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フランス/レンヌ特派員ブログ 高津 竜之介

フランス・レンヌ特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


中世の雰囲気が色濃く残るディナンは、ブルターニュ地方屈指の人気を誇る街です。ブルターニュ公国の重要軍事都市であったと同時に、貿易の拠点としても栄えました。今回は知る人ぞ知る美しい街ディナンの魅力を紹介したいと思います。


◇ブルターニュ公爵の軍事都市

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13世紀後半からジャン1世ブルターニュ公爵らによって見事な街が築かれたディナン。1380年にジャン4世によって強固な城が築かれたことで、軍事都市としての歩みをスタートしました。現在でも全長3kmにも及ぶ城壁に囲まれており、10個の塔に4つの城門が残されています。一部は散歩道として整備されており、城壁の上を歩けば河辺に沿って民家が建ち並ぶ美しい景色を見下ろすことができます。


◇ランス川を利用した貿易の拠点

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ランス川の最上流部に位置するディナンは、貿易の拠点としても栄え多くの商人が行き交いました。サン・マロやイギリス海峡へと続くディナンの港からは、北ヨーロッパ、スペイン、アメリカ大陸などへの貨物船が往来し、とりわけ織物の輸出が盛んだったといいます。現在は多くのレストランが建ち並んでおり、ランス湾の緩やかな流れを眺めながら、新鮮な美味しい川魚料理を味わうことができます。


◇時計塔がディナン市民のシンボル

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貿易で富を築いたディナンの中産階級の人々によって15世紀に建てられたのが、旧市街の中心に佇む時計塔です。ブルターニュ公や教会権力に拮抗するディナン市民の力を示しており、街のシンボルとも言うべき場所。周辺にも16世紀から18世紀の木組みの家が建ち並び、往時の繁栄を今に伝えます。


◇お洒落なギャラリーやブティックが建ち並ぶジュルジュアル通り

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街を代表する光景は、丘の上に築かれた旧市街とランス川沿いの港を結ぶジュルジュアル通り(Rue du Jerzual)。緩い傾斜のある道には石畳が敷き詰められ、花崗岩や木組みの民家が沿道に並びます。お洒落なギャラリー、ブティックなどが軒を連ねており、気になったお店を覗きながら散歩を楽しむのがお勧めです。


レンヌからバスで1時間ほどで行くことの出来るのでアクセスも良く、ブルターニュ地方を訪れたならば必見の街の一つです!ちなみに近郊にはサン・シュリアックという「フランスの最も美しい村」があります。レンタカーなどを利用の方は、こちらの村も併せて訪れてみてくださいね!


▼一緒に読みたい

【サン・シュリアック】漁師の願いが込められた村


それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

「世界の最も美しい村をめぐる」では、フランスをはじめとする魅力ある小さな村の紹介や最新情報をお届けしています。もし良ければこちらのサイトも遊びに来てくださいね。


■今回紹介した街

・ディナン(Dinan)

・アクセス:レンヌかバスで1時間10分程度

・参考URL:https://www.dinan-capfrehel.com/



2019年9月16日

レンヌ旧市街へと向かうかつての玄関口モルドレーズ門を抜けると目の前に現れるのが、サン・ピエール大聖堂です。由緒正しき教会は、ブルターニュ公の即位式などが執り行われ、ブルターニュ公国の重要な歴史を見届けてきました。今回は、煌びやかな装飾に彩られたレンヌの象徴とも言うべきサン・ピエール大聖堂を紹介したいと思います。


◇ネオ・クラシック様式の傑作

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サン・ピエール大聖堂の歴史は4世紀に遡り、1180年からはゴシック様式の教会へと再建されました。しかし15世紀に教会正面が崩れたことから、改修が開始されました。宗教戦争、資金難、建築家の変更など様々な理由が重なり、実に163年の月日を経た1704年にファサード(建物の外側正面部分)が完成しました。


外観はゴシック様式からクラシック様式へと変貌を遂げ、モン・サン・ミシェルの近くに浮かぶショゼー諸島から運び込まれた花崗岩の柱が44本も立ち並んだ荘厳な造りを特徴としています。また、高さ50メートルにも達する2つの塔の間に置かれた円弧状の外壁には太陽王ルイ14世の大紋章が彫刻されており、他にも政治・宗教・軍事などの権力を表象した5つの紋章が彫られています。


◇ほぼ1世紀の期間を経て生まれ変わった司教座

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18世紀に見事ファサードの改修を終えたサン・ピエール大聖堂でしたが、内部では石の崩落が見られるようになりました。こうした事態に対応するため、1754年にファサードを除く全面的な建て直しが決定。フランス革命の影響による工事の中断などを経て1844年に完成し、教会内は古代ローマ風のバジリカ式聖堂として生まれ変わりました。

工事中の司教座は、レンヌ市内のサン・ムレーヌ教会等に移されてその役目を果たしました。


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【レンヌ】聖母マリアが見護るサン・ムレーヌ教会


◇煌びやかな室内装飾は必見!

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内装でまず注目したいのは、バジリカ式聖堂に特徴的な柱。外観に使われた柱と同じ、44本が規則的に並んだ姿は圧巻です。大理石と見間違うほど見事に仕上げられた花崗岩の円柱には、思わず見とれてしまいます。振り返ると目に留まるオルガンは、1872年に初めて披露されたもの。パリのノートル・ダム大聖堂などにも納めたオルガン製作の第一人者、カヴァイエ・コルが手掛けた傑作の一つです。2019年夏からは、フランドル派による1520年の祭壇画が公開され、新たな見どころも増えました。


◇心の奥まで響き渡るコンサート

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サン・ピエ―ル教会では定期的に合唱団やオルガンなどによるコンサートが催されています。夜のコンサートでは、ほのかな明かりに照らされた教会中に響き渡る神秘的な音色を楽しめます。コンサートホールとは違う、特別な音楽鑑賞は思い出に残ること間違いなしです。


ブルターニュ地方では唯一のネオ・クラシック様式の教会で、フランス国内でも非常に珍しい建造物の1つです。1904年から国の重要文化財(Monuments Historiques)に登録されているサン・ピエール大聖堂をぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?


それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

「世界の最も美しい村をめぐる」では、フランスをはじめとする魅力ある小さな村の紹介や最新情報をお届けしています。もし良ければこちらのサイトも遊びに来てくださいね。


■今回紹介した場所

・スポット名:サン・ピエール大聖堂(レンヌ大聖堂)(Cathédrale Saint-Pierre de Rennes)

・住所:Rue de la Monnaie, 35000 RENNES

・アクセス:メトロ「サン・タンヌ駅」から徒歩10分

・参考URL:https://www.tourisme-rennes.com/



2019年8月28日

ブルターニュ地方を訪れた際には是非とも一度味わってほしいのが、そば粉の生地を薄くクレープ状に伸ばして焼いたガレットという料理です。材料はシンプルなものの、家庭やお店によって少しずつ個性が異なります。今回は有機食材にこだわりを持つクレープリー、グー・エ・グルモンディーズ(Goût & Gourmandise)というお店を紹介したいと思います。


◇美味しい食材が集まるリス広場のすぐそば

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今回紹介するクレープリーは、毎週土曜日に地域の新鮮な食材が集まるマルシェ・デ・リスが開かれるリス広場の端にあります。地元の方からもお墨付きのクレープリーです。


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◇美味しさの秘訣は食材と作り方にあり

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このクレープリーは、ビオの地元食材を使うことに誇りを持って営業をしています。レシピはブルターニュの最西部フィニステール風で、薄くてしっとり、縁がさっくりしている生地が特徴的です。クレープリーでは作り置きした生地を使うことも珍しくないそうですが、このお店ではオーダーを受けてから一枚ずつ焼いてくれます。そんな一手間が、このお店のガレットが愛される理由なのかもしれません。

※参考:ガレット・コンプレ(卵、ハム、チーズ):5、8ユーロ


◇有機リンゴのシードルと一緒に

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ブルターニュ地方の名物と言えばリンゴを使ったお酒シードルです。このお店では、有機農法で育てられたリンゴを使ったシードルを楽しむことが出来ます。辛口のブリュット、香りの良いフリュイテ、やや甘口ドゥミ・セックの3種から選ぶことが出来ますが、ガレットに良く合う辛口をセレクトしました。リンゴのフルーティーさと程良い酸味がガレットと相性抜群で、複雑で芳醇な香りを楽しむことが出来ました。ブルターニュでしか味わえない絶品シードルをぜひご賞味あれ!

※参考:シードル・ビオ(750cl):9、9ユーロ


◇クレープならフランベがお勧め!

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最後に紹介するのはクレープ・フランベ。ウィスキーやコニャック、グラン・マルニエと言った高アルコール度数のお酒に火を付け、アルコール分を飛ばしつつ濃厚な香りをクレープへと移します。写真では少し見えにくいかもしれませんが、テーブルで最後の仕上げをしてくれるので、燃え上がる炎と共に広がる芳醇な香りを楽しむことが出来ます。

※参考:クレープ・フランベ:5、9ユーロ


昼過ぎにはサロン・ド・テとしても営業していて、美味しい紅茶や手作りの焼き菓子、アイスクリームも楽しむことが出来ます。フランスの家庭で食べられる、素朴で温かみのあるガレットを試してみたいという方にお勧めのお店です!


▼一緒に読みたい

【レンヌ】創作クレープリー!サン・ジョルジュ(Saint-Georges)


それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

「世界の最も美しい村をめぐる」では、フランスをはじめとする魅力ある小さな村の紹介や最新情報をお届けしています。もし良ければこちらのサイトも遊びに来てくださいね。


■今回紹介したお店

・店名:グー・エ・グルモンディーズ(Goût & Gourmandise)

・住所:5 Place du Bas des Lices, 35000 RENNES

・アクセス:メトロ「サン・タンヌ駅」から徒歩10分

・参考URL:https://goutgourmandise.site-solocal.com/



2019年8月23日
2019年8月19日
2019年8月15日
2019年7月27日
2019年7月24日
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  • 特派員プロフィール
  • レンヌ特派員

    レンヌ特派員
    高津 竜之介
    レンヌ第2大学言語学部非常勤講師(日本語)。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。レンヌ第1大学経済学部修士課程一年目修了(2013)。サヴォワ・モンブラン大学(アヌシー)経営学研究科修士課程二年目修了(2014)。NPO法人「日本で最も美しい村」連合勤務(2016-2018)。原稿執筆、翻訳・通訳、現地コーディネート、ガイド講師などのご依頼も承っております。過去の仕事例等についてはこちらからご確認いただけます。お気軽にご相談ください。
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