ドイツでのお葬式

公開日 : 2021年03月18日
最終更新 :

ドイツに滞在される方(駐在、国際結婚などなどの理由で)で、ドイツのお葬式に遭遇される方もいらっしゃるでしょう。

私の身近では、親戚の病気による突然死がありました。

今回は、ドイツのお葬式についてお話ししたいと思います。

ドイツでは普通新聞の「お悔やみ」の欄に掲載されます。例えば、今回のこの例では、2021年3月1日に亡くなり、6日に新聞のお悔やみ欄に掲載され、10日にお葬式がありました。ドイツの新聞のお悔やみ欄には、死を知らせるものと、亡くなった人へ寄せる想いなどが投稿されます。なので、同一人物に対する記事も何日にも分けて数回掲載されるわけです(今回の件では、私が知っている限り、仕事の同僚や友人グループから10日と13日にそれぞれふたつずつ掲載がありました)。

さて、お葬式は、水曜日の11時スタートで行われ、おおよそ1時間の儀式の間に、牧師に続き彼のお兄さん、長年の親友、ふたりの子供(21、22歳の娘と18歳の息子)などが思い出などを語り、合間に3曲が流れました。

亡くなったのは、49歳の誕生日を迎えた2日後のこと。その若さと、前触れもなく起こった突然死、そして彼のいつも周りを楽しくさせる人柄、非常に辛いお葬式でした。お葬式のコメントを聞いていても、いかに周りを笑いに包む明るい人であったか、いかに卓球が上手であったか、またお父さんとしてどんな人であったか、など非常によく伝わってきました。

まず、お葬式に行くときの服装です。

ドイツでは、あまり堅苦しく考える必要はありません。とにかく黒、または濃いグレー、紺色など、黒っぽい色の服を着ること。ベージュのチノパンに深緑のジャンパー、茶色い靴の人もいました。濃い目の色のブルージーンズも当たり前。女性では手編みの緑色の帽子、手作りの緑のマスク、などけっこうカジュアルな感じの人もいれば、服は黒いけれど茶色のジャンパーを着た人も。あまり神経質になることはないと思います。とにかく濃いめの色。

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↑上の写真は、お葬式があった場所です。コロナの影響で中に入ることができるのは25名まで。ですから、外にはたくさんの人が寒さの中立ちっぱなし。この日は4度でしたが、本当に寒かった。たくさん着込んでも寒さが本当に染みました。

お葬式が終わると、棺桶が四人の係の人によって運び出されます。葬儀場は、墓地の一画にあるので、そのまま、参加者は、棺桶の後に長い列をなして埋葬される場所まで歩きます。ここは特に大きな墓地なので、長い距離を歩きました。素敵なお墓なのですが、参列しているお年寄りの方にはきついだろうな、と思いました。

非常に深い穴が事前に掘られています。ドイツは大半が土葬です。例えばこの亡くなった人の両親が80代なので、今回は特に深いところに棺が納められるのだと思います。

お香典のようなものもありません。(私達は、身内として奥さんの銀行口座に後日振り込みをしましたが、お友達などの場合は必要ないです。)

お花をお供えするのであれば、例えば大きなリース(最後の写真をご覧いただくと、お墓にたくさんのお花がありますが、その中にもいくつかあります)が200ユーロ程度です。白いリボンに贈り主の名前が刻まれます。

参列者は一人一人が生花を手にしていて、土葬される時にそのお花を棺桶の上に落とし入れます。このお花は個人で事前に準備します。赤い花もありましたが、白っぽい、またはクリーム色っぽいお花が多かったです。種類も色々ですが、お花屋さんで相談すれば良いと思います。このお花は、全員が持っているわけでなく、持っていない人は、土葬の時に用意されている薔薇の花びらをひらひらと落とします。

お葬式に参加する際に、身内、知り合いと一緒にいれば何も心配することはないと思います。他の人がするのを真似てすれば良いのです。

今回はプロテスタントの葬儀でしたが、カトリックと参加する際の心得は変わらないと思います。

お葬式が水曜日、その後の日曜日に家族でもう一度お墓にお参りに行きました。

水曜日にはまだ深い穴が空いたままの状態でしたが、日曜日にはこんなに素敵になっていました。

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