グランドピアノ
日本でグランドピアノを購入することを考える人って、音楽大学にいくようなレベルの人だと思います。
でもドイツでは、お金があれば、買ってしまうものなのかな、と思う事例に出合いました。
医者の家庭で、子供のために購入したグランドピアノが中古として売りに出されている、とてもいい状態、というのです。その子は、ピアノのレッスンを受けたものの、のめり込めず、やめてしまったのだそうで、きっとピアノはとてもいい状態なのでしょう。
黒いグランドピアノより、茶色のピアノの方が、埃も目立たないし、ということもあって人気が高まっているようです。そう、その茶色いピアノで185cmの長さ、理想的な大きさです。あはは、そうは言っても、わが家の居間にはかなり大きいサイズですが。
過去14年にわたってお世話になっているピアノの調律師さんに、グランドピアノが欲しいので、いい中古品があれば、ぜひ連絡くださいと私は実はお願いをしていました。
それが今回舞い込んできた、185cmのサウターというメーカーのものだったのです。
これを機に、ちょっとグランドピアノについてもっと真剣に考えてみようと思いました。
まずは、知り合いの自宅にあるSchimmelというドイツのメーカーのグランドピアノを試しに行ってきました。
なんとも柔らかい。鍵盤は重いのですが、硬い重さでなく、柔らかい。エリーゼのためになど、とっても美しく響く。ドビュビッシーなんて、柔らかい音色が似合うような曲には最高!と思う一方で、私の好みはもっとトランペットのような、男性的な音なのです。フォルティシモ(非常に強く弾く)部分には物足りず、指先には力を入れてしまって、90分も弾いたら指が痛くなる感覚でした。
でも、自宅にグランドピアノがあって、蓋を開けて自由に弾けるなんて、本当に贅沢な話です。
ちなみに、彼がそれ以前から持っていたヤマハのアップライト(普通のピアノ)は、スッキリ男性的な音で、とってもよかった。私の好みの音でした。
わが家のピアノは、グロトリアン・シュタインウェイのもの。こちらも男まさりな、きりりとした音です。ドイツ在住の日本人コンサートピアニストの方に同伴してもらい選んだピアノですがとっても気に入っています。
中古のグランドピアノが欲しい私は、本当に欲しいの?ということを確認するために、2軒のお店に行ってきました。
まずは、ピアノ・メッツ(レーゲンスブルク西)。
Steinway & Sons という憧れの高級ブランドのグランドピアノも新品、中古を含め展示してあります。
19世紀のもの、または1920年台の中古でもかなりの値段。中古でも、価値が高いことには変わりがない、ということだそうです。これらは象牙の鍵盤です。
でも、私が興味あるのは、200万円前後の中古のグランドピアノ。
さて、まずはヤマハです。日本人が使っていたそうで、日本からの引っ越し時にドイツに持ってきたらしきグランドピアノ。
私の耳に、グランドピアノとアップライトの音の違いがわかるかしら?と思っていたのですが、違う違う。即欲しくなる感じです。
↑これが、もうひとつ気に入ったもの。ボストンというメーカーですが、シュタインウェイのメカニズムを持つ価格帯の安価なグランドピアノです。
せっかくの記念に、シュタインウェイのコンサート用のグランドピアノも弾かせてもらいました。新品です。
これは、値段からも、大きさからも、購入を検討するという類のものではありませんが、普通、こんなグランドピアノを弾くことはまずありませんから、記念、記念。
↑こんな感じでたくさん並んでいます。
メッツ氏自らが、最初にいろいろ説明をしてくださったあと、自由に弾かせていただきました。とてもありがたいです。
何度でも弾きにいらっしゃい。ピアノたちも喜びますから、とのこと。
さて、ピアノも系列があり、ピアノメッツはシュタインウェイを得意とするものの、ヤマハは品薄。
それでは、ヤマハを得意とする旧市街内にあるミュージック・ヴィッテルにも行ってきました。
実は予約を入れず、直接お店に行ったのですが、さあどうぞ、と快く迎え入れてもらいました。
まずは、店内にあるシンメルとヤマハのグランドピアノを試し弾き。
やっぱりヤマハはいいなぁと思う瞬間でした。こちらのグランドピアノは少し短めですが、音はアップライトとは打って変わるもの。さすがはグランドピアノです。
レーゲンスブルクから高速道路A3に乗っていくとある、ペアスベルクというところにこのヴィッテルというお店の本拠地があり、こちらにはもっとたくさんのグランドピアノ(中古を含め)があるようです。
ドイツの家庭のピアノ事情は、一度紹介したことがあります。
関心があれば、こちら(ドイツの家庭に置かれているピアノ)も合わせてご覧ください。
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