訳がわかると面白いレイキャビクの彫刻たち
ちょっと変わったアートがありふれるレイキャビクのダウンタウン。待ち歩きのブログでも紹介したように、建物の壁から彫刻まで、レイキャビク市民のいろいろな思いが町中に溢れています。
そこで、今月のお題「彫刻・彫像」にそって、数ある彫刻の中から何点かピックアップ。ダウンタウンを歩いたら絶対目にする彼ら。一見すると誰だかわからないので、ここで彼らをご紹介します。
①お互いに向き合う人たち
この2人、シュテイヌン・ソゥラリンズドッティル(Steinunn Torarinsdottir)という女性作家によって作成されました。実は彼女の彫刻は町中のいたるところにあります。他にもどの彫刻が彼女の作品だかわかりますか?
②交差点の偉そうな2人
一人目、建物の右側はハネス・ハフステイン(Hannes Hafsteinn)、二人目、建物の左側はかつてのデンマーク国王クリスチャン9世です。
アイスランドは長い間デンマーク領でしたが、1874年、クリスチャン4世はアイスランドに独自の憲法を持つことを許しました。この彫像では憲法をアイスランド人に渡すというジェスチャーが見られます。アイスランド共和国としての完全な独立は第2次世界大戦を待ちますが、独立への動き、デンマークから少しずつ自治権を獲得する動きは19世紀後半から始まっていました。そんな中、アイスランドの全権を任されたのがハネス・ハフステインです。(独立したわけではないので、大統領ではありません。)
③交差点のなで肩の彫刻
ヴァッツベリン(Vatnsberinn)水を運ぶ人、という名の彫刻です。
1900年代まで、レイキャビクの人々は井戸の水を利用しており、水を各家庭に運ぶという仕事が存在しました。水道が通ったことでこの職業はなくなりましたが、ヴァッツベリンという職業を称える彫刻です。
④国会議事堂前の立派な人
ヨゥン・シグルズソン(Jon Sigurdsson)
②でも触れたアイスランドの独立運動で活躍したのがこのヨゥン・シグルズソン。彼はアイスランドの独立に尽力しましたが、1879年に亡くなっており、アイスランドの完全な独立には立ち会えませんでした。
⑤国会議事堂前の石
スヴァルタ・ケイラン(Svarta Keilan)
2008年に起きた経済危機の際、アイスランドでは大きな市民によるプロテストがありました。その結果、国のトップの多くが辞任することになりました。この石はそんな市民の影響力、一般市民の力の強さを示すため2012年に設置されました。
アイスランドの歴史や政治に貢献した人々を町のあちこちで見ることができます。また歴史的な建物や場所には説明書きもありますので、ちょっと足を止めてみてくださいね。
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