木曜のニョッキ Giovedi' Gnocchi
ローマでは、「Giovedi' Gnocchi(木曜のニョッキ)」という格言を良く耳にします。ご存知ニョッキはジャガイモと小麦粉を練って丸めた、すいとんのようなもの。トマトソースやクリーム系のソースでいただく、腹持ちの良い食べ応えある料理です。
この格言、「Venerdi' Pesce, Sabato Trippa(金曜日は魚、土曜日はトリッパ(牛の胃袋の煮込み))」と続くのですが、かつてキリスト教徒たちは金曜日にしょく罪の意味で質素な魚料理を食べ、肉料理は土曜日まで厳禁としていました。そして金曜日の粗食に備えるため、木曜日にはニョッキ料理でお腹一杯食べておこうという習慣があったとか。おばあちゃんの言い伝え的な感じで今も広く言われているんです。
我が家でも、さすがに毎週ではありませんが、気が向くと「お、今日は木曜日。じゃあニョッキにする?」といった感じでパスタ屋さんに生ニョッキを買いに行きます。
さらにローマでは「Ridi ridi che la mamma ha fatto i gnocchi
(笑って笑って、お母さんがニョッキを作ったよ)」という慣用句もあります(注)。木曜の食事の大切さを強調しているという説、ニョッキは美味しくてみんなが笑顔になるからという説、食材が揃わなかった戦時中にジャガイモと小麦粉だけで作ったニョッキはみんなを喜ばせたという説まであるそうですが、ローマっ子のダンナに聞いても由来は分かりません。
ちなみにダンナに言わせれば(料理をしてくれるのは8割の確率で彼なので)、「お母さんのニョッキじゃなくってお父さんのニョッキだよね」だって。はい、おっしゃる通り。
最後に、ところ変わってナポリではニョッキ料理は肉とモッツァレラチーズを煮込んだトマトソースで和えて食べる豪勢な日曜日の料理だそうですよ。
(注)現代イタリア語の正しい文法では、ニョッキの定冠詞はgliになります。
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