FOODEX 2010 イタリア特集
(上)イタリア展示で最大の日欧商事のブースは、ぎっしりワインが積まれています。
(取材、撮影許可を得ております。)
また、「FOODEX JAPANは、商談を目的とした業界関係者向けの専門展示会です。一般の方、16歳未満の方、お子様連れの方の入場はできません。」と、表記することになっているため、このように書かせて頂きます。
3月2日〜5日まで、千葉県内の幕張メッセにて、第35回国際食品・飲料展FOODEX 2010が開かれました。
さて、今年は、どんな、イタリアの美味しいモノがお目見えするのでしょうか!
楽しみに幕張メッセまでやってきました。
開場は驚きの広さ、なんと世界60カ国、地域から2100社を超える食品メーカーが出店し、
アジア最大級の食品、飲料専門のバイヤー向け展示会とのことです。
国際食品展の中でも最大規模を誇っているのが「食の国、イタリア」です。
イタリア各地で生産される、ワイン、オリーブオイル、チーズ、そして、イタリアでも注目度が高まっている
BIO(ビオとイタリア語で呼ばれる、オーガニック製品)の展示もされていました。
イタリアの中でも一番大きい展示は、今年も、JET(日欧商事)さん。
数え切れないのワインなどに取り囲まれた商談スペースは、小売、レストランなどの業界の人たちで大賑わいです。
試飲をさせて頂いたサルデーニャ島のヴェルメンティーノ種の白ワイン
カピケーラ(CAPICHERA)は、麦藁色で輝きがあり、豊かな香り♪
バナナ、オレンジの花、アーモンドのアロマがしっかりとしてフルーティです。
サルデーニャ島の、強い日差しをたっぷり浴びた、糖度の高い葡萄で作られ、
アルコール度数も14%と高めの、しっかりとした白ワインです。
ああ、このワインと、アクアパッツァを合わせて頂いたら格別だろうなあ、、。
と、次へ。
(上)プーリアから空輸された野菜は美味しかったな〜
こちらは、プーリア州の野菜を紹介するコーナーです。
空輸されたプーリア産のアーティチョーク、ロメインレタス、フィノッキオ、チーマ・ディ・ラーパが振る舞われ、
オリーブオイルをつけた、ピンツィモニオとして振る舞われています。
試食に、イタリア人たちも、ワラワラとやってきて、
「う〜ん、おいし〜〜!」と、食べていました。
イタリアの野菜はとっても味が濃くて、苦み、エグミ、辛味などがしっかりしていて、土壌の匂いを感じます。
(上)プーリア特産の大きなかさを持つキノコ、カルドンチェッロ
こちらもプーリア州産。生のカルドンチェッロ(Cardoncello)という名前のキノコです。
空輸されたこのカルドンチェッロは、ムルジェッロ(Murgello®)という商標がつけられています。
ムルジェッロのオリーブオイル漬けを頂きましたが、
いつか、生のカルドンチェッロも味わってみたいものです♪
Andrea L'Abbate社は、日本の代理店を探しています。ご興味あれば連絡してみてください。
イタリア貿易振興会(ICE)プーリア、バジリカータ州支部長のジュゼッペ・ラマッキャ(Giuseppe Lamacchia)氏が、
熱くプーリア産の農産物を説明してくれましたので、こちらでちょっとご紹介。
昨年2009年より、イタリア貿易振興会とプーリア州政府は、
「PRODOTTI DI PUGLIA®」 (イタリア語で「プーリア産の製品」の意味)の登録商標で、
世界中でプーリアの農産物をプロモーションをしています。
プーリア州は、農業が非常に盛ん。
*オリーブオイル生産量、イタリア1位、国内生産量の37%
*ワイン生産量、イタリア1位、国内生産量の17%
*テーブル用の葡萄生産量、イタリア1位、国内生産の75%
*青果物の生産量は、国内生産の25%
IGP認定を受けている農産物は5種
Clementine del Golfo di Taranto
Limone Femminello del Gargano
Arancia del Gargano
Uva di Puglia
Cilliegia di Terra di Bari
美味しい野菜がいっぱいありそうなプーリアです。
Prodotti di Puglia®について詳しくは、http://tipicipuglia.it/test/index.html
(上)遠心分離せず上澄みを掬った昔ならではの製法のオリーブオイルを紹介するラファエレさん
そして、次は、プーリア州のオリーブオイル生産者、
ラファエレ・カッツェッタ(Raffaele Cazzetta)氏。
長靴型のイタリア半島のかかとの部分に位置するプーリア州は、
赤茶色の乾いた土壌はオリーブの栽培にとても適していて、
イタリア国内生産量の37%を占める一大オリーブ生産地です。
トスカーナなど、オリーブオイルの生産地としてのブランド力の強い中部イタリアに
原料として出荷されることの多いプーリアのオリーブオイルですが、
近年、クオリティーの高いエキストラヴァージン・オリーブオイル生産を
目指している農園が増えているのです。
その中の一つが、このカッツェッタ農園。
4代目になるオーナーのラファエレさんは、「Spontaneoスポンターネオ(自然な)」という名前をつけた、Terre d'Oranto DOP(原産地呼称)の認定を受けた、高品質なプーリア産オリーブオイルを生産しています。
オリーブの実にも、ワインの葡萄のように品種があり、
プーリアの土着品種2種、チェッチーナ(Cellina)種とオリアローラ(Ogliarola)種をブレンド
。
前者ははっきりとした苦み、そして後者はフルーティという性質が丁度よい感じにブレンドされています。
スポンタネオは、伝統的な製法で、圧搾したオリーブを、遠心分離機を使用せず、自然に浮かんでくるオイルをくみ取った、まさに「自然な」方法で得られたオイルです。
アーモンドや松の実のナッツ類のいい香りで、口にすると、ピリッとスパイシー、
とっても美味しいエキストラヴァージンオイルでした♪
これは、プーリア州の郷土パスタ、オレッキエッテ・コン・チーマ・ディ・ラーパに合わせたら最高だろうなあ、、、、。
Cazzetta農園のオリーブオイルのお取り扱い、お問合せは、島商株式会社さんへ。
(上)自慢のコトニャータを手にするジョヴァンニ・カルロさん
そして、こちらもプーリア州からで、
イチジク、ブドウ、マルメロのコンフェットゥーラを作っているソランディラ(Solandia)社
技術担当のジョヴァンニ・カルロ・クリスクオーリ氏のイチオシは
手に持っている、マルメロのジャム、コトニャータ(Cotognata)です。
ねっとりとして、奥行きのある自然な甘みが口に広がります♪
FOODEX会場で、スペインの出展者と物々交換をしたという、
熟成したチーズとぴったりの相性でした♪
(上)モンテフェルトロ地区のワイン造りを、100年の眠りから目覚めさせた、新進気鋭のワイナリー、Valturio社
そして、こちらのワインは、マルケ州のワイナリー、ヴァルトゥリオ(Valturio)社の
Valturio 2007。ガンベロロッソ「ヴィーニ・ディタリア2010年度版」でトレビッキエーリにも選出された、
サンジョヴェーゼ100%の赤ワイン Valturioです。
ルビー色。黒胡椒、丁子、八角のような、スパイス香に、ローストしたコーヒー豆、そしてベリー系の香りが続く、余韻も長く、エレガントさも感じられる素晴らしいサンジョヴェーゼでした♪
なんと、このヴァルトゥリオ社の設立は、2002年と、わずか8年前!
マルケ州モンテフェルトロ(Montefeltro)地区は
100ほど前にワイン造りが途絶えてしたっまのですが、
もう一度この地方のワイン造りを復活させようとする情熱から
アドリアーノ・ガッリと妻のイザベラ・サンタレッリが設立したワイナリーだそうです。
日本で、飲めるようになるのが楽しみですね。
そして、カフェで一息。バンコでごった返すお客さんの様子はまるでイタリア。
(上)南の男はイケメン?サレルノのトマト屋さん。
そして、次は、カンパーニャ州サレルノからやってきた、
トマトの会社Erregi社のFrancesco Santeさん。
ポモドリーニ・ディコッリーナ(Pomodorini di Collina)をたずさえてやってきました。
小粒のサレルノ産のポモドリーニは、甘味と旨味がたっぷりです。
日本にも糖度の高いトマトはありますが、イタリアのトマトは旨味の凝縮感がとても高いと思います。
こちらは、株式会社左勇さんが取り扱いされています。
(上)シチリアで活躍中のオリーブオイル農園のオーナー、テイスター、アルベルトさん
そして、こちらは、シチリア島のオリーブオイルTorre di Mezzo農園の
オーナーでオリーブオイルテイスターのアルベルト・ガッルッフォ氏。
最新鋭の機械を使い、酸度が低く、香りがつまったオリーブをつくる
アルベルトさんは、オリーブオイルのボトルに顔写真とコメントが貼られています♪
(上)シチリアでアンチョヴィ造りをする、スカリアさん
そして、隣にいらっしゃったのは、シチリア・シャッカのアンチョヴィの生産者
スカリア(SCALIA)社の副社長Baldo Scaliaさん。
「おいしいよ〜、ほらほら食べな。」と、差し出してくれたアンチョヴィ。
カタクチイワシの旨味と、海のミネラル感がしっかりと詰まっていました。
イタリアは、他の国の展示に比べて、ワイン、オリーブオイル、チーズなど、
土壌の力強さを感じる食品が主流。
大量生産型の食品が、市場のグローバル化によってイタリアにも押し寄せ、
不況も重なり、どの生産者もなかなか大変なようですが、
自分たちの製品に誇りを持ち、真っ直ぐに作り続けている姿勢に尊敬の念を覚え、
試食ですっかりお腹も一杯になり、FOODEXをあとにしました。
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