【ジョスラン】ブルターニュの名家が治めた城下町！Josselin
ブルターニュ地方の中央部、ウスト川(Oust)の流れに沿って佇むジョスランの町は日本ではあまり知られていませんが、威厳あふれる城や大聖堂など見どころ満載です。今日は「風格ある小さな町(Petites Cités de caractère)」にも加盟する美しい城下町、ジョスランの魅力を紹介したいと思います。
◇ブルターニュの名家が受け継ぐジョスラン城
ウスト川へその堂々とした姿を映しながら佇むのが、町の象徴ジョスラン城です。11世紀初めにブルターニュ地方で最も古い名家のひとつとして知られるロアン家(Rohan)によって建てられ、現在でもその末裔の方が住んでいるというから驚きです。立派な主塔を備えた城は、ブルターニュ継承戦争中には難攻不落の要塞として知られました。その後、14世紀後半にルネサンス様式の美しい外装を持つ住居となり、今日も眺める人々を魅了しています。ジョスラン城の庭はヴォー・ル・ヴィコント城などの有名な庭園を手掛けた20世紀の巨匠、アシール・デュシェーヌ(Achille Duchêne)設計。一般にも開放されているので、散歩を楽しんでみてくださいね。
◇燃え上がるような大聖堂は必見
ジョスランの町で見逃せないもうひとつの場所は、燃え上がるようなフランボワイヤン・ゴシック様式の建築が美しいノートル・ダム・ドゥ・ロンシエ大聖堂です。11世紀に起源を持ち、15世紀終わりに現在のような外観となりました。ブルターニュ地方に伝わる伝統行事パルドン祭では、大切に収められたロンシエの聖母マリア像や聖遺物と共に町を行進します。
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◇花崗岩の重厚な民家と木組みの可愛らしい民家が混ざり合う
ジョスランの大聖堂の周りには、花崗岩の重厚な民家と木組みのかわいらしい民家が混ざり合っていて、ブルターニュ地方の典型的な町並みが広がっています。旧市街中央の広場で隔週の土曜日に開かれる朝市は80～100ほどのお店が軒を連ね、地元の新鮮な食材はもちろん衣服や装飾品などバラエティに富んだ品ぞろえで買い物客を楽しませています。
◇木組みのおしゃれな雰囲気で味わえるレストラン
また、木組みのかわいらしい店構えのレストランも多く、どのお店で食べようか目移りしてしまいます。私たちが訪れたのは、大聖堂のすぐ目の前に佇むル・ゲトノック(Le Guethenoc)という名前のレストラン。木の梁が剥き出しのおしゃれな店内では、新鮮な食材とチーズをたっぷり使ったピザを提供しています。
今回はレンタカーを利用してジョスランの町へ向かい、その後ロシュフォール・アン・テールという「フランスの最も美しい村」を訪れました。こちらの村もおとぎ話に出てくるような町並みが広がっていておすすめですよ！
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それでは、次回もとっておきの地元情報をお届けしたいと思いますので、楽しみにお待ちください。
〈文・写真：高津竜之介〉
■今回紹介した町
・ジョスラン(Josselin)
・アクセス：レンヌから車で1時間程度
・参考URL：http://www.josselin.com/
筆者
フランス特派員
高津 竜之介
NPO法人「日本で最も美しい村」連合在フランス研究員。レンヌ第２大学言語学部非常勤講師。現在は同大学人文社会学研究科において「世界の最も美しい村の比較研究」をテーマに博士課程在籍中。
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