秋の散歩、謎の彫刻群に迫る!

公開日 : 2018年10月05日
最終更新 :

今日も秋の青空、気温も朝は3度しかなかったのに、日中は20度近くまで上昇。

そんな日は、散歩しないわけにはいきません。

今日は、郷土文化保存会が主催するツアーに参加して、勉強してきました。

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ここは、レーゲンスブルクの北。ドナウに並行して北に流れている運河のすぐ隣。

ここは、マックス・ブーフハウザー・彫刻公園、と呼ばれる、ヨーロッパ運河に並行するフランケン通り沿いの

マックス・ブーフハウザーは、生まれも育ちも、レーゲンスブルク。

1924年に園芸家の息子として生まれ、趣味の彫刻家でもあります。土地持ちの一家ですが、1970年代初期にその大部分をレーゲンスブルクに売り渡すことになりました。その後、ヨーロッパ運河が1990年代に作られた

唯一残ったのが、このサッカー場ほどの土地。そして、後となって沢山の彫刻が飾られることになりました。

そう、この彫刻群は、新しいものなのです。そして、一個人の意思で作られたものであり、レーゲンスブルクの公の財産ではなく、2015年にマックス・ブーフハウザーが亡くなって以来、孫にあたる現在23歳の男性の所有物なのだそうです。

これらの彫刻群は、紀元前6000年くらい前のものから現代のものまで、様々なものがモチーフとなり、また、エジプトやイタリア、アフリカなど世界のものが入り混じっています。それは、マックス・ブーフハウザーがあちこちに旅行をしていた影響のようです。

例えば、この下の写真では、エジプトのものをたくさん見つける事ができます。

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少しクローズアップしてみると、

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実はこれは、ツタンカーメン王と、クレオパトラがモチーフなのだそうです。

こちらは、宗教的なものがモチーフです。一番上は、キリスト。左側の下寄りには、最後の晩餐の様子。

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裏面にももちろん彫刻が施されていますが、統一性のないものがミックスしているのです。

次の写真は、約20個ある彫刻物の中で、一番新しいものだそうです。運河側の一番西の作品です。運河側のものは、東から順番に造られたのだそうです。

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一番上に、レーゲンスブルクがモチーフとなり、中世の奇跡、と刻まれています。自分の故郷、レーゲンスブルクを愛したことの現れのようです。

次は、運河側の彫刻群を写した写真です。背景には、紅葉し始めた丘があり、美しいですね。青空も最高。

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ヨーロッパ運河にかかる橋は、この彫刻群のすぐ東にあるのですが、そこに登って、上から撮影して見ました。

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運河沿いの自転車道も見えますね。

同じ橋から、南側を見ると、大聖堂が背景に。

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実は、私、ゆっくりこの彫刻を見た事がなかったのですが、新しいもの、適当に混ぜて造られたもの、という悪いイメージを持ち、正直興味がありませんでした。でも、今回ゆっくり彫刻に目を向け、背景の事情の説明を受けることによって、好感を持つ事ができました。

マックス・ブーフハウザーが60歳ごろから造り始めた作品達で、彫刻が完成したのは、2000年頃でだったのだそうです。現在、石の状態がよくない部分もあり、冬前にある程度修復したり、生い茂った緑を取り除く作業が必要となるようです。造られてから30年くらい経ったものもあるのですが、実は、違法な構造物なのです。大きいものでは2.5メートルや3メートルもの高さがあります。今では、ウィキペディアにも掲載される小さな観光名所です。雑誌シュピーゲルにも登場したというから、なかなか大した物ですね。

ただ、これを所有するのが23歳の個人。今後、一体どんな対応が取られていくのか、気になるところです。

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