クリスマスにプレセーぺの飾り

公開日 : 2011年12月23日
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前回はクリスマス・ツリーを中心にオーナメントをご紹介しましたが、イタリアのクリスマスには、どこの教会にも「プレセーぺ」または「プレセピオ」と呼ばれるキリスト生誕の様子を再現した模型装飾が登場します。聖母マリア、ヨセフ、東方三博士、受胎告知をした天使ガブリエルなど聖書のキリスト生誕に出てくる登場人物を中心に並べ、農夫や村人、羊(子羊はキリストの象徴でもあります)、馬、牛といった家畜たちをそろえ、厩や水車、洞窟、背景の山々なども組み合わせて作ります。

伝統的には、12月8日(聖母マリアの無原罪の御宿りの日)に飾りつけ、1月6日(東方三博士が来訪しキリストの誕生を祝した主顕節)を過ぎてから片付けます。

いずれの教会にも素晴らしいプレセーぺが飾られ、信者ならずとも訪れる人々の目を楽しませていますが、ご紹介したいのは、ローマ四大バシリカのひとつ、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のプレセーぺ。これは、"世界最古"のプレセーぺなんです。1288年にローマ教皇ニコラウス4世の命で彫刻家アルノルフォ・ディ・カンビオが製作し、1291年に完成したものだそうです。

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各家庭でも、クリスマスツリーとともにプレセーぺの飾りつけも欠かせません。我が家では既製品のミニチュア版を飾っています。

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このプレセーぺ、登場人物の人形や洞窟などいろいろなパーツを揃え、教会のものに負けじと何日もかけて家の一角に壮大な装飾を行うファミリーも。

ナポリのサン・グレゴリオ・アルメーノ通りはプレセーペ職人の工房街として有名ですが、オスティアにも小さなバンカレッラ(屋台)が立ち並び、好きなパーツを揃えることが出来ます。

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24日の聖夜、深夜12時を回るとそれまでは飾らないでおいた赤ちゃんのキリストを中央に置いて、生誕を祝います。

以前のコメントでご質問があったイタリア語のナターレ(Natale、クリスマスのこと)ですが、その語源は、「誕生」を意味するラテン語なんです。まさに生誕祭ですね。

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