【ディナン】中世の雰囲気に浸れるブルターニュの街!Dinan

公開日 : 2019年09月16日
最終更新 :

中世の雰囲気が色濃く残るディナンは、ブルターニュ地方屈指の人気を誇る街です。ブルターニュ公国の重要軍事都市であったと同時に、貿易の拠点としても栄えました。今回は知る人ぞ知る美しい街ディナンの魅力を紹介したいと思います。

◇ブルターニュ公爵の軍事都市

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13世紀後半からジャン1世ブルターニュ公爵らによって見事な街が築かれたディナン。1380年にジャン4世によって強固な城が築かれたことで、軍事都市としての歩みをスタートしました。現在でも全長3kmにも及ぶ城壁に囲まれており、10個の塔に4つの城門が残されています。一部は散歩道として整備されており、城壁の上を歩けば河辺に沿って民家が建ち並ぶ美しい景色を見下ろすことができます。

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◇ランス川を利用した貿易の拠点

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ランス川の最上流部に位置するディナンは、貿易の拠点としても栄え多くの商人が行き交いました。サン・マロやイギリス海峡へと続くディナンの港からは、北ヨーロッパ、スペイン、アメリカ大陸などへの貨物船が往来し、とりわけ織物の輸出が盛んだったといいます。現在は多くのレストランが建ち並んでおり、ランス湾の緩やかな流れを眺めながら、新鮮な美味しい川魚料理を味わうことができます。

◇時計塔がディナン市民のシンボル

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貿易で富を築いたディナンの中産階級の人々によって15世紀に建てられたのが、旧市街の中心に佇む時計塔です。ブルターニュ公や教会権力に拮抗するディナン市民の力を示しており、街のシンボルとも言うべき場所。周辺にも16世紀から18世紀の木組みの家が建ち並び、往時の繁栄を今に伝えます。

◇お洒落なギャラリーやブティックが建ち並ぶジュルジュアル通り

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街を代表する光景は、丘の上に築かれた旧市街とランス川沿いの港を結ぶジュルジュアル通り(Rue du Jerzual)。緩い傾斜のある道には石畳が敷き詰められ、花崗岩や木組みの民家が沿道に並びます。お洒落なギャラリー、ブティックなどが軒を連ねており、気になったお店を覗きながら散歩を楽しむのがお勧めです。

レンヌからバスで1時間ほどで行くことの出来るのでアクセスも良く、ブルターニュ地方を訪れたならば必見の街の一つです!ちなみに近郊にはサン・シュリアックという「フランスの最も美しい村」があります。レンタカーなどを利用の方は、こちらの村も併せて訪れてみてくださいね!

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それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。

〈文・写真:高津竜之介〉

■今回紹介した街

・ディナン(Dinan)

・アクセス:レンヌかバスで1時間10分程度

筆者

フランス特派員

高津 竜之介

NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第2大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。

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