学させてもらうことができました。合宿の予約は、1〜2年前にするのだそうです。


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ここがお客さんが真っ先に来る部屋。雨が降っていれば、馬車が停まる場所からまっすぐに入って階段を登るとたどり着くのがこの部屋。ミュンヘンのレジデンツのある一室をモデルにし、食事をする場所として使われていました。床暖房もあったそうです。


その部屋の隣は、以前図書室であった部屋。今は物置き場のようですが、それは音漏れが理由で一部屋おきにのみ音楽を演奏する部屋となっていルカらなのです。

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で、もう一つ先に行くと、

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この部屋の天井の彫刻はすごいですよね。天井の四隅に位置する場所へ、四つの地区を代表する人物像がある。
ヨーロッパ、アジア、アフリカ、アメリカを象徴する人の像のうち、ヨーロッパとアジアは洋服をちゃんと来ている、文明化した人たちなんだそうです。アフリカ人は日傘を持ち、アメリカ人は、インディアンの羽を頭につけている。こういった彫刻が立派だなと目を奪われていると、それよりももっと価値のあるのが、中央の絵なんだそうです。
この絵には、3つのグループに別れる人々がいる、この人は・・と数名の重要人物の説明があった後で、でもこの絵の一番価値があるところは、唯一ハプスブルク家の人物全員の絵が描かれているところなんだそうです。


へえ、そうなんだ。しか言いようが無いですが、次々と別の部屋に案内されるので、急いでついて行きましょう。


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黄金の部屋です。この部屋で一番価値があるのは、大きな鏡だそうです。鏡というのは、昔は、桁違いに高価なものだったのだそうです。


はい、その次。


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ここは、食事のための大広間。一度の食事に1万匹もの鳥が料理され、勿論たくさん余るので、この部屋に仕えている人があまりをもらった後は、城に仕えている830人もの人々がもらい、さらにおこぼれは、町民がもらっていたのだそうです。普通は、残飯を豚に与えるのが普通だったけれども、この城には豚がいなかったとか。


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二箇所に豪華な階段があります。一つ目の階段は、場所の問題から、お城としては極端に狭い階段のようですが、二つ目は、左右に広がる立派な階段。う〜ん、いよいよクライマックスです。


ここまでは、暖房が効いていますが、ここからは寒い寒い。部屋の状態を保つためのようです。なんと、1809年にナポレオンが宿泊している部屋なのです。というか、それよりも価値があるのは、天井画。バイエルン州のあちこちで活躍しているコスモス・ダミアン・アサムが描いたもの、しかもその中でも最も保存状態が良いものの一つだそうです。


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コスモス・ダミアン・アサムは、例えばレーゲンスブルクにも2つ、修道院最古のビールで有名なヴェルテンブルクの教会にも、ミュンへンにも作品を残していますが、茶目っけたっぷりなんです。


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上の絵の一部をドアップにして見ましょう。あまり画像が良くないのですが。
なんと、このコスモス・ダミアン・アサムの自画像が含まれているのです。しかも、ビールグラスを持っているんです。


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さあ、いかがでしたか?
私達のガイドをしてくださったのは、40年もガイドをしている、と自己紹介されていましたが、後で調べてみると、本業(?)は、レーゲンスブルクの工科大学の先生でした。
内容の濃い、しかも飽きさせない話術。楽しそうにガイドをされる様子、あっという間の2時間。
専門が、文化財保護、芸術および建築の歴史などで、歴史家としても活躍、自らの出版社も持っていらっしゃるようです。

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2018年1月11日
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    • 特派員プロフィール
    • レーゲンスブルク特派員

      レーゲンスブルク特派員
      吉村 美佳
      鳥取県出身。学生時代、社会人時代にバックパッカーとして25カ国を歩き回るうち、南米エクアドルでドイツ人と知り合ったのが運命の分かれ目。2002年12月よりドイツ在住。レーゲンスブルク観光局公認現地ガイド。普段は教会やビッグバンドでトランペットを吹いたり、自宅でピアノを教えたり。フリーライターとしても。ご連絡は、こちらまで。 DISQUS ID @disqus_mvlVIuxrhK

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